附属資料2 市民ワークショップ等における意見 1 市民ワークショップ等の概要について (1)ユニバーサルデザイン市民ワークショップ 延べ参加者数 85人 ●講師・全体ファシリテーター 東洋大学人間科学総合研究所 客員研究員  川内 美彦 氏 ※Zoomによるオンライン講義・ファシリテーション ●グループファシリテーター 会津若松市市民ファシリテーター 3名 ■開催概要  合計5回のオリエンテーション及びワークショップを実施しました。ワークショップには高齢の方、障がいのある方、国際交流関係の方、子育て世代の方、及びそれぞれの支援者の方などの多様な方にご参加いただき、本プランにおける重点事項を中心としたテーマについて、3グループに分かれて様々なご意見をいただきました。 第1回(8月17日) 内容 オリエンテーション ●開催趣旨説明 ●講義「ユニバーサルデザインとは」 ●会津若松市ユニバーサルデザイン推進プランについて 第2回(8月24日、9月7日、9月21日、9月28日) 内容 ワークショップ テーマ別に意見交換 ●「安全・安心で快適なまちづくりとユニバーサルデザイン」 ●「ICT・IoT・AI等の活用とユニバーサルデザイン」 ●「こころのユニバーサルデザイン」 ●「継続的なユニバーサルデザインのまちづくり」 ●全5回の総括 (2)ユニバーサルデザイン推進プラン策定にかかる意見交換会・アンケート  市民ワークショップに参加がなかった聴覚障がいのある方、車椅子使用者の方からご意見を伺うため、意見交換会及びアンケートを別途実施しました。 @ユニバーサルデザイン推進プラン策定にかかる意見交換会 ●開催日時  令和3年9月30日(木) 午後7時から午後8時30分 ●参加者 あいづ聴覚障害者協会  会員4名、手話サークルみみごえ会 会員4名 Aユニバーサルデザイン推進プラン策定にかかるアンケート ●実施期間  令和3年10月1日(金)から10月8日(金) ●参加者 地域自立支援協議会 車椅子使用者 2名 2 市民ワークショップ等でいただいたご意見 ※いただいた全ご意見を要約して分類し、記載しています。 ※☆で示しているご意見は、意見交換会及びアンケートでいただいたものです。 第1回 オリエンテーション ■講義内容要旨 ●ユニバーサルデザインとは・・・すべての人々に対し、その年齢や能力の違いに関わらず、(大きな)改造をすることなく、また特殊なものでなく、可能な限り最大限に使いやすい製品や環境のデザイン ●ユニバーサルデザインが目指すのは、一人ひとりの人権や尊厳が尊重され、どんな人でも安心して自立した生活が送れる「当たり前」の社会である。=「誰一人取り残さない」社会 ●ユニバーサルデザインは特別なことではなく、特定の人に困難が集中しているバランスの悪い社会を見つめ直し、どうしたら一人ひとりの声が反映され、取り残されることのない社会になるかを考え、改善していくことである。 ■ご意見 グループワーク 「会津若松市のユニバーサルデザインのまちづくりについて」 ●会津若松市でユニバーサルデザインが進んでいると思うところ ・音声信号 ・タブレット端末で申請ができること ・市政だよりの点訳 ・ボランティア活動 ・除雪 ・道路のUD ・弱者の方にとっては、一方通行は便利 ・市職員の対応が、とても感じが良い ・会議録などがホームページに掲載されていること ・特に観光地の案内表示等の多言語化が進んでいる ・公共施設のUD(トイレ・点字ブロックなど)が少しずつ進んでいる ・商店街のアネッサクラブの取組(四季に応じた4つのおもてなし… トイレ・イス・荷物・お茶) ●会津若松市でユニバーサルデザインが進んでいないと思うところ ・道路がせまい、段差が多い ・一方通行が多い(分かりやすいと良い) ・白線や点字ブロックが途切れている ・危ない場所は定期的に確認をしてほしい ・財政難により、取組がありきたり ・市ホームページの翻訳の質が悪い ・公共交通が不便 ・路上駐車などが増えている ・子ども用洗面所がない ・暗い場所など、歩くのに不安がある。段差がないだけがバリアフリーではない ・白色ばかりのスペースは、視力が弱いと床と壁の区別ができない ・エスカレーターの上り下りをボタンで変更できるようにしてほしい ・ICTを使える人は良いが、苦手な人にとっては不便 ・公共施設にオムツ交換や授乳の場所がない ・大人も使える多目的トイレ(オムツ交換用のベッド設置など)が少ない ・音声信号が夜には止まってしまう⇒昼と夜で環境が違うため、危険 ・観光地のUDがもっと進んでほしい。