令和8年度施政方針

公開日 2023年02月22日

更新日 2026年02月26日

施政方針とは、新年度における市長の市政運営に対する基本的な考え方について述べたものです。
 

令和8年度施政方針[PDF:379KB]

 

【はじめに】

 令和8年度会津若松市一般会計予算をはじめとする諸案件のご審議をお願いするにあたり、市政執行に取り組む私の所信と施策の大綱を申し上げ、ご理解とご協力を賜りたいと存じます。

【施政にあたっての基本的な認識・考え方】

 はじめに、昨年の2月の豪雪が、市民の皆様の生活に甚大な影響を与えたことは記憶に新しいところであります。昨年おこった様々な事象への対応を教訓として、今年度は、除雪の出動基準の見直し、除雪車両の増車、主要な交差点部の雪山を優先的に除去する「山取班」の配置など、同様の事態に対処する体制を整えてきたところであります。現在のところ、昨年のような大雪の状況は見られていないところでありますが、引き続き、体制をしっかりと維持し、市民の皆様の安全と安心を確保してまいります。
 さて、本市を取り巻く社会経済状況に目を向けますと、観光・交流人口が増加基調にあることや、地元産業におけるAI・デジタル技術の活用など、前向きな動きもみられる一方で、人口や出生数の減少、物価高、人手不足などの状況も顕著であり、生活の「当たり前」を守ることの重みが増していると考えております。
 このような中での市政運営においては、市民の皆様のニーズや意識の変化を的確に把握し、一人ひとりが安心して暮らし、挑戦し、つながりを実感することで幸福感を高める「ウェルビーイング」の視点が重要と考えており、人口減少社会にあっても、将来に向けて地域、社会・経済が効率的、効果的に持続できるまち「サスティナブルシティ会津若松」の実現を目指してまいります。

(政策目標1 未来につなぐひとづくり)

 1点目は、「未来につなぐひとづくり」についてであります。
 前段申し上げた取組に加えて、子育て環境を充実させるため、子育てポータルサイト等を活用し、各種給付や健診、相談窓口の情報を分かりやすく発信するとともに、子どもの発達の様子を各段階で丁寧に把握し、必要に応じて専門機関等と連携しながら適切な支援につなげる乳幼児健康診査事業を強化し、切れ目のない子育て支援を進めてまいります。
 加えて、学校教育につきましては、「あいづっこ学力向上推進計画」に基づく各種取組をさらに推進し、児童生徒の学力向上に努めてまいります。特に、新たな学力調査による実態把握を行い、各学校の学力向上計画の見直しや指導改善につなげるなど、学力調査を軸としたPDCAサイクルによる取組を推進してまいります。
 また、学校施設の屋内運動場につきましては、児童生徒の熱中症の予防と避難所環境の向上の観点から、空調設備の整備方針を取りまとめてまいります。
 スポーツにつきましては、鶴ヶ城ハーフマラソン大会への参画機会の拡充に努め、より市民の皆様のスポーツイベントとしての定着を図るとともに、本年8月に開催予定の東北総合スポーツ大会について、地域全体で大会を支える機運を高めながら競技運営を支援してまいります。
 一方、社会参画の推進に向けては、引き続き、地域の課題解決に向けた参画・協働によるまちづくりを推進することに加えて、本年5月より、栄町第二庁舎を市民活動支援や男女共同参画推進等の拠点、「市民協働プラザ」として供用してまいります。
 

(政策目標2 強みを活かすしごとづくり)

