○会津若松市行旅病人及び行旅死亡人取扱要綱

昭和62年10月1日

会津若松市告示第61号

(趣旨)

第1条 行旅病人、行旅死亡人及びこれらの同伴者の救護及び取扱いについては、行旅病人及行旅死亡人取扱法(明治32年法律第93号。以下「法」という。)及び福島県行旅病人、行旅死亡人等の救護及び取扱費用の弁償に関する規則(昭和62年福島県規則第17号)に規定するもののほか、この要綱の定めるところによる。

(用語の意義)

第2条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 行旅病人 法第1条第1項に規定する行旅病人及び次に掲げる者

 行旅者であつて、飢えにより歩行ができなくなつたもの

 手当てを必要とする行旅中の妊産婦であつて、その手段を有しないもの

 行旅者又は住所及び居所を有しない者若しくは明らかでない者であつて、引取者がなく、かつ、警察官により救護の必要があると認められて引き渡されたもの

(2) 行旅死亡人 法第1条第1項及び第2項に規定する行旅死亡人並びに引取者のない死胎

(台帳の作成)

第3条 福祉事務所長は、行旅病人・行旅死亡人台帳(様式)を備え、行旅病人、行旅死亡人及びこれらの同伴者を救護し、又は取り扱つた場合は、その都度所定の事項を記載して整理しておくものとする。

(扶養義務者等への引取通知等)

第4条 行旅病人若しくはその同伴者又は行旅死亡人の同伴者(以下「被救護者」という。)を救護したときは、被救護者の扶養義務者又は同居の親族に対し、次に掲げる事項を記載した通知書により、遅滞なく、当該被救護者の引取りを請求するものとする。

(1) 被救護者の本籍、住所、氏名及び年齢

(2) 被救護者の病状及び救護の状況

(3) 引取りをなすべき期間

2 前項の規定による通知を行つた後において被救護者の引取りを請求すべき事由が消滅したときは、当該扶養義務者又は同居の親族に対し、直ちにその旨を通知するものとする。

(領事への通知)

第5条 外国人である行旅病人、行旅死亡人及びこれらの同伴者を救護し、又は取り扱つたときは、これらの者の国籍の属する国の領事に通知して、引取り等についての協力を求めるものとする。

(救護の継続又は送還)

第6条 福祉事務所長は、次の各号の一に該当する場合は、期間を指定した上で、当該被救護者の救護を継続することができるものとする。

(1) 病状その他やむを得ない事情により被救護者を引き取ることができないと認められる場合であつて、被救護者又は第4条第1項に規定する通知を受けた者(次項において「引取義務者」という。)から救護の継続についての請求があつたとき。

(2) その他福祉事務所長が必要と認めたとき。

2 福祉事務所長は、次の各号の一に該当する場合は、被救護者を引取義務者に送還できるものとする。

(1) 引取義務者が第4条第1項に規定する通知書に記載された期間内に被救護者を引き取らなかつたとき。

(2) 被救護者又は引取義務者から救護の継続についての請求があつた場合で、被救護者を引き取ることができないと認めるに足る事情が存在しないとき。

(3) その他福祉事務所長が救護を継続する必要を認めないとき。

(社会福祉事務所長への引取通知)

第7条 被救護者の扶養義務者又は同居の親族がいないとき又は明らかでないときその他被救護者を引き取る者がいないときは、福島県会津若松社会福祉事務所長(以下「社会福祉事務所長」という。)に対し、被救護者の状況を記載した通知書により、当該被救護者の引取りを請求するものとする。

(救護の委託)

第8条 被救護者を救護するに当たつては、これを行うのに適当と認められる施設又は私人に委託して行うことができるものとする。

(被救護者等への費用弁償の請求)

第9条 救護に要した費用の弁償を被救護者若しくはその扶養義務者に請求するとき又は行旅死亡人の取扱いに要した費用の弁償を行旅死亡人の相続人若しくは扶養義務者(以下「相続人等」という。)に請求するときは、納入すべき金額、納入の期限、納入の場所その他必要な事項を記載した納入の通知書に費用の計算書を添付して行うものとする。

(社会福祉事務所長への救護費用の請求)

第10条 被救護者から救護に要した費用の弁償が受けられない場合であつて、当該被救護者の扶養義務者がいないとき若しくは明らかでないとき又は扶養義務者から当該費用の全部若しくは一部の弁償を得ることができないときは、社会福祉事務所長に対し、救護費用の弁償を請求するものとする。

(告示期間)

第11条 法第9条の規定により市の掲示場に告示しなければならない期間は、30日以上とするものとする。

(行旅死亡人に関する通知)

第12条 法第10条の規定により行旅死亡人の相続人等又は同居の親族に通知するときは、次に掲げる事項を記載した通知書によつて行うものとする。

(1) 本籍、住所、氏名、年齢及び性別

(2) 死亡年月日、発見した日時及び場所

(3) 人相、特徴、着衣の模様その他行旅死亡人を認識するために必要と認められる事項

(4) 取扱状況

(遺留物品の処分等)

第13条 行旅死亡人の取扱いに要した費用については、同人が遺留した金銭及び有価証券をもつて充当するものとする。

2 前項の規定による充当の処分をしてもなお行旅死亡人の取扱いに要した費用の額に不足する場合であつて、同人の相続人等がいないとき又は明らかでないときは、法第9条の規定により最初に告示又は公告を行つた日の翌日から起算して60日を経過した日以後に、当該不足する額を限度として、行旅死亡人の遺留物品を売却してその費用に充当するものとする。

3 行旅死亡人の住所、居所若しくは氏名が明らかなために法第9条の規定による告示若しくは告示を行わなかつた場合又は告示若しくは公告を行つた後において相続人等が明らかになつた場合で、当該相続人等から行旅死亡人の取扱いに要した費用の全部又は一部の弁償を得ることができないときは、当該不足する額を限度として、直ちに行旅死亡人の遺留物品を売却してその費用に充当することができるものとする。

4 第1項に規定する有価証券及び前2項に規定する遺留物品の処分については、これを適当な方法により行うことができるものとする。

(社会福祉事務所長への取扱費用の請求)

第14条 行旅死亡人の取扱いに要した費用につき、第9条及び前条の規定による手続を行つてもなお当該費用の全部又は一部の弁償を得ることができないときは、社会福祉事務所長に対し、取扱費用の弁償を請求するものとする。

この要綱は、公布の日から施行し、昭和62年4月1日から適用する。

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会津若松市行旅病人及び行旅死亡人取扱要綱

昭和62年10月1日 告示第61号

(昭和62年10月1日施行)