公開日 2022年10月03日
更新日 2025年04月01日

市では「第4次会津若松市ユニバーサルデザイン推進プラン」に基づき、年齢・性別・身体的能力・言語などの違いにかかわらず、「すべての人にとってやさしく、暮らしやすいまち」を目指してユニバーサルデザインのまちづくりに取り組んでいます。
ユニバーサルデザインの取組を広げていくためには、一人ひとりがその考え方を理解した上で、多様性を尊重する意識や行動に移していくことが重要です。今年度は、身近なところからユニバーサルデザインについて学び、考える場として、多様なメンバーでまち歩きをしながら、まちなかのユニバーサルデザインや改善点を見つけて「ユニバーサルデザインマップ」を作るワークショップを開催しました。
本ページでは、全3回のワークショップの主な内容と、ワークショップで作成した「ユニバーサルデザインマップ」を紹介します。
ユニバーサルデザインとは
はじめから、年齢・性別・身体的能力・言語などの違いにかかわらず、すべての人にとって安全・安心で利用しやすいように、建物・製品・サービスなどを計画、設計する考え方のことです。詳しくはこちらのページをご覧ください。
- 日程 令和4年6月20日(月曜日)、7月2日(土曜日)、7月8日(金曜日)(全3回)※各回の時間や内容などの詳細は下記を参照
- 会場 生涯学習総合センター(會津稽古堂)
- 講師 冨樫 美保 先生(特定非営利活動法人ユニバーサルデザイン・結 代表理事)
- 参加者数 39名(延べ人数)
第1回 オリエンテーション(講義「ユニバーサルデザインについて」、市の取組について)
- 日時 令和4年6月20日(月曜日)午後6時30分から午後8時30分まで
- 会場 生涯学習総合センター(會津稽古堂)研修室2・3
- 内容 ユニバーサルデザインの考え方の基礎を学びながら、身近なユニバーサルデザインの例などについてグループで意見交換をします。
第1回では、県内で長年ユニバーサルデザインの普及・啓発活動に取り組まれている「ユニバーサルデザイン・結」代表理事の冨樫先生によるユニバーサルデザインの考え方についての基礎講義と、市の「ユニバーサルデザイン推進プラン」の概要や取組の説明、参加者の皆さん同士で身近なユニバーサルデザインについての意見交換を行いました。
基礎講義では、ユニバーサルデザインは地域に住む方々にとって将来に渡って住みやすいまちをつくっていくための基本的な考え方であること、また、一人でも多くの人が暮らしやすいまちをつくるためには、年齢や性別をはじめとした様々な違いのある人がまちづくりに参加して多様な意見や知恵を出し合うことが重要であるといったお話が印象的でした。
また、講義後の身近なユニバーサルデザインについての意見交換では、多様な参加者の方同士が、それぞれの生活の中で便利だと思うモノやサービスなどについて活発な意見を出し合う中で、自分にとっては何気ないものでも他の人にとっては生活上とても重要なものであるといった視点の違いに気付くことで、ユニバーサルデザインへの理解をより深めていきました。


第2回 【午前の部】中心市街地のまち歩き(フィールドワーク)、【午後の部】ワークショップ「UDマップを作ろう!」
- 日時 令和4年7月2日(土曜日)午前10時30分から午後3時00分まで ※昼休憩あり
- 会場 生涯学習総合センター(會津稽古堂)研修室1
- 内容 会津若松市の中心市街地を実際に歩きながら、まちなかのユニバーサルデザインや改善点を見つけ、見つけたポイントをマップにまとめます。
第2回では、「ユニバーサルデザインマップ」作成のため、市の中心市街地の一部である神明通り、野口英世青春通り、市役所本庁舎周辺のフィールドワークを実施しました。フィールドワークでは、普段何気なく通っている場所を多様な視点を持つメンバーで点検し、様々な発見をすることができました。また、普段とは異なる目線になってみるために車椅子やベビーカーを押して歩く体験も行い、多様な人が暮らすまちにユニバーサルデザインを取り入れることの大切さへの理解を深めました。



この日の午後には、まち歩き中に撮った写真も使いながら、気づいた点を地図にまとめるワークショップも開催しました。グループごとにまちなかのユニバーサルデザインや、もっと良くなってほしい点などについて多様な意見が活発に出され、画像のようにたくさんの意見と写真が貼られた地図が完成しました。
【Aグループ】