 2点目は、「強みを活かすしごとづくり」についてであります。
 農業分野においては、本市産米のさらなるブランド化や価格の安定化を目指し、令和9年度に本市で開催する「米・食味分析鑑定コンクール:国際大会」に向けて、生産者の栽培技術の向上と生産意欲の喚起を図るとともに、プレ大会を開催し、本大会に向けた機運の醸成に取り組んでまいります。
 また、持続可能な食料システムの実現に向け、生産者や流通業者等が一体となって「オーガニックビレッジ」を宣言し、「オーガニック推進協議会」の取組を軸に、有機栽培農産物の生産や消費の拡大につなげてまいります。
 一方、ツキノワグマをはじめとする野生鳥獣による被害への対応につきましては、専門家による集落環境診断に基づく緩衝帯の整備や侵入防止柵の設置を進め、農作物被害等の軽減を図ってまいります。あわせて、増加する市街地等への出没に対応するため、鳥獣被害対策実施隊や県、警察等の関係機関と連携し、緊急銃猟制度による捕獲も含めて、市民の皆様の安全確保を最優先とした対応を図ってまいります。
 加えて、本市農業・農村の持続的な発展に向けて、各種取組を着実に推進していくとともに、現在の農業・農村を取り巻く社会情勢や環境の変化を的確に捉えながら、今後の食料・農業及び農村に関する施策の総合的な指針となる「第4次食料・農業・農村基本計画」の策定に取り組んでまいります。
 次に、地場産品の取引拡大についてであります。イオン株式会社との地域貢献協定の趣旨を踏まえ、会津フェスタの内容を拡充し、新たな商品の提案や新規事業者の参画、周辺自治体との連携を進めるとともに、新規催事などにおけるPRを推進し、通常取引の拡大につなげてまいります。
 地域の貴重な人材である若年層の地域外流出の抑制に向けては、高校生、大学生、新入社員などのライフステージに応じた各種事業を連続的に展開し、市内企業の認知度向上と若者の交流機会を創出しながら、雇用促進と定着、さらにはUターンの推進につなげてまいります。
 また、AiCTの入居企業や市内事業者等との連携を一層強化するなど、本市が培ってきたスマートシティ会津若松の取組を活かし、AIやデータを利活用した新たなサービスやビジネスの創出を促し、稼ぐ力の向上につなげてまいります。
 さらに、まちなかの賑わい創出に向け、「会津若松まちなか案内所」を「人」と「まち」をつなぐ拠点として、地域への愛着を育む場所となるよう積極的に活用していくことに加え、株式会社エフエム会津の本庁舎への移転を契機に、本庁舎の賑わいや交流拠点としての機能を充実させてまいります。
 

(政策目標3 安心、共生のくらしづくり)

 3点目は、「安心、共生のくらしづくり」についてであります。
 複雑化・複合化した地域生活課題が顕在化する中、「第3期地域福祉計画」のもと、教育と福祉の連携を一層強化するなど、支援を必要とする方を早期に把握し、相談につなげる体制の充実を図ってまいります。あわせて、地域福祉活動を継続できる仕組みづくりを進め、地域共生社会の実現を目指してまいります。
 さらに、第2期重層的支援体制整備事業実施計画のもと、介護、障がい、子ども・子育て、生活困窮といった、分野を超えて支援がつながる体制を充実させるとともに、福祉以外の分野とも連携を深めながら、世帯全体を見据えた伴走型支援を推進してまいります。
 加えて、昨年は、健康づくり推進条例を制定したところであり、引き続き、市民の皆様の生活習慣の改善につながる健康イベントなどの取組を継続してまいります。
 次に、環境の保全に向けては、第3期環境基本計画に基づき、あらゆる主体が当たり前に環境行動に取り組むことを目指した「×(かける)環境アクション」を推進し、また、脱炭素先行地域での取組を着実に進めながら、再生可能エネルギーの地産地消を推進してまいります。
 さらに、4月からの家庭ごみ処理有料化により、ごみの分別と減量を全ての市民の皆様による継続的な取組とするとともに、新たに、ごみ処理手数料を財源とした基金を設置し、資源循環型社会の形成、衛生的な生活環境の保全、地球温暖化対策等を持続的に推進することで、ゼロカーボンシティ会津若松の実現へと繋げてまいります。
 また、昨年、ラムサール条約湿地に登録された猪苗代湖につきましては、シンポジウム開催や県子ども大使事業との連携などにより、「保全・再生」「ワイズユース」「交流・学習」の取組を進めてまいります。

(政策目標4 安全、快適な基盤づくり)

