所得控除について

公開日 2026年09月08日

所得控除

 所得控除とは、納税者に配偶者や扶養親族等があったり、医療費の支出があったりしたときなどの個人的な事情を考慮して、負担の不均衡を調整し、能力に応じた税負担を求めるために総所得金額から一定の金額を控除するものです。

計算の順序(所得控除のみ)

控除区分 控除の内容 控除額 備考
社会保険料控除

前年中に本人や本人と生計を一にする親族の社会保険料(国民健康保険税、介護保険料、後期高齢者医療保険料、国民年金保険料など)を払った場合

支払った額  
小規模企業共済等掛金控除 前年中に小規模企業共済制度、確定拠出年金法、心身障害者扶養共済制度に基づき掛金を支払った場合 支払った額  
生命保険料控除 生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料を支払った場合 下記の表1のとおり  
地震保険料控除 地震保険料、旧長期損害保険料を払った場合 下記の表2のとおり  
障害者控除 前年12月31日時点において、納税者本人または扶養する親族(配偶者、本人の6親等内の血族及び3親等内の姻族)が障害者である場合

普通障害者の場合…1人 26万円

特別障害者の場合…1人 30万円

同居特別障害者の場合…1人 53万円

 
寡婦控除(女性のみ)

本人がいずれかに該当し、事実婚状態ではなく、合計所得金額500万円以下の場合
 1.夫と離別したかたで、扶養親族を有するかた
 2.夫と死別したかた、あるいは夫の生死が明らかでないかた

26万円  
ひとり親控除

本人が次に該当し、事実婚状態ではなく、合計所得金額500万円以下の場合
配偶者(夫・妻)と死別・離別したかた、あるいは未婚のかたや配偶者の生死が明らかでないかたで、前年中の総所得金額等が令和8年度分からは58万円以下(令和7年度分以前は48万円以下)の生計を一にする子を有するかた(他の者の扶養親族とされている者を除く)

30万円  
勤労学生控除 納税者本人が学生で給与所得等の勤労による所得があり、合計所得金額が要件の金額以下(※)で、そのうち勤労によらない所得(不動産所得など)が10万円以下の場合 26万円 ※令和7年度以前…75万円以下    
 令和8年度以降…85万円以下
配偶者控除 配偶者の前年の合計所得が要件の金額以下(※)であり、納税義務者の合計所得が1,000万円以下の人 下記の表3のとおり ※要件の金額については下記の表3をご確認ください。
※事業専従者との重複は不可です。
※内縁の妻、内縁の夫は対象外です
配偶者特別控除 配偶者の前年の合計所得が要件の金額の範囲内(※)であり、納税義務者の合計所得が1,000万円以下の人 下記の表3のとおり ※要件の金額については下記の表3をご確認ください。      
※事業専従者との重複は不可です。
※内縁の妻、内縁の夫は対象外です
扶養控除 生計を一にする親族(配偶者除く)で、前年の合計所得金額が要件の金額以下(※)の人 下記の表4のとおり ※要件の金額については下記の表4をご確認ください。 
※事業専従者との重複は不可です。
特定親族特別控除 生計を一にする19歳以上23歳未満の親族等を有する場合 下記の表5のとおり ※令和8年度から適用
医療費控除 前年中に本人や本人と生計を一にする親族の医療費などを支払った場合 (支払った医療費 - 保険金等による補てん額) - 10万円または総所得合計額の5%のいずれか少ない金額 ※限度額:200万円
医療費控除の特例   
(セルフメディケーション税制)
健康の保持促進及び疾病の予防への取組を行う納税者本人が、前年中に本人や本人と生計を一にする親族の特定一般用医薬品等の購入費を支払った場合
※なお、医療費控除とは選択制。
(支払った特定一般用医薬品等購入費 - 保険金等による補てん額 ) - 1万2千円 ※限度額:8万8千円
雑損控除 災害や盗難などで住宅や家財に損害を受けた場合や、災害に関連してやむを得ない支出(災害関連支出)をした場合

 次のうち、いずれか多い方の金額

  1. (損失額 - 保険金等による補てん額) - 総所得金額等の10%
  2. 災害関連支出の金額 - 5万円
 
基礎控除 合計所得金額が2,500万円以下の納税義務者全てに適用される 2,400万円以下…43万円
2,400万円超~2,450万円以下…29万円
2,450万円超~2,500万円以下…15万円
2,500万円超…適用なし
 

 

留意点

 合計所得金額が58万円を超えた場合は扶養の人数には含まれません。よって、住民税の非課税判定の人数に含まれないほか、被扶養者が障がい者であっても、障害者扶養控除の対象にはなりません。

 

表1.生命保険料控除

ア:旧契約(平成23年12月31日以前に締結した保険契約)

種類 支払った保険料額 生命保険料控除
一般生命保険料控除 15,000円以下 支払保険料の全額
15,001円以上40,000円以下 支払保険料 × 1/2 + 7,500円
40,001円以上70,000円以下 支払保険料 × 1/4 + 17,500円
70,001円以上 35,000円
個人年金保険料控除 15,000円以下 支払保険料の全額
15,001円以上40,000円以下 支払保険料 × 1/2 + 7,500円
40,001円以上70,000円以下 支払保険料 × 1/4 + 17,500円
70,001円以上 35,000円
一般と個人年金の両方がある場合 一般と個人年金それぞれ出した控除額の合計額
  • 両方の支払金額がある場合は、それぞれを計算した額の合計が控除額になります。控除の限度額は70,000 円です。

