公開日 2021年03月23日
漆蒔絵教室
本講座は、会津の伝統である漆工芸の素晴らしさや魅力を知っていただきたいと始まったもので、40年以上の歴史があります。講師には、実際に活躍している地元会津の蒔絵師をお招きし、1枚の漆パネル作品を制作しながら、伝統的な技法を学ぶ講座を開催しています。
令和2年度の講座の様子
講師は、照井克弘先生(蒔絵工房てるい)と国分幸一先生(国分漆工房)の蒔絵師のお二人です。令和2年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により、8月から翌年3月かけて合計15回の連続講座を行いました。漆蒔絵教室では、蒔絵の技法の一つである研出(とぎだし)蒔絵を学び、受講生は自らデザインした図案をパネル画1枚に仕上げました。制作には本格的な漆や金銀粉を使用しました。
本講座は3年間継続して受講できますが、その後も続けていきたい方は、受講生OBによって結成された「漆・蒔絵サークル水芭蕉」で、さらなる研鑽を積むことができます。サークル水芭蕉では毎月2回制作活動を実施しており、春の展示会や秋の稽古堂まつりなどで制作した作品を展示しています。
研出(とぎだし)蒔絵
絵漆で文様を描き、乾かないうちに金・銀の金属粉を蒔き付けます。乾燥後、彩漆をほどこし、透漆か黒漆にて塗り込み十分乾かし、研いで文様を表します。さらに、銅摺りして摺漆をし呂色仕上をします。工程を簡単に表すと次のようになります。
1 図案構成・置目
文様の下書きを紙に行い、輪郭を絵漆で細く描く。研出面に文様を転写。
2 地描き・粉蒔き
絵漆で描き、ただちに金・銀粉を蒔く。
3 粉蒔き
粉筒にて蒔き、毛棒で蒔き詰める。
4 彩漆
各種の色漆をつくり、文様の上に平らに描く。
5 荒研ぎ
炭などで金粉等が淡く現れるまで研ぐ。
6 研ぎ出し
荒研ぎよりも一層注意して研ぐ。
7 胴摺り・磨き・仕上げ
呂色炭の微粉を潤した布につけ、円形を描きながら平均に充分磨く。
漆蒔絵教室とサークル水芭蕉の合同課外研修会
課外研修として、講師の先生方、本講座の受講生、サークル水芭蕉の皆さんが一緒になり、漆関連施設や史跡の見学などを年1回実施しています。課外研修は、漆工芸への理解を深めるほかにも、親睦を深めあう機会にもなっています。令和2年度は新型コロナウイルス感染症予防ため、課外研修は中止となりました。
受講生の作品紹介
教室の最終日には、受講生の皆さんから作品に込めた想いや制作で苦労した点などを発表していただきました。作品は、どれも素敵な出来栄えで8か月にわたる学習の成果が表れていました。講師の先生から一人ひとりの作品に向けての講評もいただき、「ぜひ今後も継続して、研鑽をつんでもらいたい。」とのお言葉をいただきました。
令和3年度の講座のお申し込みについては、こちらをご覧ください。
その他
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