立地企業からのメッセージ「株式会社サンブライト 様」

公開日 2020年03月31日

更新日 2021年12月02日

会津若松市に立地された企業様の声をお届けします。(内容は取材当時のものです)

 

「会津の方々の実直さ、責任感は、会津ならではの魅力です」

会津若松河東工業団地に立地された、株式会社サンブライトの代表取締役社長 渡邉 忍 様にお話を伺いました。

 

貴社の業務内容について教えてください

弊社は、業務用カメラ部品、半導体製造装置部品等及びその他精密部品加工全般の製造を行っています。
平成3年に双葉郡大熊町で操業し、平成23年に開業20周年を迎えました。
しかし、その節目の年に発生した東日本大震災、そして原発事故の影響により、20年間慣れ親しんだ大熊町の本社から離れなければならないという辛い出来事を経験いたしました。

 

 

東日本大震災を経て、事業を再開するまでの経過を教えてください

 

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大熊町の工場は高台にあり、震災による津浪の被害は免れました。
しかし、原子力発電所の事故による避難命令が出され、社員は各地の避難先に散り散りとなりました。

事業再開に必要な機材を運び出す間もなく、全て本社に残したまま、大熊町を離れなければならないという苦しい経験をいたしました。

新聞等でも報道されておりますように、大熊町は帰還が困難な地域に指定され、社員も生まれ育った故郷に戻ることができず、本社工場も再稼動する目処が立たないという状況の下で、新たな工場を建設し、事業を再開するという決断をするには、迷いや葛藤もありました。
しかし、「早く工場を立ち上げましょう!」という社員からの前向きな言葉が、事業再開への一歩を踏み出す大きな力をとなりました。

震災以降、何もない状態からのスタートとなり、正直、不安もありましたが、私たちの再開を待っていてくださるお客様の存在を考えると、ここで製造を止めることはできないと感じましたし、県内で同じように被災されたお客様に一日も早く製品をお届けすることで、お客様の復興・事業再開にもつながっていってほしい、という思いを胸に弊社は再び立ち上がりました。
震災による事業への影響は大変大きなものでしたが、その衝撃に負けないよう、少しでも早く、スピード感をもって、会社の状態を元に戻したい!という思いが非常に強くありました。

 

 

会津に工場を建設することとなった経緯、そして立地の決め手は何でしたか?

 

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立地場所の選定にあたっては、いくつかの候補地がありましたが、最終的に会津若松市に決めました。

理由の一つは交通インフラが大変優れていることです。

河東工業団地は磐越自動車道・河東インターチェンジから車で5分程の位置にあり、弊社と取引のある県内外のお客様へ商品を運搬するのに場所的に好条件でありました。
また、会津若松市には大熊町の役場機能が移転され、同町からも多くの町民が避難しております。

弊社の社員も避難してきており、業務を熟知している面々と再スタートできる、という点は弊社にとって大きなメリットでした。

人材雇用の点でさらに申し上げますと、地元・会津若松市で採用となった社員は、製造業を営む弊社に適した実直で真面目な人材が多く、「優秀な人材を雇用できる」という点も大変魅力的でした。

 

 

 

立地時の行政からのサポートはいかがでしたか?

震災後、新工場建設に向けて動き始めたばかりの頃から、平成23年12月の会津工場操業開始に至るまで、常に弊社の相談に誠意をもって、熱心にご対応くださった室井市長様、そして市職員の皆さんの力強いサポートは、会津若松市に立地を決意する大きな決め手となりました。
機材も何もない状態から操業までを、迅速に、そして一気に進めるには、想像以上の苦労もありましたが、市職員の方々がいつも側で支えてくださいました。
入念な立地計画を立てる時間的な余裕がないときも、親身になってご指導いただき、こちらが思っている以上のサポートをしてくださいました。

操業後の現在も様々な行政手続き等のアドバイスをいただいているほか、細かい相談事にも快く応じてくださり、大変感謝しております。

 

 

会津で事業を行っている今の感想を教えてください

 

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会津の方々はひたむきに物事に取り組まれる、という印象を持っています。その「実直さ」、仕事に対する「真摯な姿勢」、そして「責任感」は、製造業という弊社の業務にとって欠かせない重要な要素です。
何事にも粘り強く、誠実に取り組む、という気質は、まさに弊社が求めている人材そのものであり、他に類を見ない会津ならではの「魅力」であると思っております。

震災という辛い出来事から歩を進め、今こうして会津の地で事業を再開することができましたのも、弊社の関係者の皆様をはじめ、会津の皆様、そして市長様、市役所の担当者の方々が心を一つにして、弊社の事業再開のためにご尽力くださった賜物であると実感しております。

河東工業団地での操業は、被災による移転措置ということではなく、事業拡大の一環として位置づけており、将来、大熊町での事業が再開されることとなっても、会津工場は取引先との関係やリスク分散、良好な交通アクセスといった観点から、製造拠点として継続していく予定でおります。

会津の皆様とこれからも共に、一つ一つ実績を積み上げ、世界に誇れる製品を、ここ会津の地から発信していきたいと思っております。
より一層、奮励してまいりますので、今後ともご協力のほど、よろしくお願いいたします。

 

 

株式会社サンブライトの概要

 
社名 株式会社サンブライト
代表者 代表取締役社長 渡邉 忍
所在地 (船引事務所)福島県田村市船引町大字船引字中島4
(会津河東工場)福島県会津若松市河東町工業団地2-3
設立日 平成3年10月8日
資本金 3,000万円
概要

電子部品・半導体製造装置部品・カメラ部品・コンピュータ部品・

その他精密金属部品製造

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