 

イ:新契約(平成24年1月1日以降に締結した保険契約)

種類 支払った保険料額 生命保険料控除額
一般生命保険料控除
 
12,000円以下 支払保険料の全額
12,001円以上32,000円以下 支払保険料 × 1/2 + 6,000円
32,001円以上56,000円以下 支払保険料 × 1/4+ 14,000円
56,001円以上 一律 28,000円
個人年金保険料控除 12,000円以下 支払保険料の全額
12,001円以上32,000円以下 支払保険料 × 1/2 + 6,000円
32,001円以上56,000円以下 支払保険料 × 1/4 + 14,000円
56,001円以上  一律 28,000円
介護医療保険料控除 12,000円以下 支払保険料の全額
12,001円以上32,000円以下 支払保険料 × 1/2 + 6,000円
32,001円以上56,000円以下 支払保険料 × 1/4 + 14,000円
56,001円以上 一律 28,000円
一般・個人年金・介護医療保険がある場合       ― それぞれに出した控除額の合計額

 

  • 各種類に支払金額がある場合は、それぞれを計算した額の合計が控除額になります。控除の限度額は70,000 円です。
  • ただし、新契約と旧契約両方ある場合にはそれぞれごとに新契約、旧契約の計算方式にあてはめて算出し合算
    その場合の限度額は28,000円で、合算後の最高限度額70,000円
  • 上記の場合、旧契約の控除額が28,000円を超える場合には、旧契約のみで控除額を算出し限度額は35,000円

 

表2.地震保険料控除

 地震保険の契約をしている方は、その保険料の支払い金額に応じて控除を受けることができます。また、平成18年末までに締結した長期損害保険契約(契約期間が10年以上で満期払戻金などがあるもの)について支払った保険料も、旧長期損害保険料分として地震保険料控除を受けることができます。

 地震保険料・旧長期損害保険料の控除額は、以下の表のとおりです。剰余金の分配や払戻金の払戻しなどがあった場合は、支払った額から剰余金や払戻金を差し引いた額により計算します。

【地震保険料控除額の計算方法】
種類 支払った保険料額 地震保険料控除額
地震保険料 50,000円以下 支払保険料 × 1/2
50,001円以上 25,000円
旧長期損害保険 5,000円以下 支払保険料の全額
5,001円以上15,000円以下 支払保険料 × 1/2 + 2,500円
15,001円以上 10,000円
  • 両方の支払金額がある場合は、それぞれを計算した額の合計が控除額になります。控除の限度額は25,000円です。

 

表3.配偶者控除・配偶者特別控除

【令和3年度以降の配偶者控除額および配偶者特別控除額】
区分 配偶者の合計所得金額 給与所得者の合計所得金額
900万円以下 900万円超
950万円以下
950万円超
1,000万円以下
1,000万円超
配偶者控除
 
58万円以下
(※)
 
配偶者が
70歳未満
33万円

22万円

11万円 0円
配偶者が
70歳以上
38万円 26万円 13万円 0円
配偶者特別控除
 
58万円超(※)
100万円以下
33万円

22万円

11万円 0円
100万円超
105万円以下
31万円 21万円 11万円 0円
105万円超
110万円以下
26万円 18万円 9万円 0円
110万円超
115万円以下
21万円 14万円 7万円 0円
115万円超
120万円以下
16万円 11万円 6万円 0円
120万円超
125万円以下
11万円 8万円 4万円 0円
125万円超
130万円以下
6万円 4万円 2万円 0円
130万円超
133万円以下
3万円 2万円 1万円 0円
133万円超 0円 0円 0円 0円

※令和7年度以前は58万円以下ではなく、48万円以下となります。

 

表4.扶養控除

 納税者本人が配偶者以外の親族を扶養している場合に受けることができます。適用要件と控除額は、以下の表のとおりです。

【扶養控除の適用要件と控除額】
区分 控除額
一般の扶養親族(16歳から18歳まで、23歳から69歳まで) 33万円
特定扶養親族(19歳から22歳まで) 45万円
老人扶養親族
(70歳以上)
同居老親等以外の方 38万円
同居老親等 45万円

【用語】

  • 扶養親族…納税者と生計を一にする、合計所得金額が58万円以下の親族(令和7年度以前は48万円以下)
  • 年少扶養親族(16歳未満)…控除額がありませんが、年少扶養の障害者控除は適用されます。納税者本人の市民税・県民税課税の判定に用いますので、必ず申告書などに障害者控除や年少扶養を記入してください。
  • 同居老親等…上記老人扶養親族のうち、納税者または配偶者の直系尊属(父母や祖父母等)で、納税者本人または配偶者と同居している方

 

表5.特定親族特別控除

【特定親族特別控除額】
特定親族の合計所得金額 控除額
58万円超 95万円以下 45万円
95万円超 100万円以下 41万円
100万円超 105万円以下 31万円
105万円超 110万円以下 21万円
110万円超 115万円以下 11万円
115万円超 120万円以下 6万円
120万円超 123万円以下 3万円

 

 

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