委員会の審査から
今定例会で提案された条例案などは、12月15日、18日の本会議で審議されたあと、総務、文教厚生、産業経済、建設の各常任委員会に付託され、集中的に審査されました。
また、9月市議会定例会において、閉会中の審査とされていた決算特別委員会の審査報告も行われましたので、あわせて掲載します。その主な内容は次のとおりです。
総務
総務委員会では、諸案件が付託された中、特に、議案第112号会津若松市長期総合計画基本構想について、活発な論議が交わされました。
この案件は、市民が豊かで快適に暮らすことのできるまちづくりを進めるための、将来に向けた長期的な目標として、地方自治法第2条第4項に規定する「基本構想」を定めるものです。
この構想には財政見通しの裏づけがない。今後10年間の計画期間中において見直されることはないのか。
施策の展開については、3年間の中期財政見通しの中で勘案し、毎年度の行政評価により、事業の優先順位を示して予算化を行いながら、計画の中に位置づけた施策の実現に向かう考えで取り組んでいきたい。計画期間中の見直しに
ついて、現在は想定していないが、施策の実施に向けて取り組み、その実施状況を途中で検証していきたい。
第5次長期総合計画での取り組みを、どう総括し、今回の第6次計画を提案しているのか。
第5次計画の実施状況や分野別の着手率、ハード事業などは一定程度分析しているが、今般の改正は、新市建設計画を踏まえながら合併後の新たな枠組みの中での長期的なまちづ
くりを提案しているものである。
定住化人口の増加を図るうえで、企業誘致以外にどのような要素を考えているのか。
また、高齢者が住みやすいまちづくりを進めることで高齢者の移住促進を図るのか。
今回の基本構想の大きな考えの一つには、既存企業の拡充や観光・農業の振興など産業分野全体にわたり、さらに取り組みを強めることで、定住人口を増加させるということがある。さらに、宅地分譲や市街化区域内農地の宅地開発などによる住環境の整備を進め、定住化を図りたいと考えている。
高齢者の移住については、福祉・健康の分野が市民に関心が高い分野であり、少子高齢化、ユニバーサルデザイン、安全なまちの分野を重点施策に位置づけしている。
以上論点となりました以外にも、企業誘致などにより、財政面でバブル期のような問題を抱えることに対する懸念や若者が住みやすいまちづくりに対する市の考えなど種々論議が交わされました。
なお、本案については、一部委員から次のような反対意見がありました。
まず、財政的な裏づけがない中での10年間の長期総合計画の策定には大きな疑問を感じる。今後、道州制の導入など大きな変化も予想され、長期総合計画の内容を変更しなければならなくなると懸念される。
また、産業分野では、新たな工業団地造成など、右肩上がりの政策が打ち出される中、高齢者人口がますます増加するにもかかわらず、自立した高齢者人口と介護軽度者を増やしていくというような、現状からは考えられない内容であり、福祉分野においては、右肩下がりの政策につながる懸念もある。
このようなことから、この基本構想のままでは賛成できないというものです。
以上のような反対意見がありましたので、本案は表決に付された結果、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決せられました。

総務委員会での審査の様子
文教厚生
文教厚生委員会では、諸案件が付託された中、特に、議案第117号福島県後期高齢者医療広域連合の設置について、活発な論議が交わされました。
この案件は、福島県内の全市町村と後期高齢者医療の事務を処理するため、規約を定め、福島県後期高齢者医療広域連合を設置することについて、議会の議決を求めるものです。
75歳以上の後期高齢者が新たに負担することとなる保険料に対する市の認識は。
後期高齢者の新たな保険料負担は、高齢者医療の確保に関する法律により規定されたものであるが、生活負担としても大きく、市としても重く受け止めている。
市民に身近な窓口である市として、加入者の状況を注意深く見守り、制度上の問題点や改善点があれば、それらの解決を働きかけていきたいと考えている。
新たな制度では、保険料が支払えない場合に、※資格証明書による対応が義務付けられ、医療受給制限も懸念される中、市はどのような対応策を考えているのか。
資格証明書の交付は制度上の義務であるが、市としては直ちにそのような対応をするのではなく、国民健康保険制度上の短期被保険者証の活用もしながら、適切に対応していきたい。平成20年度の制度開始に向け引き続き市としての対応策を検討していく。