 4点目は、「安全、快適な基盤づくり」についてであります。
 まず、防災につきましては、今年度改訂の地域防災計画に基づき、防災訓練や出前講座を実施し、防災意識の高揚を図るとともに、自主防災組織などによる、地域の主体的な防災活動を支援してまいります。あわせて、重層的な情報伝達手段を確保するため、株式会社エフエム会津の電波を利用した防災行政無線システムの構築を進め、災害時の迅速な情報提供を実現し、市民の皆様の安全・安心の確保につなげてまいります。
 次に、治水・雨水対策につきましては、総合治水計画に基づく取組を検証し、計画の見直しに着手してまいります。また、集中豪雨等による浸水被害の軽減に向け、雨水幹線や水路の整備を着実に進め、まちなか排水機能の向上による安全性の確保に努めてまいります。
 公共交通につきましては、「地域公共交通計画アクションプラン」に基づき、ICTを活用した取組を継続・推進し、リクエスト型最適経路バスの運行継続や、データに基づく路線バス等の再編により、利便性の向上と運行の効率化を図りながら、公共交通を維持・確保してまいります。
 上下水道につきましては、「水道事業ビジョン2026」等に基づき、施設の再編・長寿命化と老朽管路の更新を推進するとともに、AIによる管路劣化再診断やドローン診断など水道DX技術も活用し、安定供給と持続ある事業運営を目指してまいります。あわせて、公共下水道事業区域の拡張と接続率の向上、官民連携による業務の効率化により、公共用水域の水質保全に努めてまいります。
 さらに、人口減少や自然災害のリスクを見据え、空家等への対処と住環境の安全・安心の確保を一体的に進めるため、住生活の分野における課題を整理した上で、市独自の住宅マスタープランとして、「住生活基本計画」を策定してまいります。
 

(政策目標5 豊かで魅力ある地域づくり)

 5点目は、「豊かで魅力ある地域づくり」についてであります。
 引き続き、県立病院跡地での多世代交流、子育て支援施設の整備を着実に進めるとともに、会津若松駅前の基盤整備につきましては、策定した基本計画に基づき、駅前広場や周辺道路等の基本設計を進め、関係者・地域の皆様と連携しながら実証や検討を重ね、事業着手に向けて取り組んでまいります。
 また、引き続き庁舎として利用する栄町第一庁舎につきましては、令和9年度からの大規模改修に向けて、施設・設備等の実施設計に着手いたします。
 一方、地域づくり活動への支援につきましては、「地域づくりビジョン」の実現に向けた支援を継続していくことに加え、中間支援組織の設置に向け、必要な検討を進めてまいります。
 さらに、職員の働き方改革につきましては、幹部職員によるトップダウンと、担当職員によるボトムアップを組み合わせ、意識改革・制度改革・業務改革を一体で推進することによって、職員の働きがいを高めるとともに、生成AIなどのデジタル技術を積極的に活用しながら、行政サービスの質の向上及び効率化を図ってまいります。
 最後に、財政運営についてであります。中期財政見通しの策定や総枠配分方式による予算編成などを通して財政規律を堅持し、公共施設マネジメントの推進や広告事業等による自主財源の確保など、「行財政改革の取組」を継続し、持続可能な自治体経営を推進してまいります。
 

【結び】

 以上、「第7次総合計画」に基づく市政運営の基本的な考え方を申し述べさせていただきました。
 令和8年度は、第7次総合計画の最終年度となります。今年度行ってきた新たな計画策定に向けた「市民会議」、「若者会議」、「子育て世代ワークショップ」、市民の皆様や事業者の方々へのアンケート調査、各種団体との意見交換、さらには「総合計画審議会」などを通していただいた意見や提案を踏まえながら、これまでの取組を総括し、新たな計画を策定していく所存であり、成果は確かなものとして次世代に引き継ぎ、課題は先送りせず、変化の兆しを捉えて改善を重ね、未来への投資を着実に積み上げてまいります。
 また、人口減少、災害への備え、医療・福祉、産業振興、脱炭素など、地域の課題は個々の自治体だけで解決できるものではなく、広域的な連携が不可欠であります。福島県による「会津地域課題解決連携推進会議」などの枠組みも活用し、県や関係機関、会津管内各市町村と一層連携を深め、「オール会津」で課題解決に取り組み、互いに支え合い、強みをいかし、困難を乗り越える「会津の総合力」を高めてまいります。
 私は、若い世代が「このまちで暮らしたい」「ここで働き、学び、挑戦したい」と感じられることが、地域の将来を左右する大切な鍵であると考えています。子育てや教育、仕事など、生活のあらゆる場面で「選ばれるまち」となるよう、施策の充実と不断の見直しを進めるとともに、挑戦が尊重され、失敗からも学べる風土を育み、地域の希望と活力を高めてまいります。
 市民の皆様お一人おひとりが主役であるとの認識のもと、行政はその歩みを支える伴走者として、開かれた市政と丁寧な説明を徹底し、信頼に応える市政運営に努め、皆様のお力添えを推進力として、誇れる会津若松を次世代へ引き継いでまいります。
 何卒、市民の皆様並びに議員の皆様におかれましては、引き続き、市政運営について、一層のご理解とご協力を賜りますよう、心から念願申し上げます。

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