○会津若松市開発行為等指導要綱
昭和61年8月30日
会津若松市告示第56号
(令4告示20・題名改正)
(目的)
第1条 この要綱は、本市における開発行為等に対し、都市計画法(昭和43年法律第100号。以下「法」という。)、都市計画法施行令(昭和44年政令第158号。以下「政令」という。)、都市計画法施行規則(昭和44年建設省令第49号。以下「省令」という。)及びその他の法令等で定めるもののほか、必要な基準を定めて適正な指導を行うことにより、計画的な街づくりを進め、市民生活の向上に寄与することを目的とする。
(令4告示20・全改)
(1) 開発行為 主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更をいう。
(2) 開発行為等 開発行為その他建築物を建築し、又は特定工作物を建設する行為をいう。
(3) 開発区域 開発行為等をする土地の区域をいう。
(4) 事業者 開発行為等を行う者をいう。
(5) 公共施設 道路、公園、緑地、広場、上・下水道、河川、水路及び消防の用に供する貯水施設等公共の用に供する施設をいう。
(令4告示20・一部改正)
(適用範囲)
第3条 この要綱は、本市の区域内において行われる開発行為等で、法第29条第1項各号及び同条第2項各号に掲げる開発行為以外の行為に適用する。
2 前項の規定にかかわらず、市長が特に無秩序な市街化を防止する必要があると認める開発行為等については、この要綱を適用することができる。
(平15告示18、令4告示20・一部改正)
(事前協議)
第4条 事業者は、開発行為等について法に定める手続を行う前に当該開発行為等に係る計画について市長に協議しなければならない。
(令4告示20・一部改正)
(計画の原則)
第5条 事業者が行う開発行為等は、本市の都市計画に適合したものであり都市の均衡ある発展を考慮し、市民生活の安全利便及び快適性の増進を図るとともに、自然環境及び歴史的資産の保全と調和に配慮したものでなければならない。
(令4告示20・一部改正)
(自然保護)
第6条 事業者は、開発行為等の計画策定及び事業の実施に当たっては、現状の緑地等良好な自然環境を最大限保存するとともに、緑化の推進に努めなければならない。
(令4告示20・一部改正)
(文化財保護)
第7条 事業者は、指定文化財所在地、登録文化財所在地、埋蔵文化財包蔵地において開発行為等を行う場合には、あらかじめ市教育委員会と協議しなければならない。
2 事業者は、開発行為等の施行中に上記の場所にかかわらず埋蔵文化財を発見した場合は、直ちに工事を中止し、市教育委員会に届け出てその措置について指示を受けなければならない。
3 前2項に定めるもののほか、事業者は、地域の遺産等については、保存等に努めなければならない。
(令4告示20・全改)
(公害防止)
第8条 事業者は、地域住民の健康を保護し、生活環境を保全するため公害防止対策上必要な関係法令を遵守し、公害の未然防止に努めなければならない。
2 事業者は、開発行為等の施行に当たって、騒音、振動等により開発区域周辺に影響を及ぼさないよう努めるとともに、万一被害等が生じたときは、直ちに市長に報告し、自らの責任において解決しなければならない。
3 事業者は、開発行為等の施行中に、公共施設、農作物その他に被害を及ぼしたときは、直ちに市長に報告し、自らの責任において補償又は原形回復等の措置を講じなければならない。
(令4告示20・一部改正)
(宅地規模)
第9条 事業者は、開発行為を行うに当たって、1宅地の面積は165平方メートル以上としなければならない。ただし、共同住宅のほか市長が特に認めたときは、この限りでない。
(令4告示20・一部改正)
(道路)
第10条 事業者は、開発区域内に道路を計画する場合には、交通の安全と環境の保全、災害の防止等を図りながら道路としての機能が十分発揮できるよう配慮しなければならない。
2 事業者は、開発区域内に都市計画決定された道路又は新設、改良等の道路計画がある場合は、当該計画に適合させるものとする。ただし、計画が実施されるまでに相当の期間を要するときその他市長が特に認めたときは、この限りでない。
