公開日 2025年07月28日
「猪苗代湖」がラムサール条約湿地に登録されました
猪苗代湖が、国際的に重要な湿地保全を目的とする「ラムサール条約湿地」として、令和7年7月15日付けで新規登録されました。
また、7月23日からジンバブエ共和国にて開催されている「ラムサール条約第15回締約国会議(COP15)」において、7月26日、ラムサール条約事務局長のムソンダ・ムンバ氏から、登録証が授与されました。
ラムサール条約第15回締約国会議(COP15)
- 期間 令和7年7月23日(水)から令和7年7月31日(木)
- 会場 アフリカ大陸 ジンバブエ共和国 ヴィクトリアフォールズ市
- 授与式 7月26日(土)日本国主催のイベント内で実施(日本時間20:30から21:30)
- 参加者 環境省野生生物課長、福島県生活環境部自然保護課長、郡山市環境部長、猪苗代町企画財政課参事兼課長、会津若松市市民部長
「ラムサール条約登録湿地」とは
ラムサール条約は、正式名称を「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」といい、1971年にイランのラムサール市で採択された「湿地の保全」と「持続可能な利用」を目的とする国際条約です。現在、世界で170を超える国が加入し、日本は1980年に加入しました。ラムサール条約に基づいて登録された湿地は「ラムサール条約登録湿地」と呼ばれ、世界的に重要な湿地として認められます。ラムサール条約登録湿地は、水鳥の生息地や生物多様性の保全に貢献し、地域の自然環境の価値を高める役割を果たします。日本国内でも釧路湿原や琵琶湖、尾瀬など、現在53か所の湿地がラムサール条約湿地に登録されており、その保全と活用が進められています。
猪苗代湖は、本市と郡山市、猪苗代町に面する面積 約103平方キロメートルの日本で4 番目に大きい湖で、四季折々の風景が市民をはじめとする訪れた多くの人々を楽しませてくれます。夏は湖水浴、冬には白鳥などの渡り鳥が飛来するなど、猪苗代湖では、自然と人々の共生を目指す取り組みが進められています。
ラムサール条約湿地に登録されたことによる新たな規制などはありませんが、市民の皆さんには、 猪苗代湖の未来を守り、次の世代に引き継ぐために、登録を契機として猪苗代湖の自然環境の価値を再認識していただき、保全活動にご理解とご協力をお願いします。
条約の3つの柱
1,保全・再生
水鳥の生息地としてだけでなく、私たちの生活を支える重要な生態系として、幅広く湿地の保全・再生を呼びかけます。
2,ワイズユース(賢明な利用)
ラムサール条約では、地域の人々の生業や生活とバランスのとれた保全を進めるために、湿地の「賢明な利用(Wise Use:ワイズユース)」を提唱します。「賢明な利用」とは、湿地の生態系を維持しつつそこから得られる恵みを持続的に活用することです。
3,交流・学習(CEPA)
ラムサール条約では、湿地の保全や賢明な利用のために、交流、能力養成、教育、参加、普及啓発(CEPA:Communication, Capacity building, Education, Participation and Awareness)を進めることを大切にします。
ラムサール条約湿地登録の条件
⑴ 国際的に重要な湿地であること(ラムサール条約で示された9つの基準のうち、いずれかに該当していること)
⑵ 国の法律(自然公園法、鳥獣保護管理法 など)により、将来にわたって自然環境の保全が図られていること
⑶ 地元住民などから登録への賛同を得られていること


登録のメリット
ラムサール条約湿地に登録されると、次のようなメリットが期待されます。
- 国際的に重要な湿地として、国内外から注目が集まる
- 知名度の向上やイメージアップにつながる
磐梯山と猪苗代湖 天鏡湖とも称される猪苗代湖
- 子どもたちの教育の場として活用される
- 保全活動への関心が高まる
こども交流会 湊学園 ごみ拾いボランティア活動
- 観光やレクリエーションなどで人が訪れる
- 地上産品のブランド価値が高まる
白鳥の足漕ぎボート 天ぷらまんじゅう
お問い合わせ
- 会津若松市役所 環境共生課
- 住所:〒965-0858 会津若松市神指町大字南四合字深川西292-2
- 電話番号:0242-23-4700
- ファックス番号:0242-29-1618
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