現在の制度における国民健康保険からの5割の拠出金は、新たな制度では4割の支援金として負担することとなり、国民健康保険からの負担は軽減の方向になるとの見解だが、そのほかに市は、低所得者などの保険料軽減額相当額を納付しなければならず、市の一般財源による負担が生じてくるのではないか。
低所得者などへの保険料軽減分については、保険基盤安定制度により、県が4分の3、市が4分の1の割合で公費負担することとなっている。確かにこの部分の負担が新たに発生するが、被保険者本人からの1割負担や、拠出金5割から支援金4割への削減など総合的に勘案すれば、国民健康保険財政全体としては、軽減される方向にあると推計している。
以上論点となりました以外にも、保険料の収納事務に係る費用負担のあり方、広域連合設置による本市のメリット・デメリット、広域連合事務局の構成方法などについて、種々論議が交わされました。
なお、本案については、一部委員から次のような反対意見がありました。
その意見としては、後期高齢者医療広域連合の設置は、75歳以上を新たに保険料徴収の対象としたものであり、また、広域連合議会の構成のあり方は、住民からの距離が遠くなる一方、財政調整交付金による誘導などの大きな指導権限を国に与え、広域連合が国言いなりの出先機関となるおそれもあると考えられる、というものです。
以上のような反対意見がありましたので、本案は表決に付された結果、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決せられました。
※資格証明書・・・特別の事情がなく、長い間保険料を滞納した場合に交付され、医療機関にかかる場合、一旦全額自己負担となり、後で保険給付分の支払を申請することになる。
産業経済
産業経済委員会では、諸案件が付託された中、特に、議案第102号平成18年度会津若松市一般会計補正予算のうち、担い手総合支援事業に関して、活発な論議が交わされました。
この案件は、今年度の福島県集落営農担い手組織育成事業の創設に伴い、集落営農の核となる担い手組織の高度な組織への発展・運営に必要な経費について支援するものです。
担い手総合支援事業は、効率的かつ安定的な集落営農の確立に向けた取り組みに対し、1農用地利用改善団体あたり10万円の補助金を交付するものであるが、団体への支援はこの補助内容で十分なのか。
この補助は、所得保障という意味合いのものではなく、今後法人として経営をしていく際に必要となる経理などの経営管理のための支援である。法人の経営が安定するための行政の支援策の一つである。
法人が安定的な経営をしていくための市の支援のあり方は。
従来の主要作物の生産販売だけでは経営の安定化は難しいことから、付加価値の高い生産、加工販売、直売という部分も視野に入れながら、多角的な経営戦略をもつ法人としての取り組みが必要である。市としても所得の確保が図られるよう支援していきたい。
以上論点となりました以外にも、認定農業者と集落営農組織の並存による問題、運営面での資金的な支援事業の有無、本事業の次年度における実施予定などについて、種々論議がかわされましたが、本案については、特に異論もなく、原案のとおり可決すべきものと決せられました。
建設
建設委員会では、諸案件が付託された中、特に、議案第103号平成18年度会津若松市水道事業会計補正予算について質疑応答が交わされました。
この案件は、アスベスト除去工事に係る国庫補助金などについて措置しようとするものです。
再任用職員の勤務形態と平均給与、滝沢浄水場薬品注入室アスベスト除去工事の施工内容などについて質疑応答が交わされましたが、特に異論もなく、原案のとおり可決すべきものと決せられました。
また、議案第108号平成18年度会津若松市扇町土地区画整理事業特別会計補正予算については、人事異動に伴う職員人件費の調整を行うため、補正をしようとするものですが、本案は、繰越明許費が生じた理由とその経過、都市計画道路亀賀鶴ヶ城線の整備計画などについて、質疑応答が交わされました。しかし、特に異論もなく、原案のとおり可決すべきものと決せられました。
決算特別
決算特別委員会では、9月定例会より閉会中の付託とされていた平成17年会津若松市一般会計歳入歳出決算の認定についてほか15承認案件について、活発な論議が交わされました。
以下は、承認第19号についての質疑応答の一部です。
合併後の敬老会のあり方について問う。また、北会津地区敬老会のように支所が実施主体となっている事業実態であれば、経費を支所費に計上すべきではないのか。