(令4告示20・一部改正)
(公園等)
第11条 事業者は、開発区域内に公園、緑地、広場等を設置する場合には、住民の利便と環境の保全を勘案し、有効利用が図られるよう配慮しなければならない。
(上水道施設)
第12条 事業者は、開発区域内に上水道施設を計画する場合には、開発区域の規模、形状及び周辺の状況並びに予定建築物の用途等を考慮し、当該開発区域について想定される需要に支障を来さないような構造及び能力を有する施設を適切に配置しなければならない。
(下水道施設)
第13条 事業者は、開発区域が本市の公共下水道事業認可区域に含まれる場合には、本市の下水道計画に適合した下水道施設を設置しなければならない。
(汚水処理)
第14条 事業者は、開発区域外の既存の水路等に汚水の処理水等を排水する場合には、当該水路等の管理者の同意を得てその機能を確保しなければならない。
(令4告示20・全改)
(排水施設)
第15条 事業者は、開発区域外の既存の水路等に雨水等を排水する場合には、開発区域及びその周辺の地域に溢水等による被害が生じないよう設計しなければならない。
2 事業者は、既存水路等の排水能力に支障を及ぼす場合又は開発区域を含む流域において溢水等の被害が生じている場合には、水路施設管理者と協議し、調整池や雨水浸透施設、雨水貯留施設等の設置又は既存水路等の改修等、必要な雨水流量増対策を講じなければならない。
(令4告示20・全改)
(消防施設)
第16条 事業者は、消防水利の基準(昭和39年消防庁告示第7号)に従い消防水利施設を設置しなければならない。
(ごみの集積所)
第17条 事業者は、ごみ集積所を収集作業に適した位置に設置しなければならない。
(整備基準)
第18条 事業者は、開発行為による造成及び公共施設の整備については、法、政令及び省令で規定するもののほか、別表に定める造成及び公共施設整備基準に基づき設計・施工しなければならない。
(令4告示20・一部改正)
(公共施設の管理及び公共施設の用に供する土地の帰属に係る協定書の締結)
第19条 事業者は、開発行為に伴い設置される公共施設(他の法律に基づく管理者が別にあるもの、又は法第32条第2項の規定に基づく協議により管理者について別段の定めをしたものは除く。)の管理及び当該公共施設の用に供する土地の帰属について法第29条の開発行為の許可と同時に市長と協定書を締結しなければならない。
(平15告示18、令4告示20・一部改正)
(費用負担)
第20条 法第40条第3項の政令で定める主要な公共施設以外の公共施設の用に供する土地の取得その他当該公共施設の設置に要する費用は、事業者が負担するものとする。
(要綱に協力しない者に対する措置)
第21条 市長は、この要綱の規定に対する協力を拒む者に対しては、その協力を確保するために必要な範囲で指導、助言若しくは勧告を行い、又はその者の氏名等を関係機関に通知する等の措置を講ずるものとする。
(令4告示20・一部改正)
(要綱に定めのない事項)
第22条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。
附則
この要綱は、昭和61年9月1日から施行する。
附則(平成15年3月31日告示第18号)
この要綱は、平成15年4月1日から施行する。
附則(令和4年3月8日告示第20号)
この要綱は、令和4年4月1日から施行する。
別表(第18条関係)
(令4告示20・一部改正)
造成及び公共施設整備基準
第1 宅地造成に関する基準
第2 道路に関する基準
第3 公園等に関する基準
第4 上水道施設に関する基準
第5 下水道施設に関する基準
第6 排水施設に関する基準
第7 ごみの集積所に関する基準
第1 宅地造成に関する基準
1 造成計画
宅地造成をする場合は、開発区域及びその周辺の状況に応じて開発行為の設計が、他の法令に適合しているとともに工法及び工程は、その地形及び気象条件からみて適正な計画とすること。
2 地盤
地盤の軟弱な土地、がけ崩れ又は出水のおそれが多い土地その他これらに類する土地であるときは、地盤の改良、擁壁の配置等について安全上必要な措置が講ぜられていること。