【Bグループ】


下記に、第2回で出た主な意見を抜粋して掲載します。
神明通り周辺について
- 【良い点】道路が広い、音声信号機がある、アーケードがあり天候を気にせずに歩ける、バス停の二次元コードにアクセスするとバスの現在位置情報が分かる など
- 【改善点】自転車のマナー(通行、駐輪)、案内板などに点字がない、公衆トイレに入りにくい(立地や薄暗い雰囲気)、駐車場の出入り口の見通しが悪くて危険 など
青春通り周辺について
- 【良い点】電柱が少なくて歩きやすい、多言語表記のバス停、グレーチング(側溝の蓋)の網目が細かくて歩きやすい、事業者の「6つのどうぞ運動」の取組 など
- 【改善点】歩道のブロックが破損している箇所がある など
會津稽古堂~市役所本庁舎周辺について
- 【良い点】点字ブロックが歩道全体に敷かれている、庁舎周辺の歩道の段差が少なくて道幅が広い など
- 【改善点】点字ブロックが破損している箇所がある、交差点の見通しが悪い、狭い歩道に路上駐車があると車椅子やベビーカーでは通れない、日陰が少ないため夏場は暑いと感じる など
第3回 ワークショップ「『みんなが安心して出かけたくなるまち』について考えよう!」
- 日時 令和4年7月8日(金曜日)午後6時30分から午後8時30分まで
- 会場 生涯学習総合センター(會津稽古堂)研修室2・3
- 内容 「みんなが安心して出かけたくなるまち」をテーマに、一人ひとりの意識や行動も含めた幅広いユニバーサルデザインについてグループで話し合い、発表します。
まとめの回となる第3回では「みんなが安心して出かけたくなるまちに必要なユニバーサルデザイン」をテーマに、第2回のワークショップで気づいた現状のまちなかの不便な点を改善するための具体的なアイデアを考えるワークショップを開催し、グループごとに特色のあるユニークな意見がたくさん出されました。下記に、第3回の主な意見を抜粋して紹介します。



全体について
- 工事の設計に(施設や設備を利用する)当事者が関わる機会づくり など
道路・歩道について
- 全体的にフラットにして段差をなくす
- 冬でも安心して歩ける道路や駐車場の整備(融雪設備など)
- 白線や点字ブロックなどの定期点検・補修 など
情報伝達について
- 多言語表記、音声、手話動画など、多様な手段による案内表示を増やす
- バス停などの文字は大きく表示する
- 駐車場の空き状況が分かる表示や、出入り口で車の出庫を光と音で知らせる設備の導入 など
サービスについて
- 夏場の暑さ対策として、ミストの噴射や日除けスペース、緑地などの整備
- 市役所周辺にキッチンカーが来たらにぎやかになる
- 市役所で行う手続きオンラインサービスやリモートで相談できる窓口を充実させる など
その他(こころのユニバーサルデザインなど)
- 学校や職場などで多様な人の目線に立つ体験(高齢者、車椅子、ベビーカーなど)機会を充実させる
- 市役所の窓口や観光地などで身体に不自由のある人の誘導ボランティアを行う
- 除雪を面倒事と捉えず、みんなで楽しくできるようなイベントやワークショップを行う など
【Aグループ】


【Bグループ】


全3回のワークショップを通じて、参加者の皆さん一人ひとりが多様な方の立場や意見を大切にしながら、「みんなが安心して出かけたくなるまち」に必要なことについて、たくさんの意見を出し合いました。
このように、自分だけでなく、同じまちに暮らす様々な他者の目線に立って考えることが「こころのユニバーサルデザイン」の第一歩です。
皆さんもぜひ、ご家庭や学校、職場などで、今よりみんなが生活しやすくなるにはどうしたら良いかについて話し合ってみるなど、身近なところからユニバーサルデザインのまちづくりに一緒に取り組んでみませんか?
ユニバーサルデザインマップ
今回のワークショップを通して、参加者の皆さんがまちなかで見つけたユニバーサルデザインをまとめたマップを紹介します。
ご家庭や学校等におけるユニバーサルデザインの学習に、ぜひご活用ください。
市政だより10月1日号にユニバーサルデザインの特集記事を掲載しました!
市政だより10月1日号に、ユニバーサルデザインマップの紹介も含む、ユニバーサルデザインの特集記事を掲載しました。
ぜひご覧ください。
あいづわかまつ市政だより2022年10月1日号(知っていますか?まちのユニバーサルデザイン).pdf(3MB)
- 会津若松市役所 企画調整課
- 郵便番号:965-8601(宛先住所不要)
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