減塩に取り組んで血管を守りましょう

公開日 2021年08月20日

更新日 2021年08月20日

 日本人の食事摂取基準2020年度版では、食塩の摂取基準量が男性7.5グラム未満・女性6.5グラム未満となっており、2015年度版よりそれぞれ0.5グラム下がっています。しかし、実際の福島県民の食塩摂取量(平成28年度国民健康・栄養調査より)は、男性11.9グラム・女性9.9グラムと基準量より多いだけでなく、福島県民は全国で2番目に食塩をとっています。 

 食塩を多くとり続けることで、「高血圧」などの生活習慣病から、心疾患や脳血管疾患、慢性腎臓病(CKD)を引き起こすリスクも高くなります。

高血圧の症状とは?

 高血圧は、サイレントキラー(静かなる殺人者)と言われており、自覚症状はほとんどありません。

 しかし、脳や心臓の血管が動脈硬化を起こしたり、腎臓の働きが悪くなることもあります。また、日本では高血圧が原因で年間10万人以上の方が亡くなっています。

 症状がないからと放置せず、減塩に取り組みながら血圧の管理をしっかり行い、脳卒中や心筋梗塞などの命に関わる病気や、腎機能の低下による透析導入を予防しましょう。

あなたの血圧は大丈夫ですか?(市ホームページ)

 

若松市民は、なにから食塩をとっているでしょう?

 会津若松市の、食育関連事業での調査結果です。ご自分の食事とあわせて振り返ってみましょう。

 

日本国民は、なにから食塩をとっているでしょう?(厚生労働省調査結果より)

  • 厚生労働省で調査した、平成28年国民健康・栄養調査報告によると、20歳以上の食塩の摂取源は以下の通りです。
  1. 調味料・香辛料類 66.6パーセント
  2. 穀類          9.1パーセント
  3. 魚介類         7.1パーセント
  4. 野菜類         6.1パーセント
  5. 肉類          3.0パーセント
  6. その他         8.1パーセント
  • さらに、1位の調味料・香辛料類の詳細は以下の通りです。
  1. しょうゆ   1.8グラム
  2. 味噌     1.2グラム
  3. 食塩     1.2グラム
  4. ソース    0.1グラム
  5. マヨネーズ  0.1グラム
  6. その他調味料          

しょうゆからの食塩摂取が最も多い、和食文化が根付いた日本人らしい結果となっています。

しかし、全体の66.6パーセントを占めている、しょうゆや味噌、食塩などの調味料の摂取量を減らすことで、食塩摂取量を減らすことができると言えます。

 

食塩摂取量の目標値

日本の食塩摂取量の目標量

 日本人の食事摂取基準2020年度版における、1日当たりの食塩摂取基準量は、男性7.5グラム未満・女性6.5グラム未満です。

 また、高血圧者と慢性腎臓病(CKD)の方の1日当たりの食塩摂取基準量は、6グラム未満となっています。

 成人男女1日当たりに必要な最低食塩相当量は1.5グラムですが、日本人は、日常的に食塩を多く摂っているため、通常の食事では、食塩摂取量が1日あたり1.5グラムを下回ることはないと言われています。

海外の食塩摂取量の目標量

 食塩の過剰摂取は高血圧を引き起こすことから、海外でも食塩摂取量の目標値が設定されています。(WHOガイドラインの1日当たりこの目標値は食塩5グラム未満、アメリカの食事摂取基準の1日当たりの食塩摂取量は3.8グラム等)海外は、もともとの食塩摂取量が日本よりも少ないため、基準量も日本に比べて摂取量が少ないことがわかります。 日本も、食塩摂取の目標量も摂取量も徐々に減少はしていますが、世界と比較するとまだまだ多いことがわかります。

 

血管を守るために、減塩の実践を!!

減塩の方法(日本高血圧学会より)

食塩を減らしてもおいしい、減塩の工夫をご紹介します。

減塩調味料や減塩食品を活用する!!

