会津の酒って、本当にうまい!

2021年6月18日

会津の酒って、本当にうまい!

日本酒の需要が低迷し始めた平成になってから、会津地域では「生産量」ではなく「酒質の向上」に力を入れるようになりました。平成5年には、酒造りの技術が評価される「全国新酒鑑評会」で会津若松市内の六つの酒蔵が一斉に金賞を受賞し、本市は名実ともに「酒どころ」になりました。現在は、会津地域にある30前後の酒蔵のうち九つが会津若松市内にあり、福島県の全国新酒鑑評会金賞受賞数日本一8連覇に貢献しました。

※令和元酒造年度全国新酒鑑評会は、新型コロナウイルス感染症の影響で決審が中止になり金賞酒の選定されませんでした

 

酒造りに適した気候

 

田園風景.JPG 会津地域は磐梯山をはじめとした山々に囲まれた盆地特有の気候をしています

会津地域は、周囲を山々に囲まれた内陸部に位置し、冬は積雪を伴う寒冷な気候をしています。この気候は酒造りに最も適していて、会津地域では、古くから酒造りが行われてきました。会津清酒の始まりそのものは明確には分かっていませんが、「会津藩家世実記」などの藩の公文書に酒造りに関する記録があることから、江戸時代には酒造りが行われていたことが分かっています。

 

 

 

 

 

ミネラル分が少ないやわらかな水

 

水.JPG 清らかな地下水が豊富です

地表に降り注いだ雨や雪が地下に染み込み、長い時間をかけて地層を通ることで作られる地下水には、土壌中の多種微量のミネラル成分が溶け込んでいます。そのため、地中に滞留する時間が長ければ長いほどミネラル分が多く含まれる硬水になり、時間が比較的短ければミネラル分が少ない軟水になります。会津地域は、軟水の地下水が多く、軟水で醸した酒は、軽くてすっきりとした味わいになる傾向があります。

 

 

決め手は米の良さ

 

こめ.JPG 会津地域では、粒が大きい酒造りに最適な米が収穫されます

会津地域は古くから米作りが盛んで、余剰米を使った酒造りが推奨されてきました。会津地域の米は、食味が良いのはもちろんのこと、大粒で軟質なため酒造りにも最適でした。米質の酒への影響はとても大きく、酒の香りや味、アルコール度数の全てが米に由来します。会津の酒の良さは、会津の米の良さと深く関係しています。

 

 

 

会津人の気質と融合

 

ほうれい.JPG長い年月をかけて酒造りの技術を磨き上げてきました
 

麹菌や酵母の働きによって造られるため、同じ環境で仕込んでも全く同じ酒にならないのが「酒造り」の奥深さでもあります。使う米の硬さによる水の含ませ具合や、仕込み中の温度管理など、複雑な工程の中できめ細かな目配りが求められる酒造り。酒の良しあしは、造り手の技術によるものと言っても過言ではありません。現在の会津清酒は、会津人が守り継ぎ磨き上げてきた技と、「こんな酒を造りたい」という蔵元の思いが融合し醸造されたものです。

 

 分析結果からみる会津清酒のうまさの秘密

 

酒蔵.JPG会津若松市内には九つの酒蔵があります

会津清酒が「うまい理由」を知るために、福島県ハイテクプラザ会津若松技術支援センターで、市販酒のエントリー数が多い品評会「サケコンペティション」に出品された会津清酒と出品酒全体の平均値から解析してもらいました。全体の平均と比べた結果、会津清酒は酸味や甘味の数値が高く味わいがしっかりしていて、フルーティーな香りなのに味が軽く飲みやすいことが分かりました。

 

 

 

 

 

 

 

サケコンペティションに出品された会津清酒と出品酒全体の比較(純米酒)
区分酸度アミノ酸度グルコース酢酸イソアミルカプロン酸エチルイソアミルアルコール
全体の平均

          1.4

          1.1           1.5           2.6 2.4 140.5
会津清酒の平均 1.5 1.3 1.9 3.8 2.8 126.0

 

 

サケコンペティションに出品された会津清酒と出品酒全体の比較(純米吟醸酒)
区分酸度アミノ酸度グルコース酢酸イソアミルカプロン酸エチルイソアミルアルコール
全体の平均           1.4           1.1           1.7            2.4  3.6  132.5
会津清酒の平均 1.5 1.3 2.0  3.7  4.6  119.0

 

  • 酸度(酸味の指標)…数値が高くなると酸っぱい
  • アミノ酸度(うま味の指標)…数値が高くなるとうま味が多い
  • グルコース(甘みの指標)…数値が高くなると甘い
  • 酢酸イソアミル・カプロン酸エチル(吟醸香)…数値が高くなると香り高くフルーティーである
  • イソアミルアルコール(酒のベースになる香)…数値が高いと味が重く、数値が低いと味が軽い

 

【インタビュー】会津人の気質が今の会津清酒の原点

鈴木先生.JPG 福島県ハイテクプラザ会津若松技術支援センター副所長兼醸造・食品科科長 鈴木 賢二さん

 

平成5年から酒担当になって、県清酒アカデミー職業能力開発校などで技術向上の指導をしてきました。酒蔵の皆さんの「鑑評会で金賞を取り続けたい」という声から、平成14年に酒造りのマニュアルを作りました。一昔前までは、淡麗辛口の日本酒がトレンドでしたが、マニュアル作りを始めたころからは、香りがあって味がしっかりし、後味のキレが良いものが好まれています。4年後の平成18年の全国新酒鑑評会では、初めて福島県が金賞受賞数日本一になりました。しかし、次の年、連覇はできませんでした。このことからも、金賞を取り続けることがどれほど難しいか分かると思います。ですから、連続で金賞受賞数日本一になるというのは、驚くべき快挙なんですよ。この快挙は、会津人の気質により成し遂げられたんだと思うんです。「会津の人は頑固」ってよく言われますが、根が真面目で素直、そして仲間意識が強いと思うんです。マニュアルを作ったときに、最初に受け入れてくれたのが、会津の杜氏さんたちでした。そして、みんなで酒造りの情報交換をして、会津清酒全体の酒質向上に取り組んでいるんですよ。

 

関連リンク

 

お問い合わせ

  • 会津若松市役所 商工課
  • 電話番号:0242-39-1252
  • ファックス番号:0242-39-1433
  • メール