本市の財政指標

2019年10月21日

  地方公共団体の財政状況については、各種の財政指標により表すことができます。

  ここでは、本市の財政状況について、財政指標から説明します。
  平成30年度の財政指標を掲載しました。
 

財政指標


1 標準財政規模

  標準財政規模とは、地方公共団体が、合理的かつ妥当な水準で行政を行うための標準的な一般財源の規模で、全国一律の算出方法に基づき、毎年度、普通交付税の算定時に算出されます。
   平成13年度以降、普通交付税の不足分として、一般財源として用いることができる臨時財政対策債が発行されるようになってからは、標準財政規模の算定に臨時財政対策債を加えた数値を使用しています。
   ※臨時財政対策債・・・地方交付税の代替措置として発行する地方債。元利償還金相当額については、後年度の地方交付税の算定の中で全額が算入される。 
 

2 地方交付税

  地方交付税とは、地方公共団体の財源の均衡化を図るために、国が徴収した財源を、地方公共団体に配分するものであり、その94パーセントが普通交付税、6パーセントが特別交付税となります。
  配分される国税は、所得税・法人税の33.1パーセント、酒税の50パーセント、消費税の20.8パーセント、地方法人税の全額です。
  地方交付税のうち、普通交付税は、標準的な税収入の75%(25%は留保財源)である「基準財政収入額」と、標準的な行政サービスを行うための一般財源必要額である「基準財政需要額」との差額で算定されます。
  特別交付税は、画一的な算定を行う普通交付税では捕そくされなかった特別の財政需要や基準財政収入額において過大に見積もられた収入、災害復旧に要する財政需要などがある団体に配分されるものです。

  本市において、普通交付税は市税とともに主要な財源であり、経常一般財源においては、市税に次ぐ割合を占めていますが、国の地方税財源改革の影響を大きく受けることから、将来を見通すことが困難な財源でもあります。
  •   ※経常一般財源・・・市税や普通交付税など、使途が特定されず、毎年経常的(安定的)に収入される財源。

 

3 普通会計の収支

  会計の区分は、全国の各地方公共団体によってその範囲が異なるため、そのままでは財政状況の比較が困難です。このため、全国的に共通の基準で会計を区分し直したものを普通会計といい、各地方公共団体は毎年度の決算にあわせて、普通会計での決算を作成します。

  本市では、一般会計と扇町土地区画整理事業特別会計のうち道路整備にかかる事業分の合算になります。

  また、決算の健全性を図る指標として、地方公共団体には次の4つの収支があります。

  • (1)形式収支
   形式収支とは、歳入決算総額から歳出決算総額を単純に差し引いた金額です。

  • (2)実質収支
  実質収支とは、形式収支から、翌年度へ繰り越すべき財源を控除した金額で、通常、地方公共団体が黒字か赤字かは、この実質収支で判断します。
  地方自治体では、年度内に事業が完了しなかった場合など、事業を翌年度に繰り越して実施しますが、この事業実施に必要な一般財源は翌年度に必要となることから、この財源を繰り越して対応します。

  • (3)単年度収支
  単年度収支とは、当該年度の実質収支から前年度の実質収支を差し引いた金額です。
  実質収支は、前年度からの収支の累積であることから、当該年度の単年度だけの収支をみる場合、前年度までの影響を除く意味で、これを差し引く処理を行います。
 
  • (4)実質単年度収支
  実質単年度収支とは、単年度収支から、実質的な黒字要素や赤字要素を加味した金額です。
  黒字要素としては、年度間の財源調整を行う財政調整基金への積立金や、後年度の債務を繰り上げて償還した償還金があり、当該年度にこのような措置を取らなければ、それだけ黒字要素が増加したはずであるためです。逆に、赤字要素としては、財政調整基金を取り崩した繰入金などがあり、このような措置をとらなければ、それだけ赤字要素が増加することになります。
 


4 財政力指数

  財政力指数とは、標準的な行政需要に自前の財源でどれだけ対応できるかを表す指標で、普通交付税算定時の基準財政需要額に占める基準財政収入額の割合の過去3カ年の平均値です。
  本市では、近年、市税収入の減少により指数が低下傾向にあります。
  1.0に近づくほど財政力が高く財源に余裕がある状態となり、1.0を超えると普通交付税の不交付団体となります。
  ※不交付団体・・・基準財政需要額を基準財政収入額が上回り、財源不足額がないと判断され、普通交付税が交付されない団体。
 