(1) 地盤が軟弱である場合には、地盤沈下又は開発区域外の地盤の隆起が生じないように土の置き換え、水抜き及びその他必要な措置が講ぜられていること。
(2) がけが生じる場合には、特別の事情がない限り、がけの上端に続く地盤面は、次の図のようにそのがけの反対方向に雨水その他の地表水が流れるように、こう配がとられていること。
(3) 切土をする場合において切土をした後の地盤に滑りやすい土質の層があるときは、その地盤に滑りが生じないようにくい打ち、土の置き換えその他必要な措置が講ぜられていること。
(4) 盛土をする場合において、盛土に雨水その他の地表水の浸透による緩み、沈下又は崩壊が生じないように十分な締固めその他必要な措置が講ぜられていること。
(5) 著しく傾斜している土地において盛土をする場合には、盛土をする前の地盤と盛土との接する面が滑り面とならないよう、次の図のように段切その他必要な措置が講ぜられていること。
3 擁壁の設置
(1) 切土をした土地の部分に生じる高さが2mを超えるがけ、盛土をした土地の部分に生じる高さが1mを超えるがけ及び切土と盛土とを同時にした土地の部分に生じる高さが2mを超えるがけのがけ面は、擁壁で覆うこと。
(2) 擁壁で覆わないがけ面は、風化その他の浸食防止のために石張り、芝張り又はモルタルの吹き付け等を行うこと。
4 擁壁の構造
(1) 擁壁の構造は、鉄筋コンクリート、無筋コンクリート又は間知ブロック等とし、次に掲げる事項を満たしているものであること。
ア 土圧、水圧及び自重によって擁壁が破壊されないこと。
イ 土圧等によつて転倒し、沈下し、又は滑動しないこと。
(2) 擁壁には、裏面の排水をよくするため水抜き穴が設けられ、擁壁の裏面で水抜き穴の周辺その他必要な場所には、砂利等の透水層が設けられていること。
※ 水抜き穴は1箇所/2m2(硬質塩化ビニール管径50mm)を標準とする。
(3) その他工作物として擁壁等の高さが2mを超えるものについては、建築基準法(昭和25年法律第201号)に定める確認を受けること。
第2 道路に関する基準
1 道路の配置計画
(1) 開発区域外にある道路と接続する必要があるときは、当該道路と接続してこれらの道路の機能が有効に発揮されるように設計されていること。
(2) 開発区域内の道路は、原則として袋路状としないこと。ただし、転回広場が設置されている場合は、この限りでない。
(3) 開発区域内の道路は、階段状としないこと。ただし、地形上やむを得ない場合及び専ら歩行者の通行の用に供する場合は、この限りでない。
2 道路の幅員構成
開発区域内に設置する道路の幅員は、次のとおりとすること。
区画道路――6.0(4.0)m以上
幹線道路――9.0m以上
※ ( )内の数値は、小区間で通行上及び周辺の状況を勘案して支障のない場合に適用する。
3 接続道路
(1) 開発区域内の道路は、開発区域外の幅員9.0m(主として住宅建築の用に供する目的で行う開発行為については6.0m)以上の道路に接統していること。ただし、地形上やむを得ない場合は4.0m以上の道路に接続すること。
(2) 道路が同一平面で交差し、又は接続する箇所は、5差路以上交合しないこと。
(3) 交差点の交差角は、原則として直角に近いものとし、鋭角交差又は食い違い交差としないこと。
4 道路の街角せん除
道路が同一平面で交差し、又は接続する箇所は、原則として次により街角を切り取り、道路に含むこと。
道路幅員 | 40m | 30m | 20m | 15m | 12m | 10m | 8m | 6m | 4m |
40m | 12 | 10 | 10 | 8 | 6 | ||||
15 | 12 | 12 | 10 | 8 | |||||
8 | 8 | 8 | 6 | 5 | |||||
30m | 10 | 10 | 10 | 8 | 6 | 5 | |||
12 | 12 | 12 | 10 | 8 | 6 | ||||
8 | 8 | 8 | 6 | 5 | 4 | ||||
20m | 10 | 10 | 10 | 8 | 6 | 5 | 5 | 5 | |
12 | 12 | 12 | 10 | 8 | 6 | 6 | 6 | ||
