市の除染方針について(環境生活課)

2013年12月11日

 

室井市長の顔写真

 国では、「平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法(=汚染対処特措法)」の中で、放射性物質に汚染された土壌・道路・住宅など、わたしたちの生活環境に対する今後の処置について定めています。

  会津若松市ではこの汚染対処特措法に係る「汚染状況重点調査地域※」の指定について検討してきたところですが、国のガイドラインに基づき市内の放射線量を詳細に測定し様々な検討を重ねた結果、「指定を受けない」ことを平成24年6月に決定しました。

 ここでは、その決定に至った経緯や今後の市の対応などについてQ&A方式でお知らせします。

 

※ 汚染状況重点調査地域… 原子力発電所の事故により追加的被ばく線量が年間1ミリシーベルト以上(=0.23マイクロシーベルト/時以上)になる地域がある市町村は、申請し、国の指定を受けることで、国の財政負担で除染することが可能になります。指定を受けると、その後放射線量の詳細な調査を行い、除染計画の策定に取り組むことになります。

Q1:市では、これまでどんな調査を行ってきましたか?

調査区域は?

 市では、原子力発電所の事故以降、定期的に市内の放射線量を測定してきました。雪どけ後の平成24年3月中旬から4月末にかけては、これまでの調査や市民の皆さんの測定結果で放射線量が比較的高かった河東、北会津、神指、高野地区を中心に約150箇所を高精度な放射線測定器で測定を実施しました。なお、150箇所の選定に当たっては、市民への放射線測定器の貸し出しやモニタリングポスト、定点調査や市独自の調査など、およそ1,200箇所の測定調査結果を踏まえ、比較的放射線量が高かった箇所を選定しました。

 

測定方法は?

 国の除染ガイドラインに従って、皆さんの日常生活エリアを中心に、線量が極端に高い場所や低い場所を避け、集落の中心部とその周辺4箇所の計5箇所について、高さ1mで測定しました。測定結果はその平均値で算出しています。

 

測定結果は?

 河東地区の北西部や北会津、神指、高野の各地区の一部で1時間当たり0.23マイクロシーベルト(年間の追加被ばく線量は推計で1ミリシーベルト)を超える箇所が31箇所確認されました。しかし、最高でも年間追加被ばく線量は1.5ミリシーベルト未満でした。

 

Q2:なぜ「汚染状況重点調査地域」の指定を受けないのですか?

 汚染状況重点調査地域の指定を受けないとした理由には、大きく3つあります。

 

理由1 年間の追加被ばく線量が低く、健康被害があるとは考えられないため

 世界の年間の自然放射線量の平均値は約2.4ミリシーベルトです。国によっては年間10ミリシーベルトを超えるところもありますが、これによる特別な健康影響は科学的に認められていません。

 Q1にもあるように、市内の放射線量を測定した結果、ほとんどの地域が年間追加被ばく線量の推計が1ミリシーベルト以下であり、それを超えても1.5ミリシーベルト未満であることがわかりました。
また、平成23年11月~平成24年2月に実施したバッジ式の線量計で市内の子どもたちの積算被ばく量を測定した結果、年間の追加被ばく量が1ミリシーベルトを超えた人はほとんどいなかったことから、実際の追加被ばく線量はこれよりさらに低くなると見込まれます。

 この結果を市の放射線管理アドバイザーの下道國先生や県の放射線専門家に見てもらったところ、世界や日本の平均値と比べても決して高い線量とは言えず、わたしたちの健康に影響を及ぼすことはない、との見解をいただきました。

 

理由2 今後、自然に放射線量が下がることが見込まれ、除染の有効性も期待できないため

 「汚染状況重点調査地域」の指定を受けると、除染計画を策定するに当たり、除染後の土砂の仮置き場を準備する必要がありますが、これは地域住民の皆さんの同意が不可欠なので、実際に計画を立てて除染活動に着手するまでには相当の時間がかかると見込まれます。
 実際、他市町村の状況を見てみますと、平成24年4月末の時点で県内41市町村が重点調査地域に指定されましたが、現在そのうちの13市町村しか除染に着手しておらず、予想以上に遅いペースとなっています。

 また、放射性セシウムの放射線量は時間とともに低減していきますので、平成27年度には市内で年間1ミリシーベルトを超える地域は皆無になると見込まれます。

 そもそも国の除染の対象となるのは、除染作業をする時点の数値が1時間当たり「0.23マイクロシーベルト」を超える地域という条件があることから、市が除染を実施する頃には、条件に該当する地域はさらに狭くなり、除染の実効性・有効性は乏しいと考えられます。

 

理由3 「汚染状況重点調査地域」の指定を受けることで新たな不安や風評被害が再発することが懸念されるため

 現在の市の放射線量は健康に影響があるレベルではありませんが、汚染状況重点調査地域の指定を受けることで市民の皆さんが「やはり本市の放射線量は高かったのか」と誤解し、必要以上に不安になったりストレスを感じたりすることが心配され、また、新たな風評被害が起きることも懸念されます。

 市では汚染状況重点調査地域の指定を受けること以上に、本市の放射線レベルは子どもを含め住民の皆さんの健康に影響はない、と丁寧に説明していくことが重要と考えます。

 

Q3:今後市ではどのような放射線対策をしていくのですか?

 市の放射線量は低いとはいえ、多くの人が現在も放射線に対して不安を感じていることと思います。特に側溝や住宅の雨どいの下など、一部局所的に放射線量が高いところ(いわゆるホットスポット)があるのも事実ですので、県の線量低減化活動支援事業を活用しながら住民の皆さんの不安が払拭できるよう努めていきます。

その他、市では次のような対策を進めます。

  • 比較的線量の高い地域については、現地説明会を開催し、市の放射線管理アドバイザーが相談などに応じる機会を設けます。
  • 市内の空間線量の調査や、水道水・農産物等のモニタリング調査、保育所や学校給食の食材検査を継続します。
  • 簡易型放射線測定器の貸し出しや、子ども・妊婦への積算線量計の貸し出しを引き続き実施します。
  • 放射線に対して正しい知識が得られるよう、市政だよりやホームページ、出前講座等で放射線に関する情報をお知らせします。

 

お問い合わせ

  • 会津若松市役所 環境生活課
  • 電話番号:0242-39-1221
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