○会津若松市移動等円滑化のために必要な特定公園施設の設置に関する基準を定める条例

平成24年12月25日

会津若松市条例第38号

(趣旨)

第1条 この条例は、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成18年法律第91号。次条において「法」という。)第13条第1項に規定する移動等円滑化のために必要な特定公園施設の設置に関する基準を定めるものとする。

(定義)

第2条 この条例において使用する用語は、法において使用する用語の例による。

(一時使用目的の特定公園施設)

第3条 災害等のため一時使用する特定公園施設の設置については、この条例の規定によらないことができる。

(園路及び広場)

第4条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令(平成18年政令第379号。以下「令」という。)第3条第1号に規定する園路及び広場を設ける場合は、そのうち1以上は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は、120センチメートル以上とすること。

 車止めを設ける場合は、当該車止めの相互間の間隔のうち1以上は、90センチメートル以上とすること。

 出入口からの水平距離が150センチメートル以上の水平面を確保すること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。

 に掲げる場合を除き、車椅子を使用する者(以下「車椅子使用者」という。)が通過する際に支障となる段がないこと。

 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は、傾斜路(その踊場を含む。以下同じ。)を併設すること。

 出入口が直接車道と接する場合には、令第11条第2号に規定する点状ブロック等(以下「点状ブロック等」という。)の敷設等により車道等との境界を明らかにすること。

(2) 通路は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は、180センチメートル以上とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、通路の末端の付近の広さを車椅子の転回に支障のないものとし、かつ、50メートル以内ごとに車椅子が転回することができる広さの場所を設けた上で、幅を120センチメートル以上とすることができる。

 に掲げる場合を除き、車椅子使用者が通過する際に支障となる段その他障害物がないこと。

 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は、傾斜路を併設すること。

 縦断勾配は、5パーセント以下とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、8パーセント以下とすることができる。

 横断勾配は、1パーセント以下とすること。

 路面は、粗面とし、滑りにくい仕上げがなされたものであること。

 高さが16センチメートルを超える傾斜がある部分には、側面の高さが75センチメートルから85センチメートルまでの位置の両側に握りやすい形状の手すりを設けること。

 3パーセント以上の縦断勾配が30メートル以上続く傾斜がある場合は延長30メートル以内ごとに、5パーセント以上の縦断勾配で、かつ、高さが75センチメートルを超える傾斜がある場合は高さ75センチメートル以内ごとに、長さ1.5メートル以上の水平な部分を設けること。

 縁石、街きょ等により段差を生ずる場所では、5パーセント以下(構造上の理由によりやむを得ない場合は、8パーセント以下)の勾配ですりつけること。やむを得ず段差を残す場合は、その段差は、1センチメートル以下とすること。

 通路を横断する排水溝の蓋は、濡れても滑りにくく、杖、車椅子キャスター等が落ちない構造とすること。

 点状ブロック等及び令第21条第2項第1号に規定する線状ブロック等を適切に組み合わせて床面に敷設したもの(以下「視覚障がい者誘導用ブロック」という。)を通路の要所に敷設すること。

(3) 階段(その踊場を含む。以下同じ。)は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は、120センチメートル以上とすること。

 側面の高さが75センチメートルから85センチメートルまでの位置の両側に握りやすい形状の手すりを設けること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。

 手すりの端部の付近には、階段の通ずる場所を示す点字をはり付けること。

 回り段がないこと。

 踏み面は、平たんで、滑りにくい仕上げがなされたものであること。

 段鼻の突き出しその他のつまずきの原因となるものが設けられていない構造のものであること。

 階段の両側には、立ち上がり部が設けられていること。ただし、側面が壁面である場合は、この限りでない。

 高さ3メートル以内ごとに、長さ1.5メートル以上の水平な部分を設けること。

 段がある部分にあっては、その前後の水平な部分又は踊場との色の明度差が大きいこと等によりその存在を容易に識別できるものとすること。

 段がある部分と連続して手すりが設けられている場合を除き、段がある部分に近接する水平な部分又は踊場には、点状ブロック等を敷設すること。ただし、勾配が5パーセント以下又は高さが16センチメートル以下の場合は、この限りでない。

(4) 階段を設ける場合は、傾斜路を併設しなければならない。ただし、地形の状況その他の特別の理由により傾斜路を設けることが困難である場合は、エレベーター、エスカレーターその他の昇降機であって高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造のものをもってこれに代えることができる。

(5) 傾斜路(階段又は段に代わり、又はこれに併設するものに限る。)は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は、120センチメートル以上とすること。ただし、階段又は段に併設する場合は、90センチメートル以上とすることができる。

 縦断勾配は、8パーセント以下とすること。

 横断勾配は、設けないこと。

 路面は、粗面とし、滑りにくい仕上げがなされたものであること。

 高さが75センチメートルを超える傾斜路にあっては、高さ75センチメートル以内ごとに踏み幅150センチメートル以上の踊場が設けられていること。

 側面の高さが75センチメートルから85センチメートルまでの位置の両側に握りやすい形状の手すりを設けること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。