8 | 8 | 8 | 6 | 5 | 4 | 4 | 4 | ||
15m | 8 | 8 | 8 | 8 | 6 | 5 | 5 | 5 | |
10 | 10 | 10 | 10 | 8 | 6 | 6 | 6 | ||
6 | 6 | 6 | 6 | 5 | 4 | 4 | 4 | ||
12m | 6 | 6 | 6 | 6 | 6 | 5 | 5 | 5 | |
8 | 8 | 8 | 8 | 8 | 6 | 6 | 6 | ||
5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 4 | 4 | 4 | ||
10m | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 3 | |
6 | 6 | 6 | 6 | 6 | 6 | 6 | 4 | ||
4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 2 | ||
8m | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 3 | ||
6 | 6 | 6 | 6 | 6 | 6 | 4 | |||
4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 2 | |||
6m | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 3 | ||
6 | 6 | 6 | 6 | 6 | 6 | 4 | |||
4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 2 | |||
4m | 3 | 3 | 3 | 3 | |||||
4 | 4 | 4 | 4 | ||||||
2 | 2 | 2 | 2 |
上段 交差角 90°前後 中段 〃 60°以下 下段 〃 120°以上 |
5 歩道の設置
開発区域内の幅員12.0m以上の道路には縁石又はさくその他これに類する工作物により、車道から分離されている歩道を次の区分により設置すること。
道路幅員12.0m以上~16.0m未満 | 歩道幅員2.0m以上×両側 |
道路幅員16.0m以上~ | 歩道幅員3.5m以上×両側 |
6 道路の取付縦断
道路の取付部における縦断は、次に示すものとすること。
(道路取付要領)
7 縦断こう配
道路の縦断こう配は、地形の状況及び交通量を勘案して6%以下とすること。ただし、地形等によりやむを得ないと認められる場合は、小区間に限り9%以下とすることができる。
8 横断こう配
道路の横断こう配は、2.0%を標準とすること。
9 転回広場
次に掲げる道路で袋路状となる道路には、転回広場を設置すること。
(1) 幅員が6.0m未満であって延長が35m以上の道路
10 舗装
道路は、アスファルト又はコンクリート舗装とし、計画・設計に当たっては、公益社団法人日本道路協会発行図書等によること。
(1) 区画道路でCBR試験を省略する場合の舗装構成は、次の図のとおりとすること。
アスファルト舗装断面 | コンクリート舗装断面 |
11 道路排水施設
(1) 道路には、雨水等を有効に排出するため必要な側溝、横断溝その他の適当な施設を設けること。
(2) 集水ますは、交差部及び屈折部に設置すること。
(3) ますぶた、側溝ぶた及び横断溝のふたは、25t荷重用グレーチングを設置すること。また、側溝ぶたを設置する場合は、原則として5mに1箇所をグレーチングとすること。
12 交通安全施設
道路には、通行の安全確保のため必要に応じて反射鏡、標識、防護さく、区画線等の交通安全施設を設置すること。
13 占用物
道路には、送電線施設その他通行の障害となる施設を設置しないこと。
第3 公園等に関する基準
1 公園等設置基準
開発区域の面積が0.3ha以上の開発行為にあっては、次表のとおり開発区域内に公園等を設けること。
公園等の基準一覧表 | ||||
