公開日 2021年08月24日
更新日 2024年05月31日
令和4年度の国民生活基礎調査において、福島県の喫煙率は21.4%で、全国ワースト1位でした。
また、令和4年度に本市で実施した健康づくりに関するアンケートの結果では、本市の喫煙率は男性27.8%、女性10.1%で、
全国の喫煙率(男性25.4%、女性7.7%)と比べて、男女ともに上回る結果となりました。
喫煙は、ご自身の健康を害するだけでなく、大切な家族や周囲の人の健康にも影響を及ぼします。
たばこについて、考えてみませんか。
たばこについて
たばこの有害物質をご存知ですか
たばこの煙には、約5,300種類の化学物質、その中には200種類以上の有害物質が含まれています。
発がん性物質は、約70種類にものぼります。
代表的な有害物質であるニコチン、一酸化炭素、タールには以下の作用があります。
ニコチン
- ニコチン依存症を引き起こします。血管を収縮させ、血液の流れを悪くする作用もあり、動脈硬化を促進させます。
タール
- 多くの発がん性物質が含まれ、がんの発生や進行を促進します。
一酸化炭素
- 血液の中の酸素の運搬を妨げ、酸素不足を引き起こします。動脈硬化を促進させます。
喫煙者本人の健康への影響
がん
- 発がん性物質は血液を通じて全身の臓器に運ばれ、DNAを傷付けるなどして、がんの原因になります。
- 科学的に根拠が十分であると考えられるがん⇒鼻腔・副鼻腔がん、口腔・喉頭がん、食道がん、肺がん、肝臓がん、
胃がん、膵臓がん、膀胱がん、子宮頸がん
心筋梗塞や脳卒中
- 有害物質により血管の炎症や収縮が起こり、動脈硬化や血栓(血の塊)の形成が進み、心筋梗塞や脳卒中の発症に
つながります。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
- 有害物質を長期にわたって吸うことで肺が炎症を起こし、呼吸がしにくくなります。
2型糖尿病
- 有害物質が交感神経を刺激して血糖を上昇させ、インスリンの働きを妨げます。
その他の疾患
- 歯周病、腹部大動脈瘤、末梢性の動脈硬化
妊娠、出産への影響
- 早産、低出生体重児、胎児発育遅延
国内では、年間約13万人の方がたばこが原因で亡くなっていると報告されています。
禁煙にチャレンジ
禁煙にチャレンジしてみませんか
たばこがなかなかやめられないのは、たばこの煙の中の「ニコチン」に依存作用があるためです。禁煙するための方法を
ご紹介しますので、ご自分にあった方法で禁煙にチャレンジしてみましょう。
禁煙外来を利用する方法
- 医師のカウンセリングを受けながら、薬を使用してたばこをやめる方法です。
- 禁煙外来は福島県ホームページで最新情報が検索できます。詳しくは福島県禁煙外来情報(外部リンク)をご覧ください。
※現在、禁煙外来で使用するバレニクリン(チャンピックス)については、当面新規出荷が行われない状況にあります。
禁煙治療を受ける際は、事前に医療機関にお問合せのうえ受診してください。
- 一定の条件を満たす場合、保険診療が適応になります。
⇒保険適応の目安
- 禁煙したいと思っている
- {35歳以上の方のみ} 1日平均喫煙本数×喫煙年数が200以上
- 医師から受けた禁煙治療に同意
- ニコチン依存症診断テストが5点以上・・・ニコチン依存症診断テストはこちら
禁煙補助剤を利用する方法
- ニコチンパッチ⇒パッチを皮膚に貼って使用します。たばこの代わりにニコチンを体内にゆっくりと補充することで、
ニコチンの禁断症状がやわらぎ、「たばこを吸いたい」という気持ちを抑えます。
(医療用の「ニコチンパッチ」は医師の処方が必要となります)
- ニコチンガム⇒ニコチンパッチ同様、ニコチンを補充するためのガムです。ニコチンパッチに比べてニコチンの量が
少なく、薬局で購入できます。
禁煙を継続するために