5 実質収支比率

  実質収支比率とは、標準財政規模に対する実質収支額(実質剰余金)の割合であり、おおむね3~5パーセントが望ましいとされています。

6 経常収支比率

  経常収支比率とは、財政構造の弾力性を示す比率で、経常一般財源の経常的経費への充当率を示します。
   比率の上昇は財政の硬直化を示し、新たな行政需要に対応する財源がないばかりではなく、市税や交付税などの歳入が、景気低迷や国の地方税財政改革の影響により大きく減少した場合、既存の事業についても見直しが必要となります。この歳入の減少が年度中に発生した場合、収支の赤字も考えられます。
   本市の平成30年度における経常収支比率は89.9パーセントです。

  •  ※経常的経費・・・人件費、公債費、扶助費など、毎年度、経常的(固定的)に支出される経費。


7 健全化判断比率

   「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」に基づき、定められた4つの指標について平成20年度(平成19年度決算)より公表する ことが義務付けられています。
  4つの指標のいずれかが、早期健全化基準または財政再生基準以上となると、早期健全化団体または財政再生団体となり、財政健全化のための是正措置を講じなければなりません。
  各指標の詳細については、健全化判断比率のページをご覧ください。

  • (1)実質赤字比率
  実質赤字比率とは、一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率であり、これが生じた場合は、赤字の早期解消を図る必要があります。
  本市では黒字が続いており、該当がありません。

  • (2)連結実質赤字比率
  連結実質赤字比率とは、全ての会計を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率であり、これが生じた場合は、問題のある会計が存在することになり、その会計の赤字の早期解消を図る必要があります。
  本市では黒字が続いており、該当がありません。

  • (3)実質公債費比率
  実質公債費比率とは、一般会計等が負担する元利償還金及び準元利償還金の標準財政規模に対する比率です。
   18パーセント以上となると起債発行に許可が必要となり、25パーセント以上が早期健全化団体、35パーセント以上が財政再生団体となります。一般会計の公債費のほか、下水道事業など他の会計の公債費に対して一般会計から繰出す経費や、近隣の市町村と合同で行うごみ処理施設や消防などへの負担金で公債費に充てるものなど、借入金の返済に対する義務的な負担を総合した比率で、この比率が高まると歳出に占める実質的な公債費の割合が高く、他の経費を圧迫する状態となります。
   
   本市の平成30年度決算における実質公債費比率は、6.2パーセントです。
   本市では、平成17年度以降、地方債協議・許可制移行基準である18パーセント以上となっていたことから、市債発行許可団体として、実質公債費比率の低減のため『公債費負担適正化計画』を策定し、平成27年度までに18パーセントを下回るための取り組みを行ってきましたが、平成22年度決算においてその目標を達成しました。
  しかし、基準値を下回っているものの、全国の類似団体の平均と比較して高い水準にあるため、公債費負担適正化計画の進行管理を行いながら、引き続き、市債残高の低減に取り組んでいます。

        過去に策定した『公債費負担適正化計画』についてはこちらをご覧ください。

  ※準元利償還金・・・他会計への繰出金や他団体の負担金のうち公債費に充てたものなど元利償還金に準ずる性格のもの。

  • (4)将来負担比率
  将来負担比率とは、地方債残高のほか、一般会計等が将来負担すべき実質的な負債の標準財政規模に対する比率で、350パーセント以上になると早期健全化団体となります。
   本市の平成30年度決算における将来負担比率は、28.0パーセントです。
 
 

市の財政状況の現状と課題

  平成30年度決算時点において、各種の財政指標については、概ね健全な状態といえる数値、比率となっています。
  実質公債費比率については、地方債協議・許可制移行基準である18パーセントを下回っており、地方債残高の低減に向けたこれまでの取り組みについて一定の成果が得られたところです。
  しかし、経常収支比率については89.9パーセントとやや上昇しました。指数の増減については、普通交付税などの影響が大きい面がありますが、今後も経常収支比率の低減に向けて経常的な歳出の削減に取り組んでいきます。
  今後、人口減少や少子高齢化等に伴う税収の減少や、市町村合併に伴う経過措置の縮小による普通交付税の減額など、歳入の確保が厳しくなっていくことが見込まれますが、市では、安定した市民サービスを継続して提供していくため、今後も適正な財政運営と更なる財政健全化に努めていきます。
  

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