本市敬老会のうち、北会津地区敬老会については、合併協定項目の内容に沿って、支所が実施主体となって進めてきた経過にあるが、その他の地区で、実施可能なところは実行委員会形式による地区開催を進めていくという考えを持っている。このようなことから、北会津地区敬老会は、支所が実施主体として執り行い、経費は民生費において一括計上をしたものである。また、予算の所管については、合併に伴い、ほかにも、旧村から引き継いだ支所主催のさまざまな事業がある中で、その位置づけについて一つ一つ精査を行い、進めてきた経過にある。こうした中から、敬老会経費については、予算を一括所管課で計上し、事業は支所主催といった考え方で整理をしたところである。
会津若松磐梯地区国際観光振興推進協議会に負担金を支出しているが、外国人誘客のための取り組み状況とその効果について示せ。また、広域的な観光周遊コースの検討はなされているのか。
この協議会の目的は、外国人観光客の受け入れ態勢の整備と、外国人誘客のための情報発信が主なものである。活動としては、外国人観光客が会津のよさを堪能できるようなイベントの開催、インフォメーションや道案内などを英語で行うサービスの提供を行っている。外国人観光客の実態把握は難しいものの、昨年は8000数百名が東山、芦ノ牧に宿泊し、i(アイ)案内所には約7200名が立ち寄っている。毎年少しずつではあるが、外国人観光客は着実に増えている。また、広域的な観光周遊コースについては、各種団体と協議しながら、さまざまな事業展開を行い、誘客につながる取り組みを進めている。その取り組みの一つとして、先の協議会では、日本在住の外国人が当市の観光を英語、韓国語、中国語で紹介するDVDを作成したところであり、市としても、これを関係機関に配布して誘客に努めていく考えである。
以上論点となりました以外にも、農業用使用済みプラスチック適正処理事業の補助拡大、総合的な学習支援研究事業の成果、不納欠損額増加に対する認識、工事成績にかかる項目別評定点の考え方、公営ポスター掲示場設置・撤去業務における指名競争入札のあり方、河東支所庁舎と他庁舎における清掃業務委託方法の整合性、北会津地区シビックゾーン基本構想調整業務の委託のあり方、戸籍電算化導入事業におけるセキュリティ対策の実施状況、などについて論議が交わされました。
なお、本案については一部委員から反対の意見がありました。その理由は次のとおりです。
まず、歳入のうち、消費税が計上されているが、これについては国庫に納付する義務のないものであり、使用料、手数料などに転嫁すべきものではないこと、また、歳出のうち、県立四年制大学用地取得及び造成協力費の支出については、県の施設であり、県がすべて負担すべきものであること、個人情報を国が一元的に管理する住民基本台帳ネットワークシステム管理経費については憲法に保障された個人のプライバシー権に反するものであること、さらに、LGWANサービス提供設備保守業務委託をはじめとする総合行政ネットワークシステム経費については、国と接続されていると同時に、これを利用するための個人認証システムは、住民基本台帳カード取得を推進させる仕組みとなっており、住民基本台帳ネットワークシステムと一体のものであること、加えて県施行工事負担金については、その軽減への要望をしている中で、市が負担すべきものではないのではないかというものです。
以上のような反対意見がありましたので、本案は表決に付されたところ、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決せられました。
政治倫理条例検討委員会
10月16日の第11回委員会では、室井照平副委員長の議員辞職に伴い、市民クラブから小林晃委員が新たに加わり、また、副委員長に渡部誠一郎委員が選任されました。条例内容の検討作業を一時中断している経過から、今後の委員会の進め方を改めて協議しました。
その後、11月27日の第12回委員会では、最終的な結論が確認されました。まず、今後の進め方については、条例の必要性を認めた上で、今期の条例制定を見送り来期に引き継ぐべく、今までの検討経過と結果をまとめて代表者会議に報告するというものです。前回までの意見が、大方このようであったため、意見のとおり進めることになりました。さらに、条例に盛り込むべき内容についても、原案に対する検討結果や意見概要、そして検討の結果を取りまとめたものを代表者会議に報告することになりました。また、あわせて19年4月以降の議会の中でも、継続的な検討と条例制定が行われるよう申し送りすることについても、代表者会議に要望することが確認されました。