○会津若松市中小企業及び小規模企業振興条例

平成31年3月22日

会津若松市条例第23号

会津若松市中小企業振興条例(平成4年会津若松市条例第41号)の全部を改正する。

(目的)

第1条 この条例は、中小企業及び小規模企業が本市において果たす役割の重要性に鑑み、本市における中小企業及び小規模企業の振興に関し、基本となる事項を定めるとともに、市の責務、中小企業者及び小規模企業者の努力等を明らかにすることにより、中小企業及び小規模企業の振興に関する施策を地域社会が一体となって推進し、本市経済の発展及び市民生活の向上に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 中小企業者 中小企業基本法(昭和38年法律第154号。以下「基本法」という。)第2条第1項に規定する中小企業者であって、市の区域内に事務所又は事業所(以下「事務所等」という。)を有するものをいう。

(2) 小規模企業者 基本法第2条第5項に規定する小規模企業者であって、市の区域内に事務所等を有するものをいう。

(3) 中小企業団体 次に掲げる組合等であって、市の区域内に事務所等を有するものをいう。

 中小企業団体の組織に関する法律(昭和32年法律第185号)第3条第1項各号に掲げるもの

 商店街振興組合法(昭和37年法律第141号)に規定する商店街振興組合及び商店街振興組合連合会

 酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律(昭和28年法律第7号)に規定する酒造組合及び酒販組合

 生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律(昭和32年法律第164号)に規定する生活衛生同業組合

 からまでに掲げる組合等に準ずる団体その他中小企業及び小規模企業の振興を目的とする団体であって、市長が適当と認めるもの

(4) 中小企業者等 中小企業者及び小規模企業者並びに中小企業団体をいう。

(5) 中小企業支援団体 商工会議所法(昭和28年法律第143号)に規定する商工会議所、商工会法(昭和35年法律第89号)に規定する商工会、中小企業等協同組合法(昭和24年法律第181号)に規定する中小企業団体中央会その他の中小企業者等に対する支援を行う団体であって、市の区域内に事務所等を有するものをいう。

(6) 大学等 学校教育法(昭和22年法律第26号)に規定する大学又は研究機関であって、市の区域内に事務所等を有するものをいう。

(7) 金融機関 銀行、信用金庫、信用協同組合その他の金融業を行う者及び信用保証協会であって、市の区域内に事務所等を有するものをいう。

(8) 関係機関 中小企業団体、中小企業支援団体、大学等、金融機関その他市の区域内に事務所等を有し、及びその事業に関し中小企業及び小規模企業と関係があるものであって、中小企業者及び小規模企業者以外のものをいう。

(9) 市民等 市の区域内に住所を有する者及び市の区域内において働き、学び、又は活動する個人又は団体をいう。

(10) 経営の革新 基本法第2条第2項に規定する経営の革新をいう。

(11) 東日本大震災 平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震及びこれに伴う原子力発電所事故による災害をいう。

(基本理念)

第3条 中小企業及び小規模企業の振興は、中小企業及び小規模企業が多様な分野において特色ある事業活動を行い、就業の機会を提供するなど、地域の産業及び経済の基盤を形成し、市民生活を支える地域社会の重要な担い手であることに鑑み、次に掲げる事項を基本理念として推進するものとする。

(1) 中小企業者及び小規模企業者の自主的な努力を基本とし、活力ある持続的な成長発展が図られること。

(2) 地域資源を活用した地場産業の振興、新産業の創出等により、地域の経済循環が促進されること。

(3) 中小企業者、小規模企業者、国、県、市及び関係機関その他の関係者並びに市民等が相互に連携し、及び協力すること。

(4) 東日本大震災による風評、国際化及び情報化の進展その他経済的又は社会的環境の変化への円滑な対応が図られること。

(市の責務)

第4条 市は、中小企業及び小規模企業の振興に関する施策を策定し、及び実施する責務を有する。

2 市は、前項に規定する施策の策定及び実施に当たっては、中小企業者及び小規模企業者の実態の把握に努めるとともに、経済的又は社会的環境の変化による影響が特に大きい小規模企業者の事業の持続的な発展を確保するため、小規模企業者が事業を円滑かつ着実に運営できるよう必要な配慮をするものとする。

3 市は、第1項に規定する施策の実施に当たっては、国、県、中小企業者、小規模企業者、関係機関その他の関係者及び市民等との連携及び協力を促進するよう努めるものとする。

4 市は、工事の発注、物品及び役務の調達等に当たっては、予算の適正な執行及び透明かつ公正な競争の確保に留意しつつ、中小企業者及び小規模企業者の受注の機会を確保するよう努めるものとする。

(中小企業者及び小規模企業者の努力)

第5条 中小企業者及び小規模企業者は、自主的に経営基盤の強化及び経営の革新に努めるものとする。

2 中小企業者及び小規模企業者は、経営基盤の強化及び経営の革新を図るに当たっては、中小企業支援団体の活用、他の事業者との交流及び連携等必要な取組を行うよう努めるものとする。

3 中小企業者及び小規模企業者は、雇用の安定、従業員の福利厚生の充実及び従業員の仕事と生活の調和に努めるものとする。

4 中小企業者及び小規模企業者は、地域社会を構成する一員としての社会的責任を自覚し、地域社会との調和を図り、住みよい地域社会の実現に貢献するよう努めるものとする。

(関係機関の役割)

第6条 関係機関は、中小企業及び小規模企業の振興に主体的に取り組むとともに、市が行う中小企業及び小規模企業の振興に関する施策の実施について協力するよう努めるものとする。

(市民等の理解と協力)

第7条 市民等は、中小企業及び小規模企業の事業活動が本市経済の発展及び市民生活の向上に寄与していることについて理解を深め、中小企業及び小規模企業の健全な発展に協力するよう努めるものとする。

(施策の基本方針)

第8条 市は、次に掲げる事項を基本方針とし、中小企業及び小規模企業の振興に関する施策を講ずるものとする。

(1) 中小企業者及び小規模企業者の経営基盤の強化を促進すること。

(2) 中小企業者及び小規模企業者の経営の革新及び創業を促進すること。

(3) 中小企業者及び小規模企業者の企業間連携、産学官連携等を促進すること。

(振興措置)

第9条 市長は、中小企業及び小規模企業の振興を図るため、次に掲げる措置を講ずることができる。

(1) 中小企業者及び小規模企業者の自主的な努力を助長し、活力ある持続的な成長発展を図るため、予算の範囲内において補助金、奨励金等の給付金を交付すること。

(2) 経営資金の融資を円滑化し、中小企業者及び小規模企業者の経営の安定及び合理化、設備の近代化等を図るため、運転資金及び設備資金の融資のあっせんを行うこと。

(3) 中小企業者及び小規模企業者の経営の相談に応じ、及び中小企業団体の運営の助言又は指導を行うこと。

(4) 中小企業者等の活動に必要な情報を提供すること。

(5) 中小企業者等が共同で実施する事業、関係機関が中小企業者等を対象として実施する事業等、中小企業及び小規模企業の振興に寄与すると認められる事業について広報すること。

(6) その他市長が中小企業及び小規模企業の振興のため必要と認めること。

(市、中小企業者、小規模企業者及び関係機関の協議)

第10条 市、中小企業者、小規模企業者及び関係機関は、中小企業及び小規模企業の振興のため必要と認める事項に関し、継続的な協議を行うものとする。

(委任)

第11条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

この条例は、平成31年4月1日から施行する。

会津若松市中小企業及び小規模企業振興条例

平成31年3月22日 条例第23号

(平成31年4月1日施行)