駅前ムクドリの追い払いと講演会「ムクドリ・カラスよ 森に帰れ」を実施しました!

公開日 2017年01月16日

更新日 2017年08月01日

 

駅前のムクドリ追い払いと講演会「ムクドリ・カラスよ 森に帰れ」を実施しました!

  
  平成28年8月20日(土) 会津迎賓館において、鳥類生態の専門家である中村浩志先生を招いて、ムクドリとカラスについて講演いただき、講演会終了後、駅前地区においてムクドリの追い払いを実施しました。
  
講演の内容
 ムクドリやカラスは、昔から人間の生活と密接に関わりがあり、農作物を食べるなどの害があることから追い払われたり、捕まえて食料にされるなど、人間とは敵対関係にあったことから、以前は人間を恐れていました。
 しかし、時代が変わり、都市部ではムクドリやカラスと人間の敵対関係がうすくなり捕獲などしなくなったことから、人間が怖くないことを、また、都市はタカやフクロウなどの外敵がいない棲みやすい場所であることを、ムクドリやカラスが長い時間をかけて学習し、近年都市に来るようになったと先生は分析しています。
 そこで今度は、人間が恐ろしい敵であることをムクドリやカラスに覚え込ませて、都市から追い出そう、というのです。
 ほかにも、ムクドリやカラスは繁殖期にはそれぞれのつがいで過ごすが、非繁殖期は大きな群れを作る習性があることや、自然界にはムクドリやカラスの天敵がいること、その天敵がオオタカやクマタカ、フクロウであることなどを、データを示して教えていただきました。
 
 
 ○追い払い前の駅前のムクドリの様子
 
 
 

駅前のムクドリ追い払い 実録

 
 ○中村先生によるロケット花火打ち上げの仕掛け      ○テレビ局の取材
 
 講演会の後、駅前地区において中村先生の指導のとも、地区住民の方や各種団体の方、市役所職員の合計10名ほどでムクドリの追い払いを実施しました。
 
○追い払い
 まずロケット花火を飛ばすための針金の誘導線とオオタカやフクロウの剥製、それにオオタカやフクロウの鳴き声を流すための放送機器を、事前に駅前の街路樹に設置しておきました。
 
 講演会終了後、ロケット花火に針金の輪を付けながら、現場でムクドリが現れるのを待ちました。日没直前には駅前地区の電線や街路樹にたくさんのムクドリが集まりました。この週の水曜日に確認したところでは、ムクドリの数は約9,000羽に達していました。
 まずは中村先生が、針金の輪を付けたロケット花火を街路樹に設置した針金の誘導線に通して点火。ロケット花火は針金を伝って街路樹の上まで飛んで行き、破裂しました。するとムクドリは驚いて一斉に飛び立ちますが、しばらくすると駅前地区の他の電線に止まります。先生はさらに、ムクドリが止まっている電線近くの街路樹のところに行き、ロケット花火でムクドリの追い払いを続け、それに続いてみんなで駅前地区に分散して、ロケット花火の打ち上げを始めました。
 次に先生はムクドリが逃げ込もうとする街路樹に行き、準備していたフクロウの声をスピーカーから流しました。するとムクドリの群れは飛び去りますが、しばらくすると街路樹に戻ってくる群れが現れました。そこでさらにオオタカの声を流すと、今度は一斉に飛び去り、街路樹に戻ってくるものはありませんでした。
 追い払いを始めて1時間ほどしても、まだ駅前地区にとどまろうとする群れがありましたが、根気強く追い払いを続け、1時間30分ほどで駅前地区からほとんどムクドリがいなくなりました。
 
 その後30分ほどかけて、駅前地区の周辺にいるムクドリを探して、さらに遠くへ追い払い、午後8時ごろにこの日の追い払いを終了しました。
 
 
    

追い払い その後

 

 中村先生から、あと2~3日は何羽か戻ってくるものがいるはずなので、追い払いを継続して徹底的に追い払うようアドバイスを受けたので、翌日も前日の追い払いメンバーのうち5名で追い払いを行いました。
 翌日は駅前地区を飛び回る100羽程度の群れが数群ありましたが、電線に止まる群れはほとんどなく、ロケット花火を数発破裂させただけでムクドリは飛び去りました。
 その後は前日同様、駅前地区の周辺に範囲を広げてムクドリを探しましたがムクドリはほとんどおらず、いてもライトや手をたたく音だけですぐに逃げて行ってしまいました。
 その翌日は台風のため追い払いはせず、追い払いから3日後に市の担当者1人で駅前地区の確認を行いましたが、10羽程度のムクドリの群れが飛んでいくのを確認しただけで、電線等に止まるものは確認できませんでした。さらに周辺にも足を伸ばしましたが、それでもムクドリは見つかりませんでした。
 
 ※平成28年9月13日現在、駅前地区でムクドリは確認されていません。

 

 
 
 
 

問い合わせ

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