不妊治療の現状、不妊治療と仕事の両立に向けて

公開日 2022年03月31日

更新日 2022年03月31日

 近年、全国的な結婚年齢の上昇などを背景に、不妊治療を受ける夫婦(カップル)が増加しています。同時に、働きながら不妊治療を受ける方も増加傾向にあると考えられます。不妊治療は、治療などの身体的負担や精神的負担、治療費用などの経済的負担が伴います。また、仕事を持つ方が多い年齢でもあり、社会的負担も大きくなります。治療を継続するためには、家族や勤務先の理解や協力は不可欠であり、不妊治療と仕事の両立は特に大きな課題となっています。

 

 不妊治療の現状

 不妊治療を受けたことがある夫婦、生殖補助医療で誕生する子どもは年々増加しています。しかしながら、不妊治療と仕事の両立ができずにどちらかを辞めざるを得ない方もいます。

 

  • 不妊を心配したことがある夫婦は35%で、約2.9組に1組です。(2015年調査)
  • 不妊治療を受けたことがある夫婦は18.2%で、約5.5組に1組です。(2015年調査)
  • 体外受精や顕微授精(生殖補助医療)による出生児は約7.0%で、約14.3人に1人です。(2019年統計)
  • 不妊治療と仕事の両立ができず、仕事を辞めた方は約16%、不妊治療をやめた方は約11%です。(2017年調査)

 

不妊治療の検査や、治療のステップ、スケジュールについては、こちら「不妊や不妊治療について」

 

職場での配慮のポイント

 夫婦全体の18.2%、5.5組に1組の夫婦が不妊治療を受けたことがある(または、現在受けている)状況にあり、不妊治療を受けながら仕事をしている人も少なくありません。子どもを持ちたいと思う方が、不妊治療を受けながらも安心して働くことができるよう、職場の理解や協力、休暇制度等の環境整備が広がることが望まれます。

 

不妊治療と仕事の両立ができない理由

 仕事との両立ができなかった、または両立できないと回答した理由の上位3つは、「精神面で負担が大きい」「通院回数が多い」「体調、体力面で負担が大きい」が、上位3つの理由です。

 

企業の、不妊治療に対する支援制度の実施状況

 不妊治療を受けている従業員が受けられる制度等の実施状況を見ると、「行っている」と回答している企業は3割です。約7割の企業は「行っていない」現状です。

 

治療している本人と勤務先の情報共有の現状

 不妊治療を受けていることを「職場に一切伝えていない(伝えない予定)」とする人が約58%です。

 この理由としては「不妊治療をしていることを知られたくない」が最も多くなっています。その他に「周囲に気遣いをして欲しくない」「不妊治療がうまくいかなかった時に職場に居づらい」が多くなっています。

 

職場内での理解や配慮について

  不妊や不妊治療に関することは、プライバシーに属することであり、本人からの相談や報告に対する配慮が必要です。しかしながら、治療している本人からの相談や報告がない場合も想定されるため、働き方、言動、プライバシーへの配慮が難しいことと思います。普段から、職場内で、不妊治療やその他家庭の事情はすべての人に起こり得るという理解を深め、互いに協力できる環境整備も大切です。

 職場内での不妊治療への理解を深めたり、環境づくりのポイント等について、厚生労働省ホームページ「仕事の不妊治療の両立に向けて」(外部リンク)に「不妊治療を受けながら働き続けられる職場づくりのためのマニュアル」「不妊治療と仕事の両立サポートハンドブック」の掲載がありますので参考にしてください。

 

 

働きながら不妊治療を受けている方、又は受ける予定の方へ

 不妊治療を受けながら仕事を続けるためには、家族や職場の理解と協力が必要です。

 ご自身の勤務先はどのような制度を持っているのか調べたり、周囲の理解や協力を得るにあたり、可能な範囲での現状の共有や相談も、場合によっては必要かもしれません。

 

「不妊治療連絡カード」をご活用ください

 「不妊治療連絡カード」は、不妊治療を受ける、又は受ける予定の従業員が、勤務先に、不妊治療中であることを伝えたり、制度等を利用する際に使用したりすることを目的としたものです。不妊治療と仕事の両立に関する理解と配慮を求めたり、制度を利用する際に医師や医療機関が発行する証明書等としてご利用ください。

  「不妊治療連絡カード」(外部リンク)はこちらのページからダウンロードできます。

 

 

お問い合わせ

  • 会津若松市役所 健康増進課
  • 電話番号:0242-39-1245
  • ファックス番号:0242-39-1231
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