公開日 2021年07月12日
更新日 2023年08月17日
おいしく食事をしたり、会話を楽しむには、歯と口の健康がとても大切です。歯を失う原因となるむし歯や歯周病を予防し、お口の健康を守りましょう。
むし歯の予防
どのようにして、むし歯になるのか
口の中にいる「細菌」が、私たちが食べたり飲んだりする「糖分」を餌にして作り出した「酸」によって、歯が溶けてしまった状態がむし歯です。
むし歯の予防法
むし歯の予防は、(1)細菌を減らすこと (2)細菌の活動を抑えること (3)歯を丈夫にすること(歯質の強化)が大切です。
細菌を減らすために、食後の歯みがきをしましょう
口の中の細菌を減らすためには、プラーク(歯垢)を取り除くことが大切です。プラークは細菌が作るネバネバの物質によって歯に付着しています。この付着力はかなり強いため、歯ブラシでこすり取る必要があります。
歯ブラシでのブラッシングのほかに、歯と歯のすき間の汚れをとる歯間ブラシや糸ようじも効果的です。
小学校低学年頃までは、上手に歯みがきができないので、大人が仕上げみがきをしてあげましょう。
細菌の活動を抑えるために、甘い飲食物の適正摂取を心がけましょう
むし歯の原因菌の餌となる 「甘味(砂糖)」を摂取する量や摂取する回数を減らすことで、細菌の活動抑制に役立ちます。
また、歯を溶かす「酸」を産生しない、代用甘味料の使われた甘味を選ぶことも効果があります。
※厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト う蝕の原因とならない代用甘味料の利用方法 (e-ヘルスネット)
(外部サイト)
歯を丈夫にする(歯質の強化)ために、上手にフッ化物を利用しましょう
フッ化物は、自然界にあるものです。日常、わたしたちが食事で摂取しているお茶、肉や魚などにもフッ化物が存在しています。
フッ化物を応用したむし歯予防については、日本歯科医学会や厚生労働省など、多くの研究者や研究機関が確認をし、安全かつ有効であると結論がでています。
フッ化物のはたらき
- 歯の表面の白い部分(エナメル質)を丈夫にします。
- 歯の再石灰化(溶けてしまったエナメル質の成分を元に戻すこと)を助けます。
- むし歯の原因となる細菌の働きを弱めます。
フッ化物の利用方法
- フッ化物配合歯みがき剤の利用
市販されている歯みがき剤の90パーセントにフッ化物が配合されています。配合されている濃度によって効果が変わり、年齢によって推奨される利用方法が異なります。
【う蝕予防のためのフッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法】
日本口腔衛生学会・日本小児歯科学会・日本歯科保存学会・日本老年歯科学会による
年 齢 | 使 用 量 | フッ化物濃度 | 使 用 方 法 |
---|---|---|---|
歯が生えてから2歳 |
米粒程度 1~2mm程度 |
900~1,000ppmF |
・フッ化物配合歯みがき剤を利用した歯みがきを就寝前を含め1日2回行う。 ・900~1,000ppmの歯みがき剤をごく少量使用する。歯みがきの後にティッシュなどで歯みがき剤を軽くふき取ってもよい。 ・歯みがき剤は子どもの手が届かない所に保管する。 ・歯みがきについて歯科医師等の指導を受ける。 |
3~5歳 |
グリーンピース程度 5mm程度 |
900~1,000ppmF |
・フッ化物配合歯みがき剤を利用した歯みがきを就寝前を含め1日2回行う。 ・歯みがきの後は、歯みがき剤を軽くはき出す。うがいをする場合は少量の水で1回のみとする。 ・子どもが歯ブラシに適切な量の歯みがき剤をつけられない場合は、保護者が歯みがき剤をつける。 |
6歳~成人 (高齢者を含む) |
1.5~2cm程度 |
1,400~1,500ppmF |
・フッ化物配合歯みがき剤を利用した歯みがきを就寝前を含め1日2回行う。 ・歯みがきの後は、歯みがき剤を軽くはき出す。うがいをする場合は少量の水で1回のみとする。 ・チタン製歯科材料(インプラントなど)が使用されていても、自分の歯がある場合はフッ化物配合歯みがき剤を使用する。 |
詳細情報は、下記リンク先で確認できます。
※厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト フッ化物歯磨剤(e-ヘルスネット)(外部サイト)
- フッ化物塗布
比較的高濃度のフッ化物溶液やゲルを直接歯面に塗布します。歯科医師の指示に従い、定期的に通院し、フッ化物塗布の処置を受けます。
- フッ化物洗口
フッ化物を溶かした水溶液でブクブクうがいをする方法です。洗口液はかかりつけ歯科医師から処方してもらう方法と薬局等で購入する方法があります。
その他、会津若松市では、平成28年度から、認可保育所・認定子ども園・小学校等で、施設・保護者の方の希望により、集団で行うフッ化物洗口を実施しています。
※福島県フッ化物応用マニュアル等フッ化物の応用についてのページ
(外部サイト)
歯周病の予防
歯周病とは
歯周病は、口の中の歯周病菌などが原因で、歯を支えている組織が徐々に破壊されていく病気です。初期段階では自覚症状はありませんが、進行すると歯肉が腫れて出血し、歯を支える骨が溶け始め、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。
歯周病の自覚症状とセルフチェック
歯周病になっていることを示す歯周ポケット(歯と歯ぐきのあいだが、プラークの細菌により炎症をおこし深くなった溝のこと)がある人の割合は、年齢が増すにつれて高い傾向になり、45歳以上では過半数を占めます。
しかし、歯周病は、初期の段階では自分で気づきにくく、重症になってしまうことが多い病気です。次のような症状があったら、歯周病の可能性があります。
- 朝起きたときに、口の中がネバネバする。
- 歯みがきのときに出血する。
- 硬いものがかみにくい。
- 口臭が気になる。
- 歯肉がときどき腫れる。
- 歯肉が下がって、歯と歯の間にすきまができてきた。
- 歯がグラグラする。
歯周病になりやすい人
- 45歳以上の方
- 喫煙者
- 妊娠中の方
- 糖尿病の方
- 歯垢(プラーク)をためやすい方(歯並びや噛み合わせが悪い、間食が多い、甘いものをよく食べるなど)
歯周病の予防
歯周病予防のために一番心がけたいのは、プラークコントロール(歯垢の除去)です。歯みがきは正しく丁寧に行いましょう。特に寝ている間は唾液の分泌量が減り、歯周病菌が繁殖しやすくなるため、寝る前の歯みがきは念入りに行ってください。
また、 毎日歯みがきをしていても、みがきのこしがあったり、歯垢(プラーク)が石灰化して歯石になってしまうと歯みがきでは除去できません。自覚症状が現れる前に、歯科医療機関で定期的な健診や歯みがき指導を受けることが大切です。
お問い合わせ
- 会津若松市役所 健康増進課
- 電話: 0242-39-1245
- FAX: 0242-39-1231
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