 傾斜路の両側には、立ち上がり部が設けられていること。ただし、側面が壁面である場合は、この限りでない。

 傾斜路と、その前後の水平な部分又は踊場との色の明度差が大きいこと等によりその存在を容易に識別できるものとすること。

 傾斜路と連続して手すりが設けられている場合を除き、傾斜路に近接する水平な部分又は踊場には、点状ブロック等を敷設すること。ただし、当該水平な部分又は踊場が縦断勾配が5パーセント以下の傾斜部分又は高さが16センチメートル以下の傾斜部分に近接する場合は、この限りでない。

(6) 高齢者、障害者等が転落するおそれのある場所には、柵、視覚障がい者誘導用ブロックその他の高齢者、障害者等の転落を防止するための設備が設けられていること。

(7) 次条から第12条までの規定により設けられた特定公園施設のうちそれぞれ1以上及び高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行規則(平成18年国土交通省令第110号)第2条第2項の主要な公園施設に接続していること。

(屋根付広場)

第5条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する屋根付広場を設ける場合は、そのうち1以上は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は、120センチメートル以上とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、80センチメートル以上とすることができる。

 に掲げる場合を除き、車椅子使用者が通過する際に支障となる段がないこと。

 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は、傾斜路を併設すること。

(2) 車椅子使用者の円滑な利用に適した広さが確保されていること。

(休憩所及び管理事務所)

第6条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する休憩所を設ける場合は、そのうち1以上は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は、120センチメートル以上とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、80センチメートル以上とすることができる。

 車椅子使用者が通過する際に支障となる段がないこと。ただし、に掲げる傾斜路又は車椅子使用者用特殊構造昇降機(建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)第129条の3第2項第1号若しくは第2号又は第129条の12第1項第1号若しくは第5号の規定に基づき国土交通大臣が定めた構造方法を用いる昇降機で専ら車椅子使用者の用に供するものをいう。以下同じ。)を併設する場合には、この限りでない。

 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は、第4条第5号ア及びの基準に適合する傾斜路を併設すること。

 戸を設ける場合は、次に掲げる基準に適合するものであること。

(ア) 幅は、80センチメートル以上とすること。

(イ) 自動的に開閉する構造その他高齢者、障害者等が容易に開閉して通過できる構造とすること。

(ウ) 利用者が戸に衝突することを防止する措置を講じたものとすること。

(エ) 自動的に開閉する構造の戸である場合にあっては、利用者を感知し戸の開閉を自動的に制止する装置を設けるなど、利用者が戸に挟まれることのない構造のものであること。

(2) カウンターを設ける場合は、そのうち1以上は、次に掲げる基準に適合するものであること。ただし、常時勤務する者が容易にカウンターの前に出て対応できる構造である場合は、この限りでない。

 幅は、80センチメートル以上とすること。

 高さは、70センチメートルから80センチメートルまでとすること。

 下部には、幅80センチメートル以上、高さ65センチメートル以上及び奥行き45センチメートル以上の空間を設けること。

(3) 車椅子使用者の円滑な利用に適した広さが確保されていること。

(4) 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する便所を設ける場合は、そのうち1以上は、第9条第2項第10条及び第11条の基準に適合するものであること。

2 前項の規定は、不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する管理事務所について準用する。この場合において、同項中「休憩所を設ける場合は、そのうち1以上は」とあるのは、「管理事務所は」と読み替えるものとする。

(野外劇場及び野外音楽堂)

第7条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する野外劇場は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口は、第5条第1項第1号の基準に適合するものであること。

(2) 出入口と次号の車椅子使用者用観覧スペース及び第4号の便所との間の経路を構成する通路は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は、120センチメートル以上とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、通路の末端の付近の広さを車椅子の転回に支障のないものとした上で、幅を80センチメートル以上とすることができる。

 に掲げる場合を除き、車椅子使用者が通過する際に支障となる段がないこと。

 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は、傾斜路を併設すること。

 縦断勾配は、5パーセント以下とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、8パーセント以下とすることができる。

 横断勾配は、1パーセント以下とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、2パーセント以下とすることができる。

 路面は、滑りにくい仕上げがなされたものであること。

 高齢者、障害者等が転落するおそれのある場所には、柵、視覚障がい者誘導用ブロックその他の高齢者、障害者等の転落を防止するための設備が設けられていること。

(3) 当該野外劇場の収容定員が200以下の場合は当該収容定員に50分の1を乗じて得た数以上、収容定員が200を超える場合は当該収容定員に100分の1を乗じて得た数に2を加えた数以上の車椅子使用者が円滑に利用することができる観覧スペース(以下「車椅子使用者用観覧スペース」という。)を設けること。

(4) 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する便所を設ける場合は、そのうち1以上は、第9条第2項第10条及び第11条の基準に適合するものであること。

