知っておきたい!お酒と健康

公開日 2021年08月24日

更新日 2024年09月03日

 お酒は、適量であれば血行促進やリラックス効果があります。しかし、飲みすぎは肝臓や全身にさまざまな影響を及ぼします。飲酒による身体への影響は、年齢、性別、遺伝子型(体質)、飲酒習慣による違いがあるため、お酒で心身の健康を損なわないために、上手にお付き合いしましょう。

アルコールがからだに及ぼす影響

 飲酒による身体への影響については個人差がありますが、過度な飲酒は、肝障害、膵炎、糖尿病、心疾患、高血圧、胃腸障害、がんの発症のリスクとなり、睡眠障害やこころの不調を招くおそれもあります。さらに、以下にあてはまる方は特に注意が必要です。

 

  1. お酒に弱い方:アルコールを分解する体内の分解酵素の働きは個人によって大きく異なります。お酒に弱い方が、長年飲酒して不快にならずに飲酒できるようになった場合でも、アルコールを原因とする生活習慣病やがんのリスクが非常に高くなるといったデータがありますので注意が必要です。
  2. 女性:一般的に、男性と比較して体内の水分量が少なく、分解できるアルコ ール量も男性に比べて少ないことや、エストロゲン(女性ホルモンの一種)等の はたらきにより、アルコールの影響を受けやすいことが知られています。このため、女性は、男性に比べて少ない量かつ短い期間の飲酒で、アルコールによる身体への影響が大きく現れる可能性もあります。
  3. 高齢者:若い時と比べて、体内の水分量の減少等で同じ飲酒量でも酔いやすくなり、多量の飲酒は認知症の発症や飲酒による転倒・骨折、筋肉の減少等の危険性が高まります。

「節度ある適度な飲酒量」とは

 「節度ある適度な飲酒量」は、1日の純アルコール量が健康な男性で20g、女性や高齢者の方は10gです。

純アルコール量20g(お酒の1単位)の目安

酒種 ビール 日本酒 焼酎 ウィスキー ワイン 缶チューハイ
アルコール度数(度) 5 15 25

43

14 7
適量

500ml

(中瓶1本)

180ml

(1合)

110ml

(0.6合)

60ml

(ダブル1杯)

180ml

(グラス1.5杯)

350ml

(缶1本)

純アルコール量の計算式

お酒の量(ml)×[アルコール度数(度)÷100]×0.8

例)ビール中瓶1本 500×[5÷100]×0.8=20(g)

アルコールの分解速度

 一般的に1時間で分解できるアルコールの量は「体重×0.1g程度」とされていますが、アルコールの吸収や分解には遺伝子型や飲酒習慣など様々な体の要因が関係しており、確実な予測をすることは難しいです。

(例)体重50kgの方が1時間で分解できるアルコールは、50×0.1=5g。500ml(ロング缶1本)のビールにはアルコールが20g含まれているので、それを分解するには20÷5=4時間以上かかる予測です。

 少量の飲酒で、顔面紅潮・吐き気・頭痛・動悸(フラッシング反応)の症状がある方は、アルコール分解が遅い体質であるため、お酒との付き合い方には注意をしましょう。

飲酒をする際の注意点

入浴・運動前は飲酒を控えましょう

 お酒を飲んだ状態で入浴・運動をすると、血流が良くなり酔いが加速するほか、血圧が低下しめまいを引き起こしやすくなります。めまいやふらつきから転倒やケガなどの思わぬ事故に繋がる可能性がありますので、お酒を飲んだ時は運動を避け、お風呂はシャワーなどで軽く済ませましょう。

飲む前に、飲む量を決めて、ゆっくり飲みましょう

 ゆっくり飲むことで、アルコールは肝臓にゆっくり吸収され、血中濃度上昇も抑えることができます。

食事をとりながら飲みましょう

 空腹状態でお酒を飲むと、胃腸を強く刺激し粘膜を荒らすことがあります。食事をとりながら飲むことで、食べ物が胃壁に付着して胃をアルコールから守ることができます。

合間に水を飲み、強いお酒は薄めて飲みましょう

 アルコールには利尿作用があるため、脱水症状を起こしやすくなります。飲酒時は、アルコール以外の水分を一緒に補給しましょう。

週に2回は休肝日をつくりましょう

 習慣的な飲酒を継続していると耐性が発生し、徐々に飲酒量が増加する危険性があります。休肝日を設けると飲酒総量が減るので肝障害が予防できる可能性があります。

定期健診を忘れずに受けましょう

 アルコールは肝臓やさまざまな臓器に影響を与えます。そのため、定期的に血液検査やがん検診などの検査を受け、健康状態を確かめましょう。

避けたほうがよい飲酒

妊娠中・授乳中の飲酒

 妊娠中に飲酒をすると、胎盤を通じて胎内の赤ちゃんの血液に入り、一緒にアルコールを飲んだ状態になります。生まれてくる赤ちゃんが低体重・脳の障害など様々な悪影響が出てくる可能性があり、胎児性アルコール症候群と言われています。

 また、母親が飲んだアルコールが母乳へ移行する割合は高く、血液中のアルコール濃度と母乳中の濃度はほぼ同じといわれていて、赤ちゃんに妊娠中と同じような悪影響が出る可能性があります。

不安や不眠の解消のための飲酒

 アルコールは、一時的に不安を和らげたり、眠くなったりする効果があります。しかし、酔いから覚めたときにより強い不安に襲われることや、睡眠の質が悪化し短時間で目覚めてしまうことなどが起こるリスクも高いです。より強い快感を得ようとして飲酒量が増えるとアルコール依存症になる可能性も高くなることから、注意が必要です。

女性の適正飲酒に関する内容と依存症のホームページ記事を公開しておりますのでご覧ください。

会津若松市の生活習慣病のリスクを高める飲酒をしている人の割合

 生活習慣病のリスクを高める飲酒をしている人の割合(男性は純アルコール量1日40g以上、女性は20g以上)について、男性は令和元年度を境に減少していましたが令和5年度に増加、女性は年々増加傾向です。

生活習慣病のリスクを高める飲酒をしている人の割合(市)

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