禁煙して良かったこと、良くなりそうなことを思い浮かべてみましょう。例えば、たばこ代が節約できる、本人や家族の健康につながるなど。
受動喫煙
受動喫煙とは
受動喫煙とは、他の人が吸っているたばこから立ち上る煙やその人が吐き出す煙を吸わされることをいいます。
たばこの煙は、たばこを吸う人も吸わない人にも健康に影響を及ぼすことから、望まない受動喫煙を防止する取り組みが
マナーからルールとなりました。
令和4年度に本市で実施した健康づくりに関するアンケートでは、1か月以内に受動喫煙を受けた方は31.4%で、
受動喫煙を受けた場所として最も多い場所は家庭で36.1%、つづいて、職場30.9%、路上21.8%でした。
受動喫煙による影響
副流煙に含まれる有害物質
たばこの煙には、喫煙者が吸い込む煙(主流煙)よりも、副流煙の方が、発がん性物質やニコチン、一酸化炭素などの
有害物質が主流煙の数倍多く含まれます。
◎副流煙に含まれる主な有害物質(主流煙を1とした場合)
ニコチン(血管を収縮し、血液の流れを悪くする) | 2.8~19.6倍 |
タール(発がん性物質を多く含む) | 1.2~10.1倍 |
一酸化炭素(血液の中の酸素の運搬を妨げる) | 3.4~21.4倍 |
ホルムアルデヒド(発がん性物質) | 6.2~121.4倍 |
アンモニア(皮膚や粘膜に対する刺激が強い) | 294.2~2,565.5倍 |
(厚生労働省e-ヘルスネット:市販たばこ7種類での最小値~最大値)
受動喫煙による健康への影響
- 大人への健康に及ぼす影響 ⇒ 科学的根拠で十分危険が高くなると推定される疾患等 : 肺がん、虚血性心疾患、
脳卒中、呼吸器の急性影響等
- 子どもへの健康に及ぼす影響 ⇒ 科学的根拠で十分危険が高くなると推定される疾患等 : 乳幼児突然死症候群、
喘息の既往等
国内では受動喫煙の影響により、肺がん、虚血性心疾患、脳卒中等で年間推計で約1万5千人の方が亡くなっています。
受動喫煙のよくある誤解
- 「換気扇の下やベランダでたばこを吸えば、大丈夫」と思っていませんか?
受動喫煙を受ける場所で最も多く、身近な場所が家庭です。
換気扇を回しながらたばこを吸っても、有害物質は部屋の中に残り、窓を閉めてベランダで吸っても、隙間から煙が
部屋に流れ込みます。
また、たばこの火が消された後も、有害物質は衣服や髪の毛、壁紙等に付着して残っています。
改正された健康増進法について
令和2年4月1日より改正健康増進法が全面施行され、望まない受動喫煙を防止する取り組みは、マナーからルールとなりました
望まない受動喫煙の防止を目的とする健康増進法の一部を改正する法律の全面施行に伴い、多くの人(2名以上)が利用する
施設は、原則屋内禁煙(喫煙専用室、加熱式たばこ専用の喫煙室でのみ喫煙可)となります。
(なお、学校、児童福祉施設、病院、診療所、行政機関の庁舎等は、令和元年7月1日から敷地内全面禁煙となりました。)
改正健康増進法の基本的な考え方
- 第1 「望まない受動喫煙」をなくす
- 第2 受動喫煙による健康影響が大きい子ども、患者等に配慮する
- 第3 施設の類型・場所ごとに対策を実施する
喫煙をする際は、周囲の状況に配慮してください(平成31年1月24日施行)
喫煙をする者が喫煙をする際は、望まない受動喫煙を生じさせることがないよう周囲の状況に配慮してください。
(配慮義務の具体例)
- できるだけ周囲に人がいない場所で喫煙をするよう配慮すること
- 子どもや患者等特に配慮が必要な人が集まる場所や近くにいる場所等では特に喫煙を控えること等
学校、児童福祉施設、病院・診療所、行政機関の庁舎等は敷地内禁煙です(令和元年7月1日施行)
受動喫煙により健康を損なうおそれが高い人が利用する施設として、学校、児童福祉施設、病院・診療所、国及び地方公共