障がいがあってももっと楽しめるように!! ・食事のUD(固形物を食べることが困難な人に、ペースト食を提供している飲食店もある) ●質問・意見・感想 ・普通に生活できることがUDだと気付いた ・先生の話から、自身が健常者の立場だと気付いた ・海外では車椅子が使えないことを示すマークがあることに驚いた ・店の入り口の例から、様々な立場の人がいることを知った ・行政には、今日出た意見をぜひ実行してほしい ・情報誌や資料にも、不便な箇所について載っているため、参考にしてほしい ・他の自治体と比べて、会津若松市はUDが進んでいるのかが気になる ・ユニバーサルデザインを皆が知れば、進んでいくと思った 第2回 安全・安心で快適なまちづくりとユニバーサルデザイン ■講義内容要旨 ●安全・安心で快適なまちづくりにおいては、公共施設や道路等のハード整備も重要であるが、対応・サービスなどのソフト面における取組も重要である。 ●ユニバーサルデザインを意識した窓口対応においては、見た目では障がいの有無が分からない人などもいることを念頭においた上で、目の前の相手を一人の人間として扱い、対等なコミュニケーションをとる姿勢が重要である。 ●公共施設等のユニバーサルデザインを進めていくためには、利用者から使い勝手についてストレートな意見をもらい、反映していくことが必要である。 ■ご意見 グループワーク@公共施設を使う際に便利だと感じる点・不便だと感じる点 ●便利だと感じる点:ハード面 【施設全般】 ・手すりと壁の色のコントラストがある(視力が悪くても見えやすい) ・自動販売機が多い ・駐車場がある ・点字の表示やスロープ等の設置 ・自動ドアの入り口 ・フリーWi-Fiが使える ・トイレが綺麗で使いやすい ・ピクトグラムが使用されている ・新しい施設は使いやすい 【市役所各庁舎】 ・本庁舎廊下に、各課への道筋が色分けして示されている ・本庁舎の正面玄関すぐのところに受付があり、相談しやすい ・第二庁舎の入口に障がい者支援課、こども家庭課があり、わかりやすくてよい 【會津稽古堂】 ・地下駐車場のため、天候に関係なく行き来しやすい ・地下の入口がガラス張りで、中に何があるかわかりやすい ・エレベーター、エスカレーター、階段があり、様々な人にとって使いやすい ・雨傘のビニールカバーがワンタッチで入れられる ☆通路が広く、車椅子同士でもすれ違うことが可能 ●不便だと感じる点:ハード面(⇒改善案のご意見) 【トイレ・授乳室】 ・ウォシュレットがないトイレがある ・授乳場所がない ・洋式トイレや多目的トイレが少ない ⇒使いやすいトイレの数を増やす ・市役所の車椅子用のトイレの場所がわかりにくい ☆場所によっては鍵がかけづらい、床に物がある、電気が切れているなど、不便が多い 【バリアフリー】 ・車椅子で利用する時、限定的又は使用できない所がある ☆グレーチングは網目の細かい物にしてほしい(車椅子の前輪が引っかかるため) ☆入口に段差があると、車椅子では一人で移動することが困難 【駐車場】 ・舗装されていない駐車場がある ・駐車スペースが狭く、利用できないことが多い 【その他】 ・市役所は建物が多く、場所がわかりにくい ⇒1ヶ所に行けば用事が済むようにする ・エレベーターの場所がわかりにくい ⇒ピクトグラムを使用する ⇒全体として、新庁舎を作り、不便な所を直す ・稽古堂の防音・防振が不十分 ☆聴覚障がい者が発災時に何が起きているのかすぐに分かるように、デジタルサイネージがあるとよい ☆入口のスロープに物が置いてあり、通行を妨げていることがある ●便利だと感じる点:ソフト面 【職員の対応】 ・感染症対策ができている ・窓口に手話通訳者がいる ・職員の窓口・電話対応が良く、説明が分かりやすい ・市民課やこども家庭課には受付・案内の職員がおり、話しかけやすい ・第二庁舎ではどこに行くか声をかけてくれ、親切に対応してもらえるので助かる 【窓口等での手続き】 ・昼休みの時間でも窓口が開いている ・施設予約がインターネットでできる ・「ゆびナビ」のシステムで申請書を書かずにタブレット端末で申請ができる ・図書館では蔵書をパソコンで検索でき、借りやすい 【情報・ICT】 ・会津若松市はICTに力を入れており、有名 ・あちこちに情報の掲示や書類がある ・會津稽古堂の催しの表記が分かりやすい ・情報発信の種類が多様(ペーパー、ホームページ、メールなど) 【その他】 ・施設の利用可能時間が長い ・公務員試験等では、視覚障がい者には1.5倍の時間が確保されている ●不便だと感じる点:ソフト面(⇒改善案のご意見) 【職員の対応】 ・窓口へ行っても声をかけてくれない時がある ・開庁時間に朝礼をしていて話しかけにくい課がある ⇒朝礼時間の見直し ・職員の電話対応でのマナーが悪い時がある ⇒マナー研修を行う ☆簡単な手話は、職員全員ができれば良いと思う 【窓口等での手続き】 ・公民館等を当日予約したい ・公民館等で、部屋が空いていても5分前にならないと鍵が借りられない ・インターネットで図書館の本の内容まで見られると便利だと思う ・どの課で手続きをすれば良いかがわかる相談窓口がほしい ⇒オンラインを活用し、自宅での書類作成をサポートする ☆聴覚障がい者には筆談が苦手な人も多いため、窓口にタブレットを設置し、ビデオ通話で手話通訳者とやり取りができる方法が普及すると良い 【多言語対応】 ・日本語が分からない人に対しての災害時の対応が必要 ⇒指さしボードの活用 ・多言語の案内表記が不十分 【その他】 ・稽古堂の駐車料金の割引時間(2時間)が短い ⇒3時間に延長する ・稽古堂に売店や飲食コーナーがほしい ・除雪が不十分 ⇒除雪状況を定期的に確認する ☆車椅子での移動が困難であるため、積雪時はスロープや駐車スペースから入口までの除雪をしてほしい グループワークAよりよい公共施設のあり方について ●行政に期待する取組:ハード面 【施設全般】 ・点字ブロックの改善(ゴム製や見えやすい色など) ・玄関などで本日のイベント内容等を表示 ・トイレも含め、ドアを全て自動化する ・壁や床などの見えやすい色づかい ・フリーWi-Fiの増設 ・入口に手洗い場を設置する ・バリアフリー化(段差の解消など) ・ロビーのような広い空間がほしい ・中高生が入りやすいカフェなどの設置 ・自由に集えるスペース(テーブル、椅子など)の確保 ・全室に冷暖房を設置し、防音機能を備える ・高齢の方、障がいのある方、子連れの方などあらゆる人が使いやすい機能を備える(段差がない、授乳・オムツ替え用の個室、チャイルドルーム、何でも相談窓口など) 【トイレ】 ・子ども用の設備や個室 ・音声案内の工夫 ・男女共にベビーベッド等を設置 ・性別や障がいに関わらず使えるトイレ ・多目的トイレの増設 【案内表示】 ・音声案内、多言語表記の充実 ・ピクトグラムの大きさや位置の工夫 ・内容の分かりやすさや、文字の色・大きさの工夫 【駐車場】 ・おもいやり駐車場のゼブラゾーンに融雪の水を撒かないでほしい(ロードヒーティングの導入) ・地下駐車場の出入口のカーブが怖い 【窓口】 ・どこで手続きしたら良いか迷わない窓口の設置 ・利用頻度が高い場所や、障がいのある方や高齢の方などが利用する場所は入口の近くに設置する ・相談窓口の個室化、防音化 【その他】 ・駅前に商業、行政一体化の施設を建てる ・人口が減っているので新しい建物は不要 ・市民センターに診療所の機能を備える ・シェアキッチンを作る ・養老施設が保育園の近くなどの活気のある場所に建つと良い ●行政に期待する取組:ソフト面 【職員の対応・サービス】 ・笑顔での対応を心がける ・最初に対応した人が最後まで責任を持つ ・多言語通訳者や手話通訳者を増やす ・平等な対応をする ・窓口を平日夜間や休日も開けてほしい ・サービスに対し、利用者の声が簡単に投稿でき、すぐに回答できるシステムとする ・障がいのある方や高齢の方が訪れたら積極的に声をかけてほしい 【窓口等での手続き】 ・オンラインでできる手続きの拡充 ・オンライン予約システムを簡単にする ・申請書の代筆を可能にしてほしい ・1団体による施設予約の数に制限を設けてほしい 【機会】 ・市民ギャラリーに手作り作品を自由に展示、発表ができる場を設ける ・公共施設でもカルチャーセンターのような習い事等がしてみたい ・家から出られない(出ない)障がいのある方も参加しやすいイベント等の開催 ・年金、税金等の制度に変更があった場合は説明会や勉強会を開催する 【意識・知識】 ・インクルーシブ教育の充実 ・障がい者に対する意識を変えてほしい ・研修や情報共有をしっかり行う ・多言語への理解が町内などの身近な所でも進んでほしい ・多様な人々の声を聞き、施設設計等に反映する 【情報・ICT】 ・「やさしい日本語」を使用する ・イベント情報の発信方法を工夫する ・施設の空き状況の更新はできるだけ早く ・意味が理解しにくいカタカナやアルファベットの単語の多用は避ける ・ホームページに掲載するデータを読み上げソフトに対応しているものにしてほしい ☆聴覚障がい者にとっては文章を読むことが苦手なので、テレビやYouTubeで市政だよりの内容等を手話通訳する情報番組を流してほしい 【その他】 ・交通アクセスの整備 ・高齢者と若者のシェアハウスの拡充 ●市民が取り組むこと 【意識・行動】 ・施設の決定やルールを守る ・多様な人の特徴について理解を深める ・多目的トイレやおもいやり駐車場の目的を理解する 第3回 ICT・IoT・AI等の活用とユニバーサルデザイン ■ご意見 グループワーク@ICT等の利用状況についての意見交換 ●スマートフォン・タブレット・PC等のインターネット端末の利用状況とその理由 (1)利用している理由または便利だと思う点 【情報収集・共有】 ・ニュースサイトで情報収集ができる ・調べたいことがすぐに分かる ・24時間いつでも連絡ができる ・情報をシェアしやすい 【便利なアプリ】 ・スマホ1つで何でもこなせる(写真、電卓、スケジュール手帳、メモ、体調管理、家計簿、フリーマーケット、ビデオ通話など) 【買い物・支払い】 ・インターネット通販で買い物ができる ・電子マネーやバーコード決済が便利 【通話・ビデオ機能】 ・いつでも、どこでもオンライン講習会やビデオ会議に参加できる ・遠方の家族や海外の人ともビデオ通話ができる ・ビデオ通話は相手の表情が分かる ☆テレビ電話を使って手話でコミュニケーションがとれる 【便利な機能】 ・スマホで色の調整や文字の拡大が楽にできる ・スマホでホームページを閲覧すると、内容を音声で読み上げることができる ・スマホで文字の写真を撮ると、音声で読み上げてくれる (2)利用していない理由または使いこなせない、不便だと思う点 【セキュリティ等への不安】 ・支払いなどが簡単にできてしまって怖い ・迷惑メールがくる ・インターネットで情報発信することは怖い印象がある ・情報が早く伝わるのは良いが、悪用される心配がある ・個人情報が知らない間に漏れるかもしれないという不安がある 【知識・操作技術等への不安】 ・サービスへの登録方法が分からない ・機能が多すぎて使いこなせない ・ウイルス対策の知識が不足している ・操作が合っているか不安 【情報量が多すぎる、意図しない反応がある】 ・情報が多く、探すのに時間がかかる ・サイトからの通知が多すぎて整理が大変 ・以前見つけた情報を見失う ・広告と記事の区別が分かりにくい ・必要のないコマーシャルが勝手に出てくるので嫌な時がある ・なんとなくクリックしただけなのに、関連する情報が多く届いて迷惑 【コスト】 ・携帯の通信量の残量が不安 ・料金の仕組みが複雑で分かりにくい 【その他】 ・画面が小さく、文字や画像が見づらい ・便利な一方、人との関わりがなくなる ・返信をどこで終えるか迷ってしまう ・うっかりすると電池切れになっている ・便利すぎて自分の脳が弱ってしまいそう ・人との会話が減る ・視力が低下する恐れがある ・年配者は使いこなせない人が多い ・メール等の受信音が気になって落ち着かない ・視覚障がい者向けにパソコン等の知識を教えられる人が少ない ●市のICTサービスの利用状況 (1)利用している理由または便利だと思う点 【全般】 ・情報が生活や地域に密着していて便利 ・地域・学校情報で家族との会話が増える 【各種サービス】 ・市ホームページで必要な情報を見ている ・「会津若松+」で除雪情報が見られる ・あいべあメールで防災情報や熊出没情報、新型コロナウイルス感染症情報などが分かり、安心できる ・「LINEでちゃちゃっと問い合わせサービス」で知りたいことがすぐに分かる (2)利用していない理由または使いこなせない、不便だと思う点 【サービスを知らない・必要性を感じない】 ・サービス内容をもっとPRしてほしい ・自分に必要かどうか分からない ・使ったことがないので便利なのか不便なのか分からない ・家族が情報をくれるので、自分は使っていない 【使いづらい・見づらい】 ・他のアプリ等と比べて使いにくい ・ホームページを見やすくしてほしい ・行政用語が多く、難しいものがある ・登録が面倒 ・情報が詳しさに欠ける 【その他】 ・スマホは娯楽として使うことが多いので、市の情報収集には使わない ・学生に特に多いと思うが、市の情報について興味のない人が多いように思う ・情報を得られないのでどこに連絡したらいいかわからない ・使ったことがないサービスが、視覚障がい者でも使えるものなのか分からない ●ICTを使いたい・使いたくないに関わらず、様々なICTサービスが展開されていく現状についての意見・感想 【肯定的な意見・感想】 ・コミュニケーションの方法が増えて交流が広がる ・個人による差がなくなる、ボタン一つで子どもから高齢者までできることが増える ・一人暮らしや身動きが不便になった時は、ICT、IoTのサービスは重要さを増すと思う 【ICTを活用したサービスへの期待】 ・ビデオ通話で相談や診療ができると良い ・オンライン会議や学習指導の充実 ・オンライン手続きサービスがもっと増えてほしい ・具合が悪くなったことを感知して、サービスを配送してくれるようになると良い ・誰でも使えるオンラインサービスが増えてほしい ・全戸にテレビ電話ができる機器を配置してほしい 【セキュリティ・情報格差等への不安】 ・技術の進歩についていけない ・個人情報を守れるのかが不安 ・いつでも見張られている気がして不安 ・オンラインサービスのみでは困る ・インターネットが使える人と使えない人の間にサービスや情報の格差があってはいけないと思う 【その他】 ・対面でのコミュニケーション力が低下するのではないか ・誰もが使いやすい端末が必要 ・オンライン申請の方法を窓口で教えてほしい ・何を便利に感じるかは年代によって違うと思う グループワークAICT、IoT、AI等を身近なものにするためには ●ICTへの苦手意識を無くすために必要だと思うこと 【人的支援】 ・家族などの身近な人に教わる ・販売店の店員などに教わる ・地域の若者(会津大生など)が高齢者にスマホの使い方を教えてあげると、コミュニティの強化にもつながる ・公共施設などにICT支援窓口を作り、24時間サポートできる体制にする ・民生委員や相談員にICT研修を行い、地域の高齢者に教えられるようにする ・ボランティア学園など、人が集まる場で教えてもらう ☆聴覚障がい者にとっては、使い方を教えてくれる人だけではなく、その内容を手話通訳してくれる人も必要である 【学びの場】 ・スマホ教室を多く開催する ・学校や会社でも勉強会を開催する ・セキュリティ・ウイルス対策についての具体的な講習会があるとよい 【ICTに触れる機会・サービス】 ・初期設定済の端末をレンタルする ・公民館等で気軽にできるオンライン体験 ・オンラインで市政参加や交流ができる市民コーナーをつくる ・あいべあのメールの内容が流れるような電子掲示板を町内に設置する 【環境】 ・公共施設にフリーWi-Fiを設置する ・身近にICTがあるような環境にする 【サービスの改善】 ・ホームページを見やすくする ・オンライン手続きを充実させる ・障がいのある人でも使いやすいサービス ・Q&Aを充実させる ・必要な情報への前置きは短くする ・動画による説明を増やす ・インターネット広告をなくすか少なくする ・市ホームページの情報カテゴリを分かりやすく整理する ・メールアドレスやパスワードなどを使わずに、簡単に使えるサービス ・アルファベットやカタカナの言葉を分かりやすい日本語で表示してほしい 【市のICTサービスのPR、イメージアップ】 ・サービス内容を具体的にPRする(どのように生活が便利になるかなど) ・サービスにアクセスできる二次元バーコードを市政だよりに掲載する ・堅苦しいイメージがあるため、便利さや楽しさを中心にPRする 【機器・機能の改善】 ・簡単に設定ができる仕組みにする ・インターネット回線の設置を簡単にする ・音声操作の技術向上 ・高齢者向けスマホでも文字やボタンが小さく感じるため、改善してほしい ・悪意のある情報や迷惑メールをすべてシャットアウトできる機能があれば安心 【コスト】 ・初期費用の補助を行う ・基本使用料を安くする 【その他】 ・まずはやってみようという意識を持つ ・ゲームなどから始めてみる ・新聞の紙面を画像データ化して公開する ・3Dプリンターを点字の作成に活用する ・インターネットでテレビ番組の無料再放送を行う 第4回 こころのユニバーサルデザイン ■講義内容要旨 ●ユニバーサルデザインの根本にあるのは、多数派の基準で作られた社会に平等を作り出すという考え方である。 ●すべての人が人権・尊厳をもつ独立した個人であることを当然の前提として、対等に接する意識が重要である。その上で、社会の中で少数派の方が困っている様々なことに対し、その背後にある問題に気づき、原因や解決策を考え、具体的な行動を起こすことが必要である。=「こころのユニバーサルデザイン」の核となる考え方ではないか ■ご意見 グループワーク@それぞれが考える「こころのUD」の意味や実例(先生の講義を聞く前) 【意識】 ・その方の身になって考えること ・違いを認め、理解しようとすること ・苦手意識を持たず、関わる気持ち ・障がいのある方に対して優しく接する ・相手を敬う気持ちを忘れない ・多様化を認め、一つの基準にしない ・「周りに迷惑をかけない」ことも大切だが、助けを求めても良い雰囲気も大切なのではないか ・「周りに迷惑をかけないようにしようという意識」を持つというのは違和感がある。障がいがあれば社会の中で迷惑がかかるのは当然で仕方のないことである。それを当然と思うのがこころのUDでは? ・一人ひとりが社会の一員であるとして、誰もが平等であることを意識することが大切 ・思い込みを無くす。相手がどう考えているかは直接聞いて確かめる ・困っていることや危険なことは人によって受け止め方が違うので周囲の人が推測するのは難しい ・他人に思いやりを持つという若者の意識づくり ・ヘルプではなくサポートが必要であるという意識(全てやってあげる介護ではなく、一緒にやるという支援) 【行動】 ・「お困りですか?」という声かけ ・ゴミを道路に捨てない ・まずはお互いを知る。その第一歩は挨拶 ・「やさしい日本語」で語り合う ・困っている人を助ける ・自分がされて嫌なことはしない ・障がい者の身になる体験をする ・地域、身近な人への啓発活動や働きかけ ・差別的な発言をしない ・一人ひとりが想像力を持って、色々な人の困り事や不便を思い描いて対応していくことが必要 ・言うだけで終わってはダメ 具体的に行動する 【疑問・足りないと思うこと】 ・市の施設は利用者の立場に立った設計ができていない。「こころのユニバーサルデザイン」に基づいていない ・すべての人が使いやすい施設はない。では誰の視点(立場)に立つべきなのか ・ユニバーサルデザインの目的である安全・安心な暮らしは行政がトップダウンでしっかり作っていくべきである ・ユニバーサルデザインの取組は民間企業とも協働しているのか グループワークA差別・不平等が起こる背景を考える @障がいのある人にとって不平等であること 【ハード面】 ・音声がついていない信号機 ・段差や凸凹が多い道路や施設 ・点字ブロックがすべての道にはない ・多目的トイレの設置が少ない ・スロープがあっても遠回りの設計が多い ・表示、看板等に見えづらいものが多い ・通りに物(看板等)が置いてあるために、つまずくことがある ・トイレに大人のおむつ交換ができるベッドの設置はほとんどない ・扉が重たい施設 ⇒軽い引き戸にすると力のない人でも開閉できる ・スーパーのショッピングカートの背が高い、重たい ・一方通行の道路にあるバス停が右側にある 【ソフト面】 ・ゴミのカレンダーがとても分かりづらい ・言語での指示(エレベーターの開閉ボタンなど) ・障がい者に対し、本人を見ずに介助者を見て話しかけられること ・字を書くことが難しいのに手続きで自筆を要求される ☆手話が通じない日常生活は不平等。例えばテレビでは、文字放送も増えてきたが、手話ではないので十分な情報が得られない ☆手話でなくても「筆談でわかる」「口を大きく開けて話せばわかる」と思っている人が多い。