骨粗しょう症を予防しましょう~女性の健康と骨の健康~

公開日 2025年08月27日

 骨量は成長期に増加し、20歳頃に最大骨量に達します。その後は横ばいが続き、40歳頃から徐々に減少します。特に女性は閉経後、骨を作る細胞を活発にする女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減るため、骨量が減少しやすくなります。

 骨がもろくなって骨折につながると、日常生活の動きが制限されて足腰の筋力が低下し、介護が必要な状態になることがあります。本市では、介護が必要となった原因の約1割が、「骨折・転倒」となっています。

 骨の健康を守るためには、20歳までに獲得する最大骨量を大きくすることと、骨量減少を最小限にすることが大切です。

 

骨量変化のグラフ

                            引用元:公益財団法人骨粗鬆症財団

 

 

 

骨粗しょう症について

 骨は、骨芽細胞によって新しく作られる(骨形成)と同時に、破骨細胞が古い骨を壊す(骨吸収)ことを繰り返しています。通常は、骨吸収と骨形成のバランスが保たれていますが、バランスが崩れて骨吸収が上回った状態が続くと、骨量が減少します。その結果、骨がもろくなり骨折しやすくなった状態を骨粗しょう症といいます。

 骨粗しょう症は、加齢や生活習慣によるもの(原発性骨粗しょう症)と、代謝を亢進するなんらかのホルモン異常や薬剤の影響によるもの(続発性骨粗しょう症)に分類されます。

自覚症状

 発症初期は自覚症状がないことがほとんどです。進行すると、身長が縮む、背中や腰がまがる、背中や腰が痛むなどが現れることがあります。

危険因子

 加齢、体質、閉経、カルシウム・マグネシウム・ビタミンD・ビタミンKの不足、食塩・カフェイン・リンの過剰摂取、極端な食事制限(ダイエット)、運動不足、喫煙、過度の飲酒などがあります。これらのうち、加齢・体質・閉経以外は、対策することで取り除くことができます。

 

 

骨の健康のために~日常生活のポイント~

10代:骨量を増やしましょう

 10代は骨量を増やすことができる大切な時期です。栄養バランスがとれた食事や運動などで骨量を増やしましょう。やせや過度なダイエットは、栄養のバランスがくずれたり、体重が減ることで骨への刺激が少なくなる、エストロゲンの分泌が減少するなど、骨量の減少につながります。

  • 食事:1日3回、栄養バランスのとれた食事で必要なエネルギー量を摂りましょう。成長期にカルシウムを多く摂取することによって、最大骨量を高めて閉経期以降の骨量減少に備えることができます。
  • 運動:骨を丈夫にするために、クラブ活動や徒歩通学などで積極的にからだを動かしましょう。
  • 生活習慣:寝ている間に分泌される成長ホルモンは骨の成長を促すため、十分な睡眠をとりましょう。カルシウムの吸収を助けるビタミンDは、食べ物だけでなく太陽光によってからだの中で合成されるため、過度な紫外線対策は避けましょう。

 

20代・30代:最大骨量を維持しましょう

 最大骨量に達した20歳以降は、その骨量をできる限り維持することが大切です。食事や運動、睡眠などの生活習慣を整えましょう。

  • 食事:カルシウムやたんぱく質、ビタミンDなどを摂りましょう。カフェインや、インスタント食品に多く含まれるリン・ナトリウムはカルシウムの吸収を妨げるため、摂りすぎに注意しましょう。
  • 運動:普段の生活の中でからだを動かしたり、定期的な運動習慣をもちましょう。
  • たばこ:たばこはカルシウムの吸収やエストロゲン作用を阻害するため、吸わないようにしましょう。

 

40代・50代:骨量の減少を最小限にしましょう

 閉経に伴いエストロゲンの分泌が減少を始める年代です。骨量減少を最小限にするため、生活習慣を見直しましょう。

  • 食事:カルシウムやたんぱく質、ビタミンDなどを摂りましょう。ビタミンKは、骨へのカルシウムの吸収を助けるため、カルシウムやビタミンDと一緒に摂りましょう。
  • 運動:普段の生活の中でからだを動かしたり、定期的な運動習慣をもちましょう。
  • たばこ:たばこはカルシウムの吸収やエストロゲン作用を阻害するため、吸わないようにしましょう。

 

60代以降:転倒にも気を付けましょう

 60代以降になると、骨量が減少して骨折しやすい状態になる人が増えてきます。筋力やバランス力が低下すると転倒しやすく、骨量が減少している状態で転倒すると容易に骨折してしまいます。

  • 食事:カルシウムやたんぱく質、ビタミンD、ビタミンKを一緒に摂りましょう。カルシウムは乳製品だけでなく、魚介類、大豆製品、野菜・海藻類に多く含まれています。
  • 運動:骨に刺激を与えるためだけでなく、筋力を低下させないためにも、定期的な運動習慣をもちましょう。
  • たばこ:たばこはカルシウムの吸収やエストロゲン作用を阻害するため、吸わないようにしましょう。

 

 

骨粗しょう症とロコモティブシンドローム

 ロコモティブシンドロームとは、運動器の障害によって立ったり歩いたりするための身体能力(移動機能)が低下した状態のことをいいます。

 骨粗しょう症による骨折が、ロコモティブシンドロームの要因のひとつとなっています。

 ※ロコモティブシンドロームを予防しましょう(市ホームページ)

 

 

骨の健康に関する情報サイト(外部サイト)

 

 

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