水道施設の耐震化を進めています

2019年5月30日

 

耐震化の現状について

 会津若松市の水道は、昭和4年より給水を開始し、平成29年度末での水道普及率は94.3%となっており、市民生活や都市機能にかかせないライフラインです。

 平成31年に厚生労働省から公表された「水道施設の耐震化の状況(平成29年度)」によると、基幹管路(導水管・送水管・配水本管などの水道管)における全国平均の耐震適合率は39.3%であり、会津若松市の耐震適合率は38.5%と全国平均を約0.8%下回っている状況です。しかし、平成29年度に滝沢浄水場の更新整備により、新しい水道管へ切り替えたために配水池及び浄水施設において、耐震化率が向上し全国平均を大きく上回っており、地震に対する備えが徐々に確保されてきている状況です。   

 

【基幹管路・配水池・浄水施設の耐震化率(%)】

  
国平均  県平均  会津若松市  
基幹管路  配水池  浄水施設 基幹管路  配水池  浄水施設 基幹管路  配水池  浄水施設 
耐震化率 耐震適合率 耐震化率 耐震適合率 耐震化率 耐震適合率
平成26年度 22.5 36.0 49.7 23.4 15.3 42.8 31.1 23.5 30.75 35.54 54.40 44.20
平成27年度 23.6 37.2 51.5 25.8 19.6 51.9 31.0 24.1 32.41 37.33 54.40 44.20
平成28年度 24.4 38.7 53.3 27.9 19.0 49.1 34.0 24.0 33.06 37.94 54.40 44.20
平成29年度 24.9 39.3 55.2 29.1 21.3 55.1 39.8 26.8 33.70 38.50 98.00 92.90

 

 

 

※1「水道施設における基幹施設と基幹管路の状況」

基幹施設と基幹管路.jpg

 

  • 導水管とは・・・原水を送るための管。(湖やダムなどから、浄水場へ水を送る管。)
  • 送水管とは・・・浄水場から配水池に浄水を送るための管。
  • 配水管とは・・・配水池から給水区域まで水を送る管。幹線となる配水本管と、配水本管から分岐して直接給水管を取り付ける配水支管(配水小管ともいう。)からなり、水圧を均等に保ち、管内の水が滞留しないように、道路に沿って網目状に布設されている。(配水本管は一般的に口径φ200mm以上の中大口径管が多いが、事業体によって異なり、会津若松市は口径φ350mm以上を配水本管としている。)

  • 給水管とは・・・配水管から分岐して、各家庭などに水を供給する管のこと。

 

耐震化が必要な理由

会津若松市では、平成23年に発生した東日本大震災によって、浄水場から配水池まで水を送る送水管をはじめ、市内各所で給・配水管の漏水が発生し、多くの家屋が断水する被害を受けました。
全国的には約257万戸が断水する被害を受け、復旧までに最大で約5ヶ月もの時間を要した場所もあります。

 

「最近の主な地震と水道の被害状況」

地震名等 発生日 最大震度 地震規模(マグニチュード) 断水戸数 最大断水日数
新潟県中越地震 平成16年10月23日 7 6.8 約130,000戸 約1ヵ月
能登半島地震 平成19年3月25日 6強 6.9 約13,000戸 13日
新潟県中越沖地震 平成19年7月16日 6強 6.8 約59,000戸 20日
岩手・宮城内陸地震 平成20年6月14日 6強 7.2 約5,500戸 18日
岩手県沿岸北部を震源とする地震 平成20年7月24日 6弱 6.8 約1,400戸 12日
駿河湾を震源とする地震 平成21年8月11日 6弱 6.5 約75,000戸 3日
東日本大震災 平成23年3月11日 7 9 約2,567,000戸 約5ヵ月
熊本地震 平成28年4月14日 7 7.3 約446,000戸 約3ヵ月半
北海道胆振東部地震 平成30年9月6日 7 6.7 約68,000戸 34日

 

しかし、写真のように道路が崩壊し水道管がむき出しになっても、水道管として機能が損なわれることなく残っている場合もあります。
なぜ、この水道管は破損せずに残っていることができたのでしょうか。
答えは「耐震性のある継手の水道管を使用していたから」、すなわち水道管が耐震化されていたからです。
地震などの災害時においても給水機能が確保され、断水による市民生活や社会経済への影響を最小限にとどめるためにも水道施設を耐震化することが重要です。