2 車椅子使用者用観覧スペースは、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 幅は90センチメートル以上であり、奥行きは120センチメートル以上であること。

(2) 車椅子使用者が利用する際に支障となる段がないこと。

(3) 車椅子使用者が転落するおそれのある場所には、柵その他の車椅子使用者の転落を防止するための設備が設けられていること。

3 前2項の規定は、不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する野外音楽堂について準用する。

(駐車場)

第8条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する駐車場を設ける場合は、そのうち1以上に、当該駐車場の全駐車台数が200以下の場合は当該駐車台数に50分の1を乗じて得た数以上、全駐車台数が200を超える場合は当該駐車台数に100分の1を乗じて得た数に2を加えた数以上の車椅子使用者が円滑に利用することができる駐車施設(以下「車椅子使用者用駐車施設」という。)を設けなければならない。ただし、専ら大型自動二輪車及び普通自動二輪車(いずれも側車付きのものを除く。)の駐車のための駐車場については、この限りでない。

2 車椅子使用者用駐車施設を設ける場合には、そのうち1以上は、第4条の規定により設けられた園路及び広場の出入口に接続させなければならない。

3 車椅子使用者用駐車施設は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 幅は、350センチメートル以上とすること。

(2) 車椅子使用者用駐車施設又はその付近に、車椅子使用者用駐車施設の表示をすること。

(3) 車椅子使用者用駐車施設へ通ずる出入口から車椅子使用者用駐車施設に至る駐車場内の通路は、次の構造とすること。

 路面は、粗面とし、滑りにくい仕上げがなされたものであること。

 段を設ける場合は、第4条第1項第3号から第5号までに掲げた基準に適合するものであること。

 傾斜がある場合には、第4条第1項第5号カ及びに掲げた基準に適合するものであること。

(便所)

第9条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する便所は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 床の表面は、滑りにくい仕上げがなされたものであること。

(2) 男子用小便器を設ける場合は、1以上の床置式小便器、壁掛式小便器(受け口の高さが35センチメートル以下のものに限る。)その他これらに類する小便器が設けられていること。

(3) 前号の規定により設けられる小便器には、手すりが設けられていること。

2 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する便所を設ける場合は、そのうち1以上は、前項に掲げる基準のほか、次に掲げる基準のいずれかに適合するものを、第4条の規定により設けられた園路及び広場から容易に出入りできる位置に設けなければならない。

(1) 便所(男子用及び女子用の区別があるときは、それぞれの便所)内に高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便房が設けられていること。

(2) 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便所であること。

第10条 前条第2項第1号の便房が設けられた便所は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は、80センチメートル以上とすること。

 に掲げる場合を除き、車椅子使用者が通過する際に支障となる段がないこと。

 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は、傾斜路を併設すること。

 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便房が設けられていることを表示する標識が設けられていること。

 戸を設ける場合は、当該戸は、次に掲げる基準に適合するものであること。

(ア) 幅は、80センチメートル以上とすること。

(イ) 高齢者、障害者等が容易に開閉して通過できる構造のものであること。

(2) 車椅子使用者の円滑な利用に適した広さが確保されていること。

2 前条第2項第1号の便房は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口は、車椅子使用者が通過する際に支障となる段がないこと。

(2) 出入口には、当該便房が高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有するものであることを表示する標識が設けられていること。

(3) 腰掛便座及び手すりが設けられていること。

(4) 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する水洗器具が設けられていること。

(5) ベビーチェア、ベビーベッド等が設けられていること。

3 第1項第1号ア及び並びに第2号の規定は、前項の便房について準用する。

第11条 前条第1項第1号アからまで及び並びに第2号並びに第2項第2号から第5号までの規定は、第9条第2項第2号の便所について準用する。この場合において、前条第2項第2号中「当該便房」とあるのは、「当該便所」と読み替えるものとする。

(水飲場及び手洗場)

第12条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する水飲場を設ける場合は、そのうち1以上は、高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造のものでなければならない。

2 前項の規定は、不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する手洗場について準用する。

(掲示板及び標識)

第13条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する掲示板は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造のものであること。

(2) 当該掲示板に表示された内容が容易に識別できるよう、次に掲げる基準に適合するものであること。

 見やすく理解しやすいよう、設置場所、高さ、照明等に配慮したものであること。

 文字の大きさ、書体、配色、記号、図等は、見やすくわかりやすいものとすること。

 必要に応じて、点字等による標示を行うこと。

2 前項の規定は、不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する標識について準用する。

第14条 第4条から前条までの規定により設けられた特定公園施設の配置を表示した標識を設ける場合は、そのうち1以上は、第4条の規定により設けられた園路及び広場の出入口の付近に設けなければならない。

この条例は、平成25年4月1日から施行する。

会津若松市移動等円滑化のために必要な特定公園施設の設置に関する基準を定める条例

平成24年12月25日 条例第38号

(平成25年4月1日施行)