開発区域の面積 | 公園等の種類 | 開発区域の面積に対する公園等の総面積 | 内容 | |
0.3ha以上5ha未満 | 公園緑地広場 | 3%以上 | 0.3ha以上1ha未満 | 1箇所の面積90m2以上300m2未満 |
1ha以上5ha未満 | 1箇所の面積150m2以上 | |||
5ha以上20ha未満 | 公園緑地 | 3%以上 | 1箇所300m2以上(そのうち1,000m2以上の公園を1箇所以上) | |
20ha以上 | 公園緑地 | 3%以上 | 1箇所300m2以上(そのうち1,000m2以上の公園を2箇所以上) |
2 公園等設計基準
(1) 公園等は、地形、土質その他の環境条件の適否を勘案して配置すること。
(2) 高圧線下、傾斜地及び道路の法面には、原則として設置しないこと。
(3) 公園等内の現存樹木については、その保全を図り極力緑化に努めること。
(4) 公園等の出入口は、原則として道路に接し1箇所以上設けること。ただし、緑地面積が1,000m2を超える場合は2箇所以上とすること。また、設置に当たっては、隣接境界より1m以上離すこととし、可動式の車止めを設置すること。
(5) 公園等には、雨水等を有効に排水するための排水施設を設けること。
(6) 公園等は、施設が有効に配置できる形状及びこう配とすること。
(7) 公園等の敷地造成については、良質土によって厚さ30cm以上被覆をすること。
(8) 植栽は、高木及び中木並びにかん木類及び花木類とし、隣接地付近は、境界より1m以上離し植栽すること。
(9) 公園等の施設は、次の表を基準とすること。
公園等施設設置基準 | ||||
名称 | 単位 | 公園等面積 | ||
300m2以上500m2未満 | 500m2以上2,000m2未満 | 2,000m2以上 | ||
低鉄棒 | 基 | ― | ― | 1 |
ベンチ | 基 | 3 | 4 | 5 |
砂場 | 箇所 | ― | ― | 1 |
水飲場 | 箇所 | ― | 1 | 1 |
便所 | 棟 | ― | ― | 1 |
園灯 | 基 | ― | 1 | 1 |
植栽 | 式 | 1 | 1 | 1 |
外さくフエンス | 式 | 1 | 1 | 1 |
幼児広場 | 式 | ― | ― | 1 |
第4 上水道施設に関する基準
1 上水道施設は、開発区域の需要に支障を来さないような構造及び能力で適当な位置に配置されていること。
2 新設管は、既設の配給水管との接続を行い、管網を形成すること。
3 新設管の口径について管網を形成する場合の口径はφ100mm以上とし、やむを得ず行き止まり管となる場合は担当課と協議し決定すること。なお、給水管口径はφ20mm以上とすること。
4 管種については、口径φ50mm以下をPPとし、口径φ75mm以上の管はDIP(NS形又はGX形)とすること。
5 新設管と埋設管との離れは300mm以上とすること。
6 開発区域の水質保全等のため、新設管に排水弁を設置すること。
7 開発区域に使用しない給水管がある場合は、公道上の配水管で分水栓止めを行うこと。
8 工事については、給水装置工事施行基準による施行とすること。
9 その他については、上下水道事業管理者の定めるところによること。
第5 下水道施設に関する基準
1 下水道設置基準
(1) 下水道施設の計画・設計に際しては「下水道施設計画・設計指針と解説(公益社団法人日本下水道協会発行)」によること。
(2) 地震時に下水道施設の有すべき機能を維持するため、地震対策を講ずること。計画・設計に際しては「下水道施設の耐震対策指針解説(公益社団法人日本下水道協会発行)」によること。
(3) 公共汚水ますの構造等については、「小口径ます会津若松市規格(平成7年4月1日改定)」によること。
(4) その他については、上下水道事業管理者の定めるところによること。
第6 排水基準に関する基準
1 流末水路等の能力
開発区域の雨水を流末の水路等に放流する場合には、開発区域を含む流域の計画雨水量を算定し、下流水路等の排水能力が満足しているか確認すること。満足しない場合は、調整池や雨水浸透施設、雨水貯留施設等を設置すること。
2 計画雨水量
