公開日 2025年09月24日
更新日 2025年09月29日
昭和61年に福島県の重要文化財に指定された蒲生秀行廟の保存修理工事状況を市民の皆様にご覧いただくため、現場見学会を開催します。
平成3年には建物の解体修理工事が行われ、茅葺き屋根も葺き替えられましたが、30年以上が経ち茅が傷み始めたため、この度、耐久性の高い銅板葺きで葺き替えることとなりました。
見学会は、工事用足場に上がり、間近で屋根内部の木構造を見ることができる貴重な機会ですので、皆様お誘い合わせの上お越しください。
現場見学会について
会場:蒲生秀行廟(館馬町11)※境内に駐車スペースがあります。
日時:令和7年10月26日(日)※各回同じ内容です。各回定員10名程度・先着順。
- 1.11:00~11:20
- 2.11:30~11:50
- 3.13:00~13:20
- 4.13:30~13:50
- 5.14:00~14:20
申込期限:令和7年10月20日(月)
申込先:会津若松市教育委員会文化スポーツ課※参加者全員の氏名、電話番号、参加希望回をお伝えください。
参加費:無料
注意事項
- 工事用足場に上がりますので、動きやすい服装・履物でお越しください。
- 見学時には、現場で用意するヘルメットの着用をお願いいたします。
- 工事現場内での見学のため、安全上の理由により、見学をお断りすることがございます。
- 荒天等により当日に中止する場合には、電話にてご連絡いたします。
蒲生秀行廟保存修理工事について
蒲生秀行とは
会津若松の城下町の礎を築いた名君蒲生氏郷公の嫡男である蒲生秀行公は、13歳の時に父の急死により家督を継ぎました。
豊臣秀吉から家中の不和を咎められ、一時宇都宮18万石に左遷されますが、関ヶ原の戦いでの功績により会津に復帰し、城郭の整備や多くの社寺を再興するなど町方の振興に努めました。
地震や旱魃に見舞われ、その心労などのため30歳の若さで死去しました。
蒲生秀行廟とは
秀行公の御廟で、今から約400年前に菩提寺である弘真院の境内に建立されました。
石造りの五輪塔を護るように建てられた木造の鞘堂(御霊屋)は、遺構の原型部分、特に懸魚(げぎょ)や木鼻(きばな)に桃山ないし江戸初期の特色があり建築当時の様式をよく残しているとして、昭和61年に福島県の重要文化財に指定されました。
※懸魚・・・建物の妻側において、棟木または桁の端に取り付ける装飾的な繰形のある板。
※木鼻・・・水平材が柱などを越えて突出したところ、あるいは突出したように見せたところの装飾を施した彫刻のこと。
現在の状況
平成3年に建物の解体修理工事が行われ、茅葺き屋根も葺き替られました。
以来30年以上が経過し、茅葺きの茅は痩せ、窪みや隙間など傷みが目立つようになりました。
保存修理工事について
茅葺きでの葺替えも検討しましたが、今後の維持管理を考慮し、銅板葺きで葺き替える事となりました。
銅板葺は耐久性があり、茅葺きに比べて葺き替えの周期が長いという特徴があります。
また、銅板葺は軒の反りや箕甲(みのこう)など茅葺きの曲線の再現をすることができます。
工事は2ヵ年度に亘って実施され、既存の茅葺きを撤去し、野地を作り(内部を空洞化し)、銅板葺に葺き替えます。
今年度は既存の茅を撤去して新しい屋根組みを完成させる予定です。
※箕甲・・・切妻造り・入母屋造りの反りがある屋根において、破風(屋根の妻側の端の部分)と屋根最頂部から流れる平部との間にある曲線部。
※野地・・・建築における屋根の下地材である野地板を指す。
お問い合わせ
- 会津若松市役所 文化スポーツ課
- 電話番号:0242-39-1305
- ファックス番号:0242-39-1462
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