仙台市水道局提供.jpg

 写真提供:仙台市水道局

 

耐震性のある継手の水道管(耐震管)とは

古い水道管の継手構造は地震が起こった際、引っ張られると抜けてしまいます。

しかし、耐震性のある継手の水道管(耐震管)は、地震が起きた場合を想定した図のように引っ張られて伸びても抜けない、押されても縮むことが可能なため、地震による地盤の変動に対応できる継手構造となっています。

鎖のようにそれぞれが動いても外れないことから「鎖構造管路」とも呼ばれています。

 耐震継手.jpg

 

数ある耐震管の中で、会津若松市が現在の工事で使用している耐震管は「NS形ダクタイル鋳鉄管」、「GX形ダクタイル鋳鉄管」です。写真のように吊り下げても、水道管が抜けることはありません。

 

「GX形ダクタイル鋳鉄管」

GX形ダクタイル鋳鉄管

写真提供:一般社団法人日本ダクタイル鉄管協会

 

「GX形ダクタイル鋳鉄管」は「NS形ダクタイル鋳鉄管」よりも外面の耐食塗装が優れており、一般的な埋設環境において100年程度の使用が期待できるとされています。

 

「NS形ダクタイル鋳鉄管 口径φ100mm」

NS形ダクタイル鋳鉄管.jpg

 

「GX形ダクタイル鋳鉄管 口径φ100mm」

 

 

「GX形ダクタイル鋳鉄管」は口径φ75mmからφ400mmまで規格化されており、会津若松市では平成22年度から部分的に採用していました。現在は口径φ75mmからφ400mmまでの工事を行う場合は、全面的に「GX形ダクタイル鋳鉄管」を採用しています。
また、会津若松市では写真のように水道管にポリエチレンスリーブ(半透明なシート)を被せ埋設土砂と直接接触させないことで、さらに耐食性を向上させ長寿命化を図っています。

「NS形ダクタイル鋳鉄管 ポリスリーブ施工状況 口径φ700mm

NS管ポリスリーブ施工状況.jpg

 

「GX形ダクタイル鋳鉄管のポリスリーブ被覆施工状況 口径φ100mm」

GX管ポリスリーブ施工状況.jpg

 

耐震管については「一般社団法人日本ダクタイル鉄管協会ホームページ」にて詳しく知ることができます。
一般社団法人日本ダクタイル鉄管協会ホームページへはこちらから

耐震化を進めるために

水道管を耐震化するためには、地震に弱い古い水道管を地震に強い新しい耐震管へ取り替えることが必要です。
会津若松市のこれまでの実績として、昭和60年度から主要な管については耐震管を使用してきました。また平成20年度からは口径φ75mm以上の水道工事についても、耐震管を使用して工事を行っています。
現在も市内各所で耐震管による水道管の新設工事や取替工事を行っています。また、平成27年度の大規模な工事としては、会津若松市の水道創設時(昭和4年)に埋設され老朽化した基幹管路φ500mmを耐震管へ取替える工事を滝沢町及び上町にて行いました。これについては、平成28年度以降も計画的に延伸させ、平成30年度に耐震管への取替えが完了する予定です。また、平成26年より着工している滝沢浄水場を更新する工事も平成30年度の全面運転に向け、着々と工事を行っており、管路だけでなく施設の耐震化も進めていきます。

今後、会津若松市では平成38年度における基幹管路耐震適合率49.4%以上を目標に、耐震化率の全国平均を少しでも上回れるよう水道施設の耐震化を進め、更なる災害に強い水道を目指していきますので、水道工事へのご理解、ご協力をお願いいたします。

 

「不断水分岐工施工状況 口径φ500mm(平成27年度 配水管布設替工事)」

不断水分岐工施行状況.jpg

※不断水分岐工とは、断水することなく既設管と新設管を接続できる工法です。この工法により、断水工事に伴う弊害が無くなるほか、工事や工期の節減や短縮ができます。

 

「工事イメージアップ看板」

工事イメージアップ看板.jpg

 

お問い合わせ

  • 会津若松市役所水道部施設課
  • 電話:0242-22-6177
  • FAX:0242-22-6178
  • メール送信フォームへのリンクメール

 

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