団体の行政機関の庁舎等は敷地内禁煙です(ただし、屋外で受動喫煙を防止するために必要な措置が取られた場所に、喫煙場所
を設置することができます)。
事業主・施設管理者の皆様へ
多くの人が利用する施設の管理者の皆様へ(令和2年4月1日~原則屋内禁煙です)
健康増進法の一部を改正する法律の全面施行に伴い、「望まない受動喫煙」をなくすため、多くの人(2人以上)が利用する
施設は、原則屋内禁煙(喫煙専用室、加熱式たばこ専用の喫煙室でのみ喫煙可)です。
- 「多数の者が利用する」とは2人以上の者が同時に、又は入れ替わり利用する施設を意味します。
- 喫煙可能な場所には、標識の掲示の義務付けと、20歳未満の者(従業員を含む)の立ち入りが禁止です。
- 個人の自宅やホテル等の客室など、人の居住用の場所は適用が除外されます。
施設の屋外に喫煙場所を設置する際の配慮義務に関する事項
多数の者が利用する施設を管理する者は、喫煙場所を定めようとするときは、望まない受動喫煙を生じさせることがない場所
とするよう配慮してください。
(配慮義務の具体例)
- 喫煙場所を設ける場合には、施設の出入口付近や利用者が多く集まるような場所には 設置しないこと。
- 喫煙室を設ける場合には、たばこの煙の排出先について当該喫煙場所の周辺の通行量や周辺の状況を勘案して
受動喫煙が生じない場所とすること等の措置を講じること等
小規模飲食店の経過措置(管轄の保健所への届出が必要)
経過措置として、飲食店については既存特定飲食提供施設(個人又は中小企業(資本金又は 出資の総額5000万円以下かつ
客席面積100平方メートル以下の飲食店))に該当する場合は、標識の掲示等により喫煙可能になりますが、管轄の保健所
(会津保健福祉事務所;電話 0242-29-5508)への届出が必要です。
詳細は、【受動喫煙防止】2020年4月1日より屋内は原則禁煙になります(外部サイト)、「なくそう!望まない受動喫煙」(外部サイト)
で、ご確認ください。
事業者向け各種支援情報
- 受動喫煙防止対策助成金(厚生労働省ホームページ)(外部サイト)
- 生衛業受動喫煙防止対策助成金(全国生活衛生営業指導センター)(外部サイト)
- 受動喫煙防止対策に係る相談支援(厚生労働省ホームページ)(外部サイト)
- 職場における受動喫煙防止のためのガイドライン(厚生労働省ホームページ)(外部サイト)
喫煙目的施設(令和2年4月1日施行)
「喫煙目的施設」とは、多数の者が利用する施設のうち、その施設を利用する者に対して、喫煙をする場所を提供することを
主目的とする施設です。
具体的な施設は、公衆喫煙所、喫煙を主目的とするバー、スナック等、店内で喫煙可能なたばこ販売店の3種類です。
新型たばこ(加熱式たばこ)について
加熱式たばこは、たばこの葉を加熱して発生させた蒸気を吸引するため、ニコチンや発がん性物質が含まれています。
製品として新しいため、健康への影響はまだ明らかではありませんが、紙巻たばことほぼ同等の規制がなされています。
関連情報
世界禁煙デー
5月31日は世界保健機構(WHO)が定める「世界禁煙デー」です。
また、厚生労働省では、世界禁煙デーから始まる一週間を「禁煙週間」としています。
たばこは、吸っている本人だけでなく、周りの人にも様々な健康への悪影響を及ぼすことがわかっています。
生活習慣病を予防し、健康を維持するためにも、禁煙することが大切です。
「イエローグリーンリボン 運動」をご存知ですか
「イエローグリーン」は、「受動喫煙をしたくない・させたくない、たばこの煙から大切な人を守りたい」という気持ちを表す色です。
イエローグリーンリボンを見かけたら、受動喫煙防止対策を推進するための運動として、ご理解とご協力をお願いします。
関係通知
お問い合わせ
- 会津若松市役所 健康増進課
- 電話番号:0242-39-1245
- メール