少し前まではまれであった長寿を、多くの人が手に入れるこ とができる時代になりました。この長寿社会を豊かなものにす るためには、「いつまでも健康で自立して生活できること」が 望まれます。従来は、「年をとれば寝たきりになるのはしかた がないこと」と考えられていました。でも大部分の寝たきりは 病気を予防すること、そして病気になったとしても、適切な訓 練と介護によって十分予防できます。今回は健康で明るい老後 を迎えるため大切な、寝たきり予防についてお知らせします。病気の予防に必要な三つの心がけ
寝たきりにならないために大 切なことは、病気に対する予防 です。予防には三段階あり、病 気にならないこと、病気になっ ても早期発見・早期治療に努め ること、病気にかかったら、進 行や合併症を防ぐことが大切で す。特に寝たきりの原因の半数 を占める脳卒中と骨折を予防す ることが重要です。 脳卒中の基礎疾患である高血 圧・動脈硬化・糖尿病や、骨折 の基礎疾患である骨粗しょう症 の予防には、ふだんから次の三 点を心がけてください
@運動(適度に体を動かす)
A栄養(塩分を控え、バランス のとれた食生活)
B休養(積極的な余暇の活用) また定期的な健診を受けて、 早期発見・早期治療に努めるこ とが大切です。市では各種健診 や健康教室を実施していますの でご利用ください。
寝たきりの原因となる病気予防のための献立例(一人分) ◎ひれ肉のパン粉焼き(写真中央):162キロカロリー◎しいたけとセロリ の辛味和え(左上):10キロカロリー◎和風カレースープ(右下):146キ ロカロリー◎ごはん:110キロカロリー◎牛乳・くだもの:154キロカロリー※牛乳やく だものは間食にも適しています(食生活改善推進員研修会の献立より)
身の回りの生活環境を整える
生活していくうえでの環境の 整備も、忘れてはいけない大切 な寝たきりの予防です。環境に は物理的なものと精神的なもの があります。手すりをつけるな ど、住みやすい生活空間に配慮 することが物理的な環境整備な ら、一人きりにしない、さびし い思いをさせないといった心の ケアが精神的な環境整備です。 人間は一人では生きられません。 精神的に社会とかかわりを持つ ことで人間関係を維持するなど、 孤立しないようにすることが重 要です。 市では、保健サービスとして 健康相談、機能訓練、訪問指導 などを、また福祉サービスとし てホームヘルパーの派遣(訪問 介護)、デイサービス(日帰り 介護)、ショートステイ(短期 入所介護)などを実施していま す。
◎ホームヘルパー、デイサービ ス、ショートステイに関する問 い合わせ:高齢福祉課(TEL39・ 2613)
人とのふれあいが最良の治療薬
病気になったり、体が思うよ うに動かなくなったりすると、 それをきっかけに生活する「意 欲」も低下しがちです。それを 防ぐためには、健康なときから 人とのかかわりを大切にし、心 に張りを持てるような生活の基 盤を作っておくことが必要がで す。しっかり家族と向き合って いるか、地域との関わりを持っ てきたかなど、大切なのは、今 までにその人がどのように人と のかかわりを持ってきたかだと いえます。 例えば、何か悩みがあるため に食欲がない人を、病院に連れ ていっても何にもなりません。 「どうして食欲がないの?」と 聞いてあげたり、「一緒に食事 をしましょう」と誘ってあげた りすることが必要ではないでし ょうか。大切なのは温かい人と のふれあい。それが最良の治療 です。
知ってほしい地域の輪の必要性
最近ボランティアに参加し、 高齢者の介護をする人やお年寄 りとのふれあいを持つ人が増え ています。高齢者とふれあうこ とで、「今後の高齢化社会には 何が必要なのか」「自分が歳を とったらどうしたらいいのか」 といった問題に関心を持つ人も 多いようです。 「老い」は、だれにでも必ず 訪れるもの。高齢者問題は、私 たちにとって避けてはとおれな い問題として、今後ますますク ローズアップされてきます。 人と人とのつながりを大切に した「地域の輪」を広げていく ことは、だれにでもできる高齢 者問題の対応策です。自分たち の住む地域のなかで、お年寄り とのふれあいを持ち、小さな気 遣いや声かけから広がる地域の 輪は、高齢者が安心して暮らせ るまちをつくります。まずは人 と人とのふれあいから、寝たき りゼロのまちを目指し、地域の 輪を広げてみませんか。◎問い合わせ…保健予防課健康管理係(TEL26・3566)
平成10年2月、高齢者が住み慣れたまちで生き生きと暮らせる地域づくりのために「天 神ふれあいセンター」がオープンしました。以来たくさんのお年寄りが訪れ、入浴サー ビスを受けたり、茶飲み話をしたりして楽しいひとときを過ごしています。笑うことは 老後の大きな活力。ふれあいセンターは閉じこもりをなくし、多くの高齢者が笑顔で心 豊かに暮らせる環境づくりを応援します。
寝たきりゼロへの10カ条
この10カ条は、「寝たきり ゼロ作戦」の一環として厚生 省が策定したものです。寝た きり予防の知恵やヒントが分 かりやすく語られています。 毎日の暮らしのなかに取り入 れて、健康な生活のための参 考にしてください。
第1条
脳卒中と骨折予防
寝たきりゼロへの第一歩第2条
寝たきりは
寝かせきりから作られる
過度の安静 逆効果第3条
リハビリは
早期開始が効果的
始めよう ベットの上から訓練を第4条
くらしの中でのリハビリは
食事と排泄 着替えから第5条
朝おきて 先ずは着替えて
身だしなみ 寝・食分けて
生活にメリとハリ第6条
「手は出しすぎず 目は離さず」が介護の基本
自立の気持ちを大切に第7条
ベットから
移そう移ろう 車椅子
行動広げる 機器の活用第8条
手すりつけ
段差をなくし 住みやすく
アイデア生かした
住まいの改善第9条
家庭でも社会でも
よろこび見つけ
みんなで防ごう閉じこもり第10条
進んで利用
機能訓練 デイサービス
寝たきりなくす
人の和 地域の輪