(1) 計画雨水量は次式によって計算すること。
Qp=1/360×f×r×A
Qp:最大計画雨水流出量(m3/秒)
f:流出係数
r:流達時間内平均降雨強度(mm/時間)
A:流域面積(ha)
(2) 流出係数は次の表のとおりとすること。
土地利用形態 | 流出係数 | 土地利用形態 | 流出係数 |
池等 | 1.0 | 水田 | 0.7 |
密集市街地 | 0.9 | 山地 | 0.7 |
一般市街地 | 0.8 | ゴルフ場造成部分 | 0.8 |
畑・原野 | 0.6 |
ア)おおむね1割以上の異なる土地利用形態が混在する場合は面積加重平均とすること。
イ)密集市街地とは不浸透面積率が40%以上の場合とすること。
ウ)加重平均する場合は小数点第3位を四捨五入すること。
(3) 流達時間は次式により算定する。
T=T1+T2
T:流達時間(分)
T1:流入時間(分)
T2:流下時間(分)
ア)流入時間(T1)は次の表のとおりとすること。
区分 | 流入時間 |
人口密度が大きい地区 | 5分 |
人口密度が小さい地区 | 10分 |
平均 | 7分 |
イ)流下時間(T2)は次式により算定すること。
T2=L/60V
T2:流下時間(分)
L:水路の延長(m)
V:水路内の流速(m/sec)
(4) 流速はマニング公式による。
V=1/n・R2/3・I1/2
n:粗度係数
水路の材質粗度係数
ヒューム管水路(自由水面)0.013
三面張りコンクリート水路 0.020
石積等の二面張水路 0.025
素掘り水路 0.030
R:径深(m)
R=A/P
A:流水断面(m2)
P:潤辺長(m)
I:動水勾配(水路勾配)
(5) 降雨強度
降雨強度は次によるものとする。
ア)流達時間内における平均降雨強度については、「福島県降雨解析」によるものとする。ただし、これにより難い場合は、当該造成地近傍の雨量観測所における資料、解析したものによることができる。
イ)開発区域内における排水施設の規模は、10年確率時間雨量以上とする。ただし、放流先の水路、河川等の流下能力又は、砂防指定地等関連調整を必要とする場合は、この限りではない。
3 下流排水路の流量計算
(1) 流量(Q)は次式により算定すること。
Q=A・V
A:流水断面積(m2)
V:流速(m/sec)
(2) 比較検討
Qp(計画雨水量)とQ(流量)を比較検討すること。
※計画雨水量が下流排水路の流量を超える場合は、必要に応じた貯留施設や浸透施設など流出抑制施設を設置すること。
4 流出抑制施設等
(1) 貯留施設(調整池等)
ア)フィルダム及び堀込式
フィルダムの計画設計は、「大規模開発に伴う調整池技術基準(案)(日本住宅公団、日本河川協会、昭和62年3月)」、「防災調整池技術基準(案)(日本住宅公団、日本河川協会、昭和62年3月)」によること。
イ)コンクリートダム
コンクリートダムの計画設計は、「建設省河川砂防技術基準(案)」によること。
(2) 浸透施設(浸透ます等)
浸透施設の計画設計は、「雨水浸透施設技術指針(案)(平成18年雨水貯留浸透技術協会策定)」によること。
第7 ごみの集積所に関する基準
1 設置基準
(1) 開発区域内におけるごみの集積所は、原則として20世帯に1箇所の割合で設置すること。
なお、20世帯に満たない場合や資源物集積所の設置については、別途町内会及び廃棄物対策課と協議すること。
(2) ごみの集積所は、原則転回を必要としない道路と接続すること。
(3) ごみの集積所は、じんかい車が容易に作業できる位置で、歩行者及び一般車両の通行に支障のない位置に設置すること。
2 構造
(1) ごみの集積所の面積は、標準として1箇所3.0m2(2.0m×1.5m)とし、土間コンクリートとすること。
なお、資源物集積所と共有する場合の面積については、別途町内会及び廃棄物対策課と協議すること。
(2) ごみの集積所には、原則としてコンクリートブロック等の囲いを両側面及び背面に設置し、前面には囲いを設けないこと。
(3) ごみの集積所床面は、こう配を付けて雨水等が溜まらないようにすること。
(4) ごみの集積所と道路との段差は、極力少なくすること。