  • 市内でも、減塩食品や調味料を扱っている店舗が増えてきており、おいしさも増していると感じます。

    日本高血圧学会のホームページを参考に、日常生活に上手に減塩食品を取り入れてみましょう。

    減塩調味料だからと倍の量を使っては、せっかくの減塩が無駄になってしまうので、ご注意を・・・

  • 日本高血圧学会 減塩食品リスト(日本高血圧学会ホームページ)

食材の持ち味やうま味を活かす

  • 素材の風味や食感、ダシのうま味
  • 酢・柑橘類・ヨーグルトなどの酸味
  • 香辛料(コショウなど)や、香草類(しょうが、にんにくなど)の香りと独特の風味
  • 種実類(ゴマ・ナッツ類)の香ばしさと食感
  • ごま油やオリーブオイル、バターなど乳製品のコクと塩分
  • 牛乳やヨーグルト、チーズなど乳製品のコクと塩分

適度な焦げや切り方、提供の仕方の工夫

  • 焼き・揚げ・焦げ目の香ばしさ、うま味を活かす調理、提供する際の温度

塩味調味料は食材の表面につける

  • 混ぜ込まず表面にふる、料理表面の塩味は少量でもおいしく感じる

主食は無塩のごはんを優先する

  • 味飯や麺類、パスタ、パン類は有塩のため(食塩:1食1から2グラム)

加工食品や調理食品の食塩に注意する

  • 食塩が少ない物を選び、食品の塩味や風味を活かす工夫を  

 

食品に含まれる、見えない塩分にも目を向けましょう

 ふだんから私たちが口にしているものにも、塩分が含まれている食品があります。栄養食品表示を見る習慣をつけ、見えない塩分にも気をつけてみましょう。

スポーツドリンク[500ミリリットルあたり塩分約0.5グラム(糖分約24グラム)]

  「スポーツドリンクで塩分やミネラルを補給するようコマーシャルで見たから、水分補給に取り入れている」という声を、特に夏場によくお聞きします。しかし、普段から塩分を多く取っている日本人は、食事からの塩分で十分なことが多いため、日常の生活や軽い運動程度では、スポーツドリンクによる糖分と塩分の過剰摂取になりがちです。そのため、水分補給には水や麦茶などが適していると言われています。

パン類や麺類 [6枚切り食パン1枚あたりの塩分約0.8グラム、そうめん100グラムあたりの塩分約0.9グラム、バター・マーガリン大さじ1あたりの塩分約0.2グラム、ハム2枚あたりの塩分約1.0グラム]

  ごはんに塩分はありませんが、食パンなどのパン類や麺類は塩分を含んでいます。さらに、パンはバターやマーガリンなどを塗ったり、麺類は塩分を含んだ汁と一緒にとることで、塩分が追加されるため塩分を知らず知らず多くとることにつながりやすいため、注意が必要です。

練り製品や加工肉[ちくわ1本35グラムあたりの塩分約0.9グラム、はんぺん1/2枚55グラムあたりの塩分約1.1グラム、ハム2枚あたりの塩分約1グラム、ウィンナー2本30グラムあたりの塩分約0.6グラム]

  手軽に食べられてたんぱく質も摂取できる食品ですが、塩分も多く含まれているものが多いです。おでんなどは、練り製品が重なり塩分が過剰になりがちです。味やうまみは変わらない減塩商品が多数出ていますので、お試しいただき、上手に減塩しましょう。

 

會津LEADに取り組みましょう

 会津若松市では、健康づくりへの取り組みとして「會津LEAD」に取り組んでいます。

一人一人の取り組みで、メタボリックシンドームを減らし、健康な街づくりを目指しましょう。

會津LEADホームページ(市ホームページ)

 

お問い合わせ

  • 会津若松市役所 健康増進課
  • 電話番号:0242-39-1245
  • ファックス番号:0242-39-1241
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