理解が浸透していない A@の不平等に気づいてこなかった理由 【意識】 ・声かけや手助けの方法が分からない ・相手の立場に立って考えてこなかったから ・自分が困らないと、意識せずに過ごしてしまうから ・少数派の困っている意見や気持ちを知ろうとしていなかったから ・障がいのある方と関わろうとしなかったから ・「少数派は不便を我慢する」という考えがあり、声を上げにくいから ・障がいのある方の困りごとが「特別なこと」だと思っていたから 【機会】 ・考える機会がないから ・話題にならないので気づかない ・実際に困っている現場を見たことがないから ・身近に障がいのある方がいないので分からない ・日常の行動や生活が別々であることが多いため ・今回のワークショップのような場に以前は障がいのある方が参加していなかった B@の不平等が今まで改善されてこなかった原因 【意識】 ・どこが不平等なのか、実際に分からない ・改善しているつもりになっていた ・先入観で誤解していた ・不平等な声を聞ける人が少なかった ・自分のことではないので立場を変えたら無関心になってしまっていた ・普通であることが当たり前でいるために違いを受け入れることができない人が多い ・地域の差別意識が強いので、障がいのある方が外に出るのをためらってしまう 【行政・財政】 ・すべての場所を改善する費用が足りない ・利用数が少ない ・縦割り行政が良くない ・行政の指導がもう一歩踏み出していないから 【その他】 ・障がいのある方も普通の人と一緒に一生懸命働いている場所があることを伝えるべき ・今回は障がいのある方が参加された事が大きくプラスだと思う ・UD意識を小さいころから育てていける社会を作る 第5回 継続的なユニバーサルデザインのまちづくり ■講義内容要旨 ●ユニバーサルデザインは、特定のやり方やゴールがなく、多様なニーズを考慮して今より良いものを作り続けていく「終わりのない取組」である。 ●ユニバーサルデザインにおいては、取組に対して様々な関係者の意見を事前に聞き、それらの意見を反映して取組を実施し、取組の効果を検証し、次の取組に生かすという段階的で継続的な改善(スパイラルアップ)の考え方が重要である。 ■ご意見 グループワーク@「こころのUD」をまち全体に広げるために ●それぞれが考える「こころのUD」の意味や実例(第4回ワークショップの内容を踏まえて) 【意識】 ・多様な人の生活を知ること ・お互いの違いを受け入れること ・不平等に気づくこと ・生きることの尊さを知る ・障がいのある方や困っている人の特性を知らずに偏見を持つことを改める ・相手を尊重して一歩引いて理解しようと努力する ・他人事ではなくて家族や友達などの身内、親しい人に対しても思いやりを持つ 【機会】 ・多様な人に合わせた選択肢を増やすこと ・多様な人の意見交換会を開催する(オンラインであれば、もっと多くの人が参加できるのではないか) ☆聴覚障がい者がどういう生活をしているのか知ることで、理解が進むのではないか様々な状況の方が交流できる場があればいいのではないか(例:ゴミ拾い大会など) ☆小学校で行う手話教室を継続したい ☆障がいの有無ではなく、全ての人が平等であることを幼い時から伝え、自分と相手が違うことも意識として受容できる環境にしてほしい 【疑問・課題】 ・平等の定義が知りたい ・差別意識の強い方の意識をどう変えていくのか? ・障がいのある方は様々なことにかかる時間が多いという不平等をどうしたら良いのか ●必要な取組:市民が取り組むこと 【意識】 ・目に見えない障がいもあることを意識する ・他人事ではなく、我が事と思う ・気づこうとすることの継続性(常に心がけていくこと) ・差別や偏見の原因となる偏った意見や情報を鵜呑みにせず、信頼できる情報から知識を得る努力をする ・思いやりの心を持つ人が増えること ・子どもの行動を見ならう ・心の余裕を持つ ☆市民全体でもっと障がいについて知ってほしい 【行動】 ・少しずつ譲り合う ・障がい体験などで学ぶ ・他者の意見、思いを否定しない ・尊重してお互い対等で関わる ・交通ルールを守る ・周りの人とコミュニケーションをとりやすい街の雰囲気づくり ・「ありがとう」や「ごめんなさい」の言葉を素直に言う ・(新型コロナウイルス感染症の流行が収束したら)ワークショップでも紙に意見を書くのではなく、言葉で多様な人と意見交換がしたい ●必要な取組:行政が取り組むこと 【学ぶ機会の提供】 ・UDに関わる人、必要とされる人の話を聞く場を設ける ・障がいのある人のことを知ってもらう機会を設ける ・市民同士の交流を深めるために月1回でイベントを開催する ・子どもも参加できるイベントを開催する ・フリーマーケット・マルシェ、クッキング教室などのイベントを開催する ・意識を変えるためにテーマ毎に個別にワークショップを開催する ・市民に周知するイベントやPRで継続的にUDの活性化を図る 【教育】 ・すべての人が対等に接することを大切にする教育 ・一人ひとりの違いを認めるという考え方について、家庭や学校で教育をする ・ゴミ拾いや地域の方へのあいさつなどを習慣化し、自然と思いやりが持てるようにする学校教育の徹底を行う 【意識啓発】 ・ハード面の整備だけがUDなのではなく、「こころのユニバーサルデザイン」も大切であることを市全体に広める ・小さな親切運動の普及、推進を図る ・民間での差別解消に行政がもっと関与する 【情報提供】 ・市政だより、ホームページなどでユニバーサルデザインについて分かりやすく、継続的にお知らせしていく ・道路や施設におけるUDの取組を分かりやすく表示し、市民の目に留まることで理解が進むのではないか 【環境整備】 ・誰もが安全に出かけられるようになるとコミュニケーションが増えると思う ・視力の悪い人でも安全に出かけられるように、街灯を増やす、施設や点字ブロックの色や材質を工夫するなどの取組を行う 【職員の対応】 ・市民の手本となる対応をする ・窓口等で分かりやすい説明を心がける グループワークA会津若松市の中で今よりもっと良くしていきたいと思う所 ●例1 神明通り:ハード面 【ハード整備全般】 ・アーケードがあることは良いと思う ・無料の休憩所を設置する ・緑地公園の整備 ・空き店舗を多目的トイレにする ・音声道案内板の設置 ☆エレベーターや多目的トイレの設置 【駐車場・駐輪場】 ・無料で広く、バリアフリーの駐車場が各店舗の近くにほしい ・積雪時も安全に歩ける駐車場 ・広い駐輪場を作る 【店舗の充実】 ・食料品や生活用品のお店が少ない ・魅力あるお店づくり ・選択できるくらいたくさんのお店がほしい 【公共交通】 ・バス停に椅子があると良い ・バス乗り場を広くしてほしい ・車のない高齢者があちこちに行ける路線を通してほしい ●例1 神明通り:ソフト面 【機会】 ・産地直売の市場を定期的に開催する ・人が集まるイベントを多く開催する ☆希望する人が平等に空き店舗の活用ができるように対応してほしい 【マナーの向上】 ・路上駐車を減らす ・路上への駐輪や、歩道での乗車を減らす 【その他】 ・どの客にも丁寧に対応してほしい ・街に詳しい案内人がおり、どの店に行けば良いかアドバイスしてくれると良い ●例2 市役所本庁舎周辺:ハード面 【施設整備全般】 ・建物の内外に点字ブロックを設置する ・広くて明るい廊下にする ・エレベーター、エスカレーターの設置 ・トイレやエレベーター等に音声案内をつける ・壁と手すりの色は濃淡を強くする ・子育て、障がい者関係課は手前に配置 ・エレベーターのボタンは背が低い人も押せる位置にも設置する ☆現在は各所のスロープの勾配が高く、危険である 【トイレ】 ・広いスペースで大人用ベッドのある多目的トイレの設置 ・洋式で水洗のトイレにする 【駐車場】 ・凸凹のない平らな駐車場 ・屋根付きの障がい者用駐車場 ☆雨雪時でも駐車スペースから入口まで楽に入れるようにしてほしい 【案内表示】 ・大きな文字や見やすい色使いの表示 ・手話通訳者のいる場所を図などで分かりやすく示す ●例2 市役所本庁舎周辺:ソフト面 【窓口】 ・週1回でも窓口の夜間対応を行う ・窓口をできるだけ一か所に集める ・困った時に何でもまず相談できる窓口を設置し、目的の場所まで案内してほしい ・移住者の相談に応じる窓口の設置 【機能】 ・ATMの設置 ・授乳室の設置 ・誰でも入れるカフェの設置 ・高校生と市役所職員の交流の場を作る ・子どもが遊べるプレイスペースや、親が交流できる場所 ・観光客が休憩したり情報を得たりできる場所にする ●例1・2のような不便を改善していくためには、誰の意見が必要か 【多様な市民】 ・主に想定される利用者 ・英語が話せる人など、国際的な方 ・様々な障がいのある方 ・子育て世代の方 ・高齢の方 ・子ども・学生 ・様々な団体の代表者 ・転入者の方 ・各分野の有識者(地域、教育、経済、児童福祉、医療、交通など) 【事業者】 ・他の自治体の役所を建築した ・介護福祉用具関係の事業者の方 【組織・体制】 ・市民のUD推進委員会をつくる(月一回など継続的に会議を開く) ・気軽に意見を言えるようなシステムを作ってほしい ・市長との対話、市民意見を聞く場が必要 【その他】 ・観光客など市民以外の外部の方 ・意見は待つのではなく、聞きに行く ☆完成したものに後から意見を言っても仕方がないので、作る前に意見交換ができる場に立ち会わせてほしい (